本州北端ラン

掲載日:2007年09月25日 ツーリング情報局東北エリア    

初津軽海峡ツーリング
十三湖まで走ってきました

この記事が掲載される頃には秋の気配が漂う季節かと思いますが、今回走った時期は正に東北はツーリングシーズン真っ盛り! 今のうちに沢山走っておかないと勿体無い!!! という訳で、本州北端目指しツーリングを決行しました。私にとっては初体験の地だった津軽海峡ルートをご紹介させて頂きます。今回も毎度お世話になっているお店の恒例ツーリングに参加させていただきました。青森で最も有名なツーリングスポットの一角と言えば、十和田湖? しかし今回はここより更に北上し、津軽半島方面の十三湖まで走ってきます。

当日はウキウキ気分で朝4時に起床。ところが出発直前…何と!稲妻とどろく雷雨です。真夏なのにしぶしぶ革ジャンとカッパを着込み、フル装備にて5時に出発しました。まずは岩手県二戸市を目指し、ひたすら国道4号線を北上します。4号線は東北道の主要道なので日中こそ渋滞しますが、早朝と夜に限っては気持ち良く走ることができます。起点の盛岡市よりひたすら北上すること約90km。二戸市にて参加メンバーと合流。合流後は青森へ入り、奥入瀬渓流メインルートでもある国道102号へ向かいます。続いて八甲田裏道ルートの40号線へ入り、眼下より青森を見渡せる広大なワインディングの峠ルートを存分に楽しみました。東北にて峠ルートを通過する際にいつも不思議に感じることがあります。それは何とも季節感のない花の咲き乱れ具合です(苦笑)。ここでも紫陽花と向日葵が一辺に咲いちゃってました。

しじみ尽くしの十三湖
ラーメンにソフトクリーム?まで

イメージワインディングを楽しんだ後は一旦国道7号線へ入り、続いて津軽半島直線ルートの国道280号線へ抜けました。フェリー乗り場からも近く、津軽海峡を見渡しながら悠悠と走れるかと思いきや、どの車も慎重な運転をしています。真っ直ぐな直線道なだけに、もしや取り締まり強化ルートなのでしょうか…? 慎重なスピードで運転するドライバーさんの後におとなしく続きます。加えてこの日は雨天にて湿気と潮気も最高潮。潮気でシールドは白く曇り、汗で体はベタベタになってしまいました。ベタ付く体も他所に、いよいよ「十三湖」を目指し県道12号線へと入ります。ここへ入ると「牛に注意」の看板が点在していました。「本当に牛が飛び出てくるのだろうか?」と考えつつ走りましたが、この日は、牛が飛び出して来ることはありませんでした。ちょっとがっかりです(笑)。

イメージ途中休憩した道駅「十三湖高原」の展望台からは、広大な牧場とルートが一望でき、まるでアルプスの少女ハイジになった気分でした。そのまま県道12号を進むと、しじみの名産地「十三湖」へ到着。待望のランチの時間です。「和歌山」というお店にて「しじみラーメン」を堪能することに。店内は観光客でとても賑わっています。しじみのエキスがたっぷりと染み込んだ白濁色のスープは評判以上に感動の味! 思わずスープまでスイスイと飲み干してしまいます。勿論メインのしじみもたっぷり入っていましたよ。しじみを食することに夢中になり、麺が伸びないよう注意して食べてくださいね^^;。バターの風味もアクセントになっていて、さっぱりしているのに後を引く、奥深い味わいでした。実は「十三湖=しじみ」を印象つける食べ物はラーメン以外にもう1つあります。それは食後の「しじみソフト」でした。シジミのエキスが入った風味を想像してたのですが、そうではありません。バニラアイスの上にしじみの粉末がかけられちゃってます! まるでふりかけみたいです。。。「普通に御飯にかけて食べた方が美味いのでは?」と思ったのは私だけ?? このビジュアルにはちょっと驚いてしまいましたw。

イメージ食を堪能した後は、屏風山広域農道の228号線へ。途中「メロンロード」、続いて「やまなみロード」との看板が目に入ってきます。全く土地勘のない私は「このコースの本名は一体?」と疑問を抱きました(笑)。牧場から山景色と続く真っ直ぐで緑豊かな農道は思わず絶叫したくなる程爽快に走れます。北海道の大地を彷彿させる光景でした。そこからひたすら南下し弘前市へ入ると、お次は林檎の木のオンパレードです。きっと収穫時は林檎の香りで気持ち良いんだろうなぁ、と考えながら走りました。爽快なロードを堪能した後は、国道101号線→国道339号線→国道7号線と南下し「いかりがせきIC」から高速にて帰路へ向かいます。岩手へ入ったとたん、最後の最後で豪雨に祟られたのには思わず笑ってしまいました。帰路へ向かう際に、自然のサプライズを頂いてしまった気分ですw。思えば走行中も時折雨を降り注いでくれる何とも気まぐれな雨雲で、カッパ脱着の繰り返しでした。不安をよぎりつつのスタートでしたが、ルートも御飯も景色も無事に堪能^^。この日の総走行距離は約500km。日帰りにしては頑張りました☆

イメージ恒例の2本目ツーリング
最高級マグロを求めて

今回も、もういっちょツーリングルートをご紹介させて頂きます。本州最北端の地「大間」と最高級の「マグロ」を目指し、またまたお店恒例ツーリングイベントに便乗しちゃいました。この日の天気も朝から雨…。お店恒例イベント時、雨に当たる確立が高いのは気のせいだろうか…? とぶつくさ呟きつつwこの日も朝5時に出発。皆で走ると決めたらどんなに雨でも気合と根性で走り抜くのです↑↑↑。まず青森までは今回もひたすら国道4号を北上しました。国道沿い七戸市内の道駅にて一旦休憩。ここでは朝御飯代わりに「菜の花ソフト」を頂きました。こっくりしていてボリューミィ♪ これだけでエネルギー補給になりました。

イメージさて、ここからがツーリング本番です。続いて下北半島シーサイドライン・別名「むつはまなすライン」と呼ばれる国道279号線を走りました。直線で単調なルートですが、風車や森林など…変化に富んだ景色を眺めながら飽きることなく走れます。ただ、ここは踏切が多く、ちょこちょこと一時停止。雨でツルツルに濡れている踏み切りを慎重に進みました。11時前に「まさかりプラザ」に到着。朝が早かっただけに、既にお腹はペコペコです。ちょうどいい時間に来たため、昼御飯は混雑を避け早い時間に頂きました。こんな風に時間に余裕を持つことが、皆と少しでも長く走りツーリングを楽しむポイントでもあります(笑)。ここでは「ホタテ丼」を頂きました。さすがはほたての名物ドコロ“はまなす”ですね! 山盛りのホタテで御飯が見えず、嬉しい悲鳴を上げました。

イメージ
食後は川井~佐井までを結ぶ県道46号線「かもしかライン」にて内陸部を迂回することにします。緑と牧場に囲まれたのどかな風景の中、ヒラヒラとワイディングを謳歌しました。シーサイドラインも最高でしたが、この内陸ルートもあっぱれです!!! ここのルートは個人的に是非また走りにきたい道ですね。「かもしかライン」を抜けた後は、観光名所「仏ヶ浦」を散策すべく観光船へ乗り込みました。ここでは大自然の恩恵に酔いしれるはずが、何と船酔いに襲われてしまいました…。ウミネコに餌付けしながら楽しいクルージングを想像していたのですが、これが違ったんです!

イメージ グラングラン揺れながら勢い良く走っちゃうフェリーに対し「ミンナナンデヘイキナンダロウ?」と考える私…。私だけが顔色が真っ青に(泣)。もともと乗り物酔いがヒドイ体質なのですが、この場をお借りして同行した皆様へ。「思い切りご迷惑おかけしましたm(_ _)m」。懺悔はさておき、かろうじて景色の撮影には成功。目の前に立ちばだかる巨岩に圧倒されました。でも、感動より具合悪さが勝ってしまいましたので、詳細は「仏ヶ浦海上観光Webサイト」をご覧下さい。船の揺れに抵抗ない方は(ある方も?)是非一度足を運んでみて下さいね。

獲れたての大間マグロと
尻屋岬の草原を目指して

イメージしばし休息した後は国道338号線へ向かいました。再びシーサイドラインで、見通しの良い直線道路が続きます。クルクルワインディングを走った後と船酔いからやっと緊張感がほぐれたせいでしょうか? 雨天候にて眺めこそ澄み切っていないものの、陸奥湾の潮風が異常に心地良く感じました。津軽海峡を望みながら走ると、いよいよ本州最北端が目前です! テンションが上がり始め、アクセルを回す力が自然と強くなっていきました。そして遂に本州最北端の地「大間岬」へ到着。マグロモニュメント前では、先ずお決まり!?の記念撮影に勤しみました。モニュメントさん、はしゃいで跨りゴメンナサイ(笑)。でもバイクで訪れる旅先だと、人目もはばからず堂々と弾けられちゃうから不思議です♪

イメージお天気が快晴だったらここから北海道も見渡すことができるそうです。ともあれ…今回のツーリングの一番の目玉は何と言っても日本一と賞される「大間マグロ」です。お世話になった宿は、モニュメント向かいの「海峡荘」でした。夕食にて。テーブルからはみ出そうなほど品揃えが豊富な海鮮物の数々だけでもビックリ。その上に座席の中央で艶やかに光る大トロには目が点!!! まるで宝箱をひっくり返した様な気分になりました。目で興奮を味わった後は早速食べて味わいます。頬張った瞬間に舌の上でとろけちゃいました。あ~幸せ…。聞くと、この日獲れたてホヤホヤのマグロだそうです! 宿の皆様の暖かいもてなしと一同のホットなテンションに、普段ならば飲めない筈の日本酒もグイッと進んでしまいました。ハッキリ言って、こんな贅沢な食事は生まれて初めて。雨と船酔いの中めげずにここまで来て本当に良かったです。

イメージ翌日。朝日を拝むつもりで早くに起床したものの、昨日に引き続き相変わらずの曇天でした。この後、東北地方は記録的な豪雨の日になるとは予想だにしていませんでしたが。。。再度皆で記念撮影。お世話になった宿を後にし、極道279号線から県道226号線→266号線→6号線を経由し「尻屋岬」へ向かいました。早速雨が降ってきています。いつ雨が降っても大丈夫なようにカッパを着込んで出発したのが大正解。266号線は広狭とダートの繰り返しなので要走行注意です。雨の水溜りを避けながら慎重にダート進んだ後、入り口前のゲートを開け「尻屋岬」へ入りました。なだらかな草原では寒立馬の親子が放牧され、草原果て岬の突端には真っ白な灯台がお出迎えしてくれます。唯一雨天なのが残念でしたが、津軽海峡を一望できる雄大さとのどかさが入り交ざった牧歌的な風景は、雨で汚れた愛車さえも暖かく包み込んでくれた気がします。

イメージ
続いて再び国道338号線へ出て、6ヶ所村経由で八戸市へ向かいました。雨はいよいよ本格化。いや! むしろこの雨は異常です。路面は濡れているというより川のよう。きっと周囲は「何でこんな雨の中バイクで走ってるんだろう? アホ?」と思ったに違いありませんが、ここまで濡れてしまうと開き直るものです(笑)。ザブザブと水飛沫を上げながら進むのって何て楽しいんでしょう~♪ まるで波乗りしている気分でした。しかし、楽しいと思ってたのもつかの間。八戸市内の「八食センター」に到着後、雨にてカメラが壊れた事態に気付きます。おまけにサドルバッグは水が溜まり水槽と化してました(笑)。雨も一向に弱まる気配を見せません。それどころか稲妻の如く強まる一方です。雨宿りにて気が緩んでしまったせいか、カッパから浸透して濡れた衣類が体温を奪い次第に寒さが襲い始めました。「八食センター」と言えばここでも海の幸を想像しますが、とにもかくにも暖を取りたい! という訳で、豚汁を頂いた後はホッカイロ装備で(持ってて良かった~)気力を奮い立たせました。ここから先は国道454号線で内陸へ入り、国道4号線経由で真っ直ぐ帰路を目指します。

帰宅後は寒さで萎えた体を癒すべく、速攻風呂場へとダッシュ。ようやく一息付きTVをつけたところ、このとき初めて大雨洪水警報で私の自宅周辺に避難勧告が発令されている事態に気付きました(笑)。今回はいずれも雨にこそ祟られましたが、悪天候でもミンナと走れば楽しさと達成感も一塩ですね。そして、安全運転第一で無事帰宅までがツーリング! と改めて感謝と感動を噛み締めたランとなりました。この場をお借りしまして、同行して下さった皆様へ感謝致します。原稿を書いている最近、既にこちらは肌寒い季節になりました。北東北のバイクシーズンって本当に短いですわw。でも、短いからこそ引き続き頑張って走ろうと思います☆

>> 今回のルートマップはこちらから

スポット紹介

ドライブイン和歌山

住所/五所川原市十三羽黒崎133-22

電話/0173-62-2357

定休/12月31日、1月1日

営業/9:00~18:00

まさかりプラザ(むつ下北観光物産館)

住所/青森県むつ市柳町1-10-25

電話/0175-22-0909

定休/火曜日(夏季4~10月は無休)

営業/9:00~18:00

民宿海峡荘

住所/青森県下北郡大間町大字大間字大間平17-734

電話/0175-37-3691

定休/12月31日、1月1日

URL/宿海峡荘

八食センター

住所/八戸市河原木字神才22-2

電話/0178-28-9311

営業/市場棟 9:00~18:00

    味横丁 9:00~19:30

    厨スタジアム 9:00~21:00

URL/八食センター

MK
プロフィール
MK

27歳、岩手県在住。中型バイクを経て2台目のバイクでハーレーを購入する。土地柄バイクで走ることができる季節が限られるため、時間があれば東北地方を駆け巡る日々。納車後4ヶ月で8,000kmを走った逞しい女性ライダー。

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