カワサキ KZ1000MkⅡの特徴を知ろう!!

掲載日:2017年03月16日 車種別 特徴紹介    

取材協力/ウエマツ  記事提供/絶版バイクス編集部

KAWASAKI KZ1000MkⅡ

Z1の登場から7年後に登場したマークⅡは車体各部に改良が加えられ、大幅に耐久性を向上させている。それは、現在の中古車購入に関しても大きなメリットだ。Z1に比べればウィークポイントは非常に少ないと言えるだろう。しかし、マークⅡも登場からすでに30年以上が経過している旧車であり、購入に際しては注意したい点が少なからず存在する......。そんな希少な絶版車の、特徴とウィークポイントを見てみよう。

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ブレーキマスター

結晶化したフルードが研磨剤のようになり、マスターシリンダー内壁を削って、段付きが発生していることがある。軽度な段付きならホーニングで修正が可能。オーバーホールに必要なシール類は純正部品が手に入る。

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ブレーキローター

リアマスターのポートが塞がり、ブレーキを引きずった状態のまま走行を重ねたことでブレーキ周辺パーツが加熱し、リアキャリパーのサポート部分が歪んだり、ブレーキローターが反ってしまうこともあるようだ。

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イグナイター

イグナイターのアース不良で配線が焦げていることもある。また、イグナイター自体の故障で点火不良やエンジン不動に陥ることもある。ASウオタニのキットを装着することで現代化を図ることができる。

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ピックアップコイル

ピックアップコイルの故障による失火や古いグリスや錆により、カバナーが固着し、進角がスムーズに行かなくなることもある。ASウオタニのフルパワーキットを装着することで点火系を強化し、信頼性を高めることができる。

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キャブレター

加速ポンプのダイヤフラムが破れて燃調が狂うことがある。部品は今でも手に入るのでオーバーホールは可能だ。また、この加速ポンプに燃料を供給するフロートのワンウェイバルブ不作動が原因で、不調に陥ることがある。

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燃料コック

負圧式燃料コックは、レンコン型のシールの劣化でガソリン漏れを起こしたり、ダイヤフラムの破れでレバーがプライマリーの位置以外にあってもガソリンが止まらなく例もある。コック周辺に染みがある場合は注意。

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タンクキャップ

燃料タンクキャップからのガソリン漏れも少なく無いトラブルだ。酷い場合はタンクペイントを冒すこともあるので注意したい。原因は給油口部分のパッキンの劣化か、キーシリンダー外周のシールのどちらかが疑われる。

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フューズボックス

フューズボックスの中の端子が錆びて通電不良に陥ることも少なく無い。電装不調がある場合は、配線接続部分のカプラーやギボシ部分を確認しておきたい。ブレード型フューズに換装すると信頼性も高まる。

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エアクリーナー

シート下のエアクリーナー吸入口をウェスや書類などで塞いでエンジン不調を招いてしまうことも。気を付けていれば起こらないトラブルだが、日常的にシート下に荷物を収納している人は注意しよう。

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二次エア導入

仕向地により、ヘッドカバー部に二次エア還元装置が設けられているが、ホースにクラックが入り、エンジン不調に陥ることがある。無用なトラブルを防ぎたい場合は、左右をホースで繋いでキャンセルすることもできる。

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カムチェーンアイドラー

カムチェーンアイドラーのゴム部分の破損はZ1と共に多いトラブルの一つ。破損していても普通に走れてしまうので、注意したい部分だ。納車時に点検できるショップの方が安心だ。部品は現在でも問題なく手に入る。

KAWASAKI KZ1000MkⅡと派生モデルの紹介

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1979 Z1000MkⅡ

前モデルのKZ1000から車重をそのままに出力を約10馬力向上させ、79年に登場。同時にデビューしたのは水冷6気筒で超重量モデルのZ1300だった。このMkⅡの生産はわずか2年間だったこともあり、現代の人気の高さとは逆に現存台数は少ない。

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1979 Z750FX

日本向けのZ750FXはデビュー当時クラス最高の70馬力を発揮したが、ツインカム4バルブのホンダCB750Fが登場し苦戦。Z750FXはZ1000Jの発売に合わせてZ750FXⅡへとフルモデルチェンジを受けた。Z750FXⅡ以降はザッパー系エンジンが採用される。

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1980 Z1000H

市販車として初めてフューエルインジェクション(KEFI)を採用したZ1000Hだったが、当時の技術では安定的な性能を発揮することができず、課題を残す結果になった。カワサキはその後、d.f.iを搭載したGPz1100Fで再びFIに挑戦する。

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1979 Z1000ST

MkⅡをベースに二次駆動をシャフトドライブ化してメンテナンスを簡略化させたZ1000ST。フレームのスイングアームピボット幅が広いため、MkⅡエンジンに換装してチェーンドライブ化する改造ベースとして一部から注目されている。

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