ズザッ!!
タイで繰り広げられているアジアクロスカントリーラリーは、遺跡の街・アユタヤにはじまり、西へ移動してカンチャナブリでミャンマーとの国境沿いを走り、北上してナコーンサワン、そこからさらに北東へ移動し、大会4日目にはペッチャブンにやってきました。
地名だけ聞いてもチンプンカンプンだと思いますが、現地に滞在していてもあまり記憶には残らないもの。24時間も経たずに移動してしまうのも理由なのかもしれません。
コンペティター(競技者)は完走と上位入賞を目指して走り続け、メディア(報道)はその姿を追いかけて走ります。毎日ぶっ通しで走っていれば、転倒などによる負傷はもちろんのことマシントラブルも付き物です。しかしそれはコンペティターだけの話ではありません。
この日、タナカを運んでくれているクルマも故障で動けなくなりました。なかなか年季の入ったチェロキーで、やる気のタイヤを履かせるといま見ても相当カッコイイ。
が、仕事向きではありませんでした。止まってしまってはおしまいです。ジ・エンド。バタバタと何かを叩く激しい音が鳴り響き、ボンネットの隙間から白い蒸気が噴き出し、エンジン下から冷却水がダバダバと吐き出されました。
ラリーは騙し合いもあれば助け合いもあります。たまたま通りかかったTOYOTA系列のチームスタッフが乗るトランスポーターに救われ、サービスエリア(燃料補給やメンテナンス、ライダーの水分やエネルギーの補給を行う場所)まで運んでいただきました。
その後、いろいろ調整しながら次の宿泊地まで無事辿り着くことができました。アブナイアブナイ。
ラリーは目的地に辿り着くことが大前提。それはコンペティターに限った話ではないのです。
また明日はどんな出来事が起こるのか? 冒険はもう少し続きます。