沖縄ツー2

掲載日:2008年02月28日 ツーリング情報局沖縄エリア    

美しい海沿いの道を抜け
沖縄美ら海水族館を訪れる

イメージこんにちは、編集部のターミーです。前回に引き続き、沖縄ツーリングレポートの第2弾をお送りしましょう! 2日目は名護市からスタートします。前日の夜から名護湾に面したホテルに宿泊していたのですが、土日でもオフシーズンなら宿泊費が安いですね。5,000円前後で泊まることができ、レンタルバイクも安全な駐車場に停めることができました。天気予報では2日目の天気は怪しそうだったのですが、なんと快晴! 名護湾の美しい海と深い色の青空を眺めていると、走る気力が溢れんばかりになってきました。まずはホテルを出て国道449号を時計回りに走りましょう。国道449号はこの辺りの主要幹線道路なのですが、これがツーリングに適した素晴らしい道でした。海沿いを延々と、たまに緩いカーブも楽しみながら続く道を走っていると、気持ちよ過ぎて頭がトロトロにとろけてしまいそう。綺麗な空、海、道、この3拍子が揃った道はなかなかありません。沖縄は那覇周辺こそ渋滞もあるものの、大きな街から少し外れると、どんな道でも気持ちよく感じてしまいます。だから写真で紹介する道を選ぶのが大変ですね(笑)。

イメージ国道449号をしばらく道なりに進み、県道114号へ。目指すは「沖縄美ら海水族館」です。この水族館のことは詳しく知らなかったのですが、全国的に有名な場所とのこと。「ここを訪れるのが夢」という知り合いもいるほどでした。沖縄本島のあちこちのコンビニで、この水族館のチケットが販売されており、観光スポットとしてはかなり人気なようです。この旅は沖縄ツーリングが目的なので「時間がかかりそうな水族館はパスしよう」と最初は思っていたのですが、どんな魚がいるのかを聞いて立ち寄ることにしました。ジンベエザメが回遊する巨大水槽や、サメだけが集められた水槽など、サメ好きの私にはグッときたんです。スキューバダイビングをやっていた人は知っていると思いますが、ジンベエザメはダイビングをする人にとっては海で遭遇したい魚NO.1。回遊魚なので、どこで出会えるかもわからない珍しいサメなんです。ジンベエザメ以外にも、映画に出てくるようなサメもいて、大人でもかなり楽しめる場所でした。

ついでに寄ってみたイルカショーも必見です! 子供向けのショーだとナメてはいけません。イルカのジャンプやアクロバティックな泳ぎは見ものです。大小さまざまな3種類(だったかな?)のイルカがそれぞれの得意な芸を披露し、満員のお客さんから拍手や喝采を得ていました。一人旅で水族館を訪れると少々寂しいかもしれませんが、恋人や仲間など複数でツーリングに来る場合は「沖縄美ら海水族館」はオススメです。普段バイクに乗らない人とタンデムで走る場合は、ここに連れてきてあげたらきっと喜ぶことでしょう。

沖縄中部は見ドコロがたくさん
水族館と絶景の橋を紹介します

イメージ水族館を堪能した後は国道449号を少し戻り、海沿いの道を外れて県道84号線に入りましょう。これまで海沿いの道ばかり走ってきたので、沖縄の山の景色を堪能したくなったのです。県道84号に入って少し走ると、左手に「きしもと食堂 八重岳店」という沖縄そばで有名な食堂があります。この日は観光バスで訪れている団体さんもいましたが、座席数がそれなりにあったため並ばずに食べることができました。沖縄そばの麺は“そば”というより“うどん”に近い気がします。さっぱりとした美味しいスープに平べったい麺が良く合っていました。沖縄そばを食べる人にもオススメなのが「コーレーグースー」。泡盛にとうがらしを漬け込んだ調味料なのですが、沖縄そばに少しかけるだけで、エキゾチックな味になるんです。ただ、入れすぎるとかなり辛くなるので注意してくださいね。ちなみに沖縄そばを出すお店でも、コーレーグースーを置いていないところもあったので、そのときは諦めてください。そのままの沖縄そばでも充分に美味しいですから。

イメージ岸本食堂を後にしたら、山中をのんびり走りましょう。山あいを抜ける道はなかなか良く、ちらほらと本州では見かけない植物も楽しめました。が、せっかく沖縄まで走りに来ているので海沿いの道が走りたくなってきました。県道84号→県道123号と抜け、海沿いを走る国道505号に合流しましょう。この道は国道449号より海が近く、波が穏やかで美しい海を眺めることができます。ここでバイクを停め、のんびりしてもいいのですが、もう少し先へ進み、バイクで渡ることができる離島まで走ることにしました。途中、沖縄の北部へ向かうため国道58号に合流するのですが、途中にある3つの小さな離島に寄り道。奥武島→屋我地島→古宇利島と渡っていきます。屋我地島はサトウキビ畑が広がっていてなかなか綺麗な景色が楽しめますが、一番のオススメは屋我地島から古宇利島へと渡る長い橋。両サイドに広がる海は水深が浅く、エメラルドグリーンの水の下にはサンゴ(多分)が綺麗な海底が広がっていました。ここは本当にオススメ。何度も行ったり来たりして楽しむ価値があります。

沖縄北部はライダーだらけ
地元ライダーの定番コースか?

イメージ離島の絶景を堪能した後は、沖縄北部を海沿いにグルりと一周しましょう。沖縄北部はそれまでの海と違い、波が高く荒々しい海でした。この日は風が強かったので、普段は穏やかな海なのかもしれません。この辺りから天候が少しずつ悪くなってきて、先に進むにつれて怪しい雲行きになってきました。それでも信号の少ない道をひたすら走るのは気持ちがいいものです。それまでのルートでバイクとすれ違うことはあまりなく「沖縄はバイク乗りが少ないのかな?」と思っていましたが、ここを走っているときにはかなりの数の地元のライダーとすれ違いました。どうやらこの道が沖縄でツーリングをするときの定番コースみたいですね。途中立ち寄るスポットなどはあまりありませんが、適度なワインディングが続き、気持ちよく飛ばせる国道58号はなかなかオススメなルートと言えるでしょう。

イメージ国道58号を延々と北上し、沖縄本島最北端の「辺戸岬」に向かいます。この辺りは天然記念物のヤンバルクイナが生息しているようで、「動物注意」の看板にヤンバルクイナが描かれていて、こんなところにも沖縄らしさを感じました。そして到着した辺戸岬ですが、岬からは与論島がうっすらと見え、観光スポットとしてそれなりに人気のよう。が、全国各地で見られる岬とそれほど風景は変わらないので、休憩スポットとして立ち寄るくらいでいいかもしれません。それよりも辺戸岬の近くにある「金剛石林山」の方がオススメ。ここは2億年前の石灰岩が雨水で長年侵食されて形成されたカルスト地形が楽しめる場所。複数用意されたコースを歩き回って、不思議な地形を存分に楽しむことができました。地面から突き出したように見える岩山の数々は現代の風景には見えず、そのためこの場所は映画のロケ地としても選ばれたことがあるとか。高い岩山を登るルートからは、辺戸岬や与論島を眺められる高台もありますので、展望スポットとしてもオススメです。

イメージ辺戸岬、金剛石林山を後にすれば最北端を折り返し、県道70号で南へと向かいます。この道は海沿いも通るものの、海から離れ左右を木々に囲まれたルートがほとんど。地元のライダーからも「北部は県道70号より国道58号の方が面白いよ」と聞かされていました。海沿いを走る道と比べると確かに地味かもしれませんが、本州でのツーリングルートを考えれば、木々に囲まれて走る県道70号もなかなかのものです。それに沖縄を1周するには避けて通れないルートですからぜひ走ってみましょう。県道70号に入ってしばらくすると日が暮れはじめてきました。私が走った11月半ばだと17時を過ぎると暗くなりはじめ、18時になるともう真っ暗。日が暮れるとさすがに気温も下がり、20度前後になってしまいます。少し肌寒くなってきたのでロードサイドのカフェでコーヒーでも飲もうと走っていると「コーヒー農園直営のカフェ」という看板を見つけました。「ヒロコーヒーファーム」というカフェなのですが、後で調べたらかなり有名なカフェでした。自家栽培、自家焙煎のコーヒーだけではなく、最初に出されたコーヒーとレモングラスを合わせたお茶や濃厚なコーヒーゼリーなど、きっとコーヒー好きにはたまらないカフェでしょう。ここではコーヒーの木の見学もできますし、自分で焙煎の体験もできます。某有名カフェチェーンが社員研修でここを訪れているのも納得。コーヒーにまつわるあらゆることが楽しめるカフェでした。ここに来るためだけに県道70号を走るのもアリでしょう。絶対にまた足を運びたいカフェです。

ヒロコーヒーファームに長居し過ぎて、再び走り始めた頃にはもうとっぷりと日が暮れてしまっていました。県道沿いは街灯がなく、スピードの出しすぎは禁物。しかも、小雨が降り始めていて、さらに注意が必要でした。沖縄のアスファルトは石の粒が大きく、雨の日はかなり滑ります。地元の人はこのアスファルトに慣れていて結構なスピードで走りますが、県外から来た人は気をつけてください。走行中だけではなく、信号などで停止し足を出したときに滑りそうになることもあったので油断してはいけません。さて、この後は県道70号→県道331号と走り那覇市内まで一気に戻りました。日が暮れていてどんな景色だったのかはよくわかりませんが、南下するに連れ街中を走ることが多くなっていたので、きっとツーリング向きの道ではなかったはず。県道70号が切れるくらいまでが、のどかなツーリングだったでしょう。

2回に渡って紹介した沖縄ツーリングレポートは以上で終了とさせていただきます。これまで沖縄をバイクで走るなんて考えたことがない人がほとんどだと思いますが、沖縄は日本で有数の美しさを持つ地域です。車で一周するより、バイクで一周する方がきっと楽しいはず。本島は1周500km弱くらいなので、レンタルバイクを駆使すれば、週末+1日程度で充分に楽しめます。秋~春にかけてのオフシーズンに、ぜひ沖縄を走ってみてください。

スポット紹介

沖縄美ら海水族館

住所/沖縄県国頭郡本部町字石川424

電話/0980-48-3748

営業/8:30~19:00(10月~2月は17:30まで)

定休日/不定(HP参照)

URL/http://www.kaiyouhaku.com/

きしもと食堂 八重岳店

住所/沖縄県国頭郡本部町字伊野波350-1

電話/0980-47-6608

営業/11:00~19:00

定休日/年中無休

金剛石林山

住所/沖縄県国頭村字辺戸973

電話/0980-41-8111

営業/9:00~17:00(10月~3月は16:00まで)

定休日/年中無休

URL/http://www.sekirinzan.com/

ヒロコーヒーファーム

住所/沖縄県東村高江85-25

電話/0980-43-2126

営業/10:00~19:00(10月~3月は18:00まで)

定休日/水曜

バージンハーレー編集部 ターミー
プロフィール
バージンハーレー編集部 ターミー

数々のバイクを乗り継ぎ現在はハーレー「スポーツスター」、BMW「R80」、YAMAHA「SR」を所有するただのバイク馬鹿。これまでシングルかツインにしか乗ったことがなく、やや偏食気味なのが気にかかるところ。

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