秩父の山間にそびえる巨大建造物

巨大建造物の共演で実現する景色、
滝沢ダムから眺める渓谷に掛かる雷電廿六木（らいでんとどろき）橋の雄大な姿

埼玉県秩父市方面から、国道140号線を山梨県方面へ向けて走っていると目に飛び込んでくるのが、雷電廿六木橋と滝沢ダムです。雷電廿六木橋は、滝沢ダムの下流側と上流側の道を繋ぐループ橋です。このループ橋だけでも珍しいのに、下流側からは、ダムとループ橋を一度に見ることができます。ダムには、下流側と上流側の他、ループ橋の上り口にも、駐車スペースがあり、さまざまな角度から、巨大建造物の堂々たる姿を眺めることができます。なかでも、ループ橋の姿を一望するのに適しているのが、滝沢ダムの上です。滝沢ダムは、堤高が132ｍあり、総貯水量は6300万立方メートルあります。ダムとしての貯水量は多い方ではありませんが、その高さは、一見の価値有りです。無料エレベータを利用すると、堤防内部の通路に行くことができ、ダムの着工から完成までの様子を示した資料を見ることもできるため、社会科見学として、家族で楽しむこともできるのではないでしょうか。

今回のツーリングルートは、圏央道狭山日高ＩＣを降りた県道347号線から、国道299号線へ入り、秩父方面へ進み、国道140号線を通って山梨県へと抜けるルートです。分岐が少ないため、道をあまり知らないという方でも、神経質にならずに走ることができると思われます。国道299号線は、埼玉県飯能市の市街地を抜けると、信号の数も少なくなり、緩やかなワインディングを楽しみながらゆったりと走ることができます。上野町の交差点を左折して国道140号線へ入ってしばらく走ると、右手にバイク弁当の大滝食堂が姿を現します。この日は開店１周年の日とあり、訪れているバイク客の数も、大変なものでした。先日までは、人で不足の影響などにより、土日のみの営業となっていましたが、今月から、平日営業も再開したようです。

バイク弁当は、名前通り、オートバイのタンクの形を模した容器に料理が詰め込まれています。基本は、ご飯の上に豚から揚げが乗せられ、漬物が添えられており、その量と、から揚げにかけられるタレを選ぶことができます。量は、ノーマル（ふつう盛り）と、ボアアップ（ご飯大盛り）、およびフルチューン（肉１枚＋ご飯大盛り）を選ぶことができ、それぞれ、980円、1050円、1200円となっています。お弁当としては、少々高めかなとも思えますが、このユニークな容器を持ち帰ることができることを考えれば、納得の値段ではないでしょうか。また、タレに関しては、味噌ダレと、なめこおろしの２種類を選ぶことができます。私は、初心者なので、ノーマルの味噌ダレを注文しました。味付けは濃いめですがくどくなく、「ワイルドだけど食べやすい」そんな表現がぴったりのお弁当で、とても美味しかったです。

大滝食堂から国道１４０号線を山梨県方面へ進むと、ループ橋と滝沢ダムが目に飛び込んできます（写真は、ダム駐車場にて撮影）。滝沢ダムを越えると、しばらくは、左手に湖を見ながら気持ちよく走ることができます。国道１４０号線をさらに進むと、雁坂トンネルに突入します。雁坂トンネルは、一般道の山間トンネルとしては、日本一長いトンネルです。通行料金は、自動二輪車（軽車両）が５８０円、原付が７０円と、自動二輪車にとっては、割高感が否めませんが、手軽な日本一体験と思えば納得できます。このあたりの道は、標高が少し高いこともあり、夏場でも涼しく走れる気持ちの良い道です。一方で、冬場に通行する場合には、凍結などに注意する必要があります。

雁坂トンネルを抜け、国道140号線から県道38号線を介して国道411号線へ抜けて国道20号線方面へ向かうと、左手にマンズワイン勝沼ワイナリーが現れます。雁坂トンネルからこのあたりまで下ってくると、天候は、山の方が良いくらいだったのに、気温が一気に上昇し、その気温差に驚かされます。国道411号線から国道20号線へ向かい、国道20号線を甲府方面へ走ります。県道22号線を通って国道358号線へ抜けて、甲府駅へ向かい、甲府駅前の甲州ほうとう小作甲府駅前店で、ほうとうを食しました。ほうとう小作甲府駅前店を出た後は、国道358号線から国道20号線へと戻り、大月方面へ。途中、国道137号線へ入り、一宮御坂ＩＣから中央自動車道へ入り、東京へ向かいました。休日の場合、甲府駅近辺から国道20号線にかけては、渋滞が予想されるため、交通量が多くなる夕方などの時間帯を避けることをお勧めします。