信州ツーリング

掲載日:2007年08月27日 ツーリング情報局関東エリア    

花を愛でつつ駆け抜ける
信州高原ロード

イメージみなさん、こんにちは。ようやく梅雨も明けましたが、バイクに乗っていますか? 今回は、夏の暑さもやわらぐ、涼しい高原をつなぐツーリングルートを紹介します。中央道の「小淵沢IC」を起点にツーリングを始めましょう。IC出てすぐ、八ヶ岳を目指して一直線に伸びる道が「八ヶ岳高原道路」です。八ヶ岳の壮大な姿を脇に見つつ、緑のトンネルが続く高原道路は、気持ちよいカーブがつづく走りを楽しめる道。雨上がりのこの日は、緑の木々が発するかぐわしい香りが辺り一面に漂い、肺の底から体が癒されていくかのようでした。終始2車線・急勾配なしという道ですので、山道初心者の方にもオススメです。

八ヶ岳高原道路のシンボルとも言える、赤い“東沢橋”を越えて、次に目指すは野辺山です。野辺山高原には「宇宙電波観測所」という日本有数の観測施設があります。野辺山の辺りは天気がコロコロ変わることがあります。山に雲がかかっているようなときはカッパが必須でしょう。2~3km移動するだけで「雨→晴れ→雷雨→晴天」と猫の目のように空模様が急変することも。…今回のレポート作成時は、そんな不安定な天気に悩まされっぱなしでした(泣)。ちなみに今から30年くらい前でしょうか、天体観測がプロからアマチュアまでブームになった頃があり、野辺山に新設された45m電波望遠鏡は子供向け科学雑誌で毎号のように掲載されていました。

コーナーを満喫した後は
気になるレストランでのんびり

イメージ“日本鉄道最高地点”のある野辺山の次は、“国道で2番目に標高が高い”麦草峠をかけぬけて「霧ヶ峰・美ヶ原高原」へとバイクを走らせていきましょう。国道141号から国道299号へ入ると、ひたすらくねくねカーブが続きます。コーナリングが楽しいバイクでこそ、こういう道は走る価値がありますね。反吐が出るまでカーブやコーナーを満喫してみてください(笑)。

美ヶ原高原へ向かうビーナスラインの袂側(県道192号)を走っていると、唐突に「山の駅」と書かれたウッディなレストランが目に飛び込んできます。以前からあることだけは知っていましたが、訪れる機会がなかったこのお店で今日はお昼にすることにしました。メニューの種類は多くないけれど、ほとんどが家庭的な手作り料理。写真のハンバーグは1日10食限定だとか。「お母さんの味」を思わせる口当たりの良い味付けがなんとも言えません。緑豊かな木々に囲まれながら食べるお昼は本当に最高ですね。白樺湖を眼下に眺めつつ、満腹のお腹もさすりつつ(笑)、美ヶ原高原方面へと走りましょう。ちなみに道すがらにある霧ヶ峰高原では、黄緑色の草原に咲く「ニッコウキスゲ」が、とてもキレイです。道端にバイクを寄せて停め、エンジンをおもむろに切ると…一瞬の静寂が訪れた後、耳に聞こえてくる風の音、鼻をつくかぐわしい香りに包まれている自分に気がつくことと思います。

つまごいパノラマラインを抜け
一日の疲れを温泉で癒しましょう

イメージ霧ヶ峰から美ヶ原高原と続く「ビーナスライン」を走った後は、一度山を下って小諸市を通り抜け、湯の丸高原~嬬恋~軽井沢~沼田と走ります。小諸市から県道94号線で目指すのは「湯ノ丸高原」です。こちらは初夏の時期「レンゲツツジ」が群生して咲くことで知られています。朱色の鮮やかな色の「レンゲツツジ」が、草原を覆い尽くすように咲いている様は、なかなか迫力があります。「レンゲツツジ」も「ニッコウキスゲ」も初夏の花ですが、その咲く様子はそれぞれに個性があり、目を楽しませてくれると思います。高原のワインディングロード、美しい花々、美味しい飯…ここに足りていないものがあるとすれば、それは温泉(笑)。走り回った疲れを癒してくれる湯地を目指して、さあもう一走りしましょう。

イメージ田代から草津へは「つまごいパノラマライン」がオススメです。長野街道(国道144号)の田代近辺から入れるこの広域農道は、近年整備されたばかりで道がキレイ。車も少なく、ハイアベレージの走りを楽しめます。時折“ここは北海道?”と思わせてくれるような直線もあります。気持ちよくアクセルをひねっていれば、あっという間に草津に到着です。草津では、湯畑の側の足湯で手軽にくつろぐのも良し、共同浴場で湯にゆっくりとつかり、じっくりと日々の疲れを癒すも良しです。そろそろ日も傾いてきました。いつまでも湯につかっていたい気持ちを抑えて腰を上げましょう。軽井沢から沼田を経て日光へと続く日本ロマンチック街道。この道を沼田まで走ります。県道55号線にある峠は、日暮れの時間だから暮坂峠…(寒)。ではなくて、詩人・若山牧水の詩碑がある峠として知られています。訪れたときは時間も遅く、人気の絶えた暮坂峠は、言い尽くせぬ風情に満ちた空間でした。

ご紹介したツーリングルート、いかがでしたでしょうか。今回も(笑)300km程度の行程ですので、ペースを考えて走ってみてください。小諸の辺りを境に、2日に分けて走るのもアリでしょう。

>> 今回のルートマップはこちらから

スポット紹介

国立天文台野辺山(宇宙電波観測所)

住所/長野県南佐久郡南牧村野辺山462-2

電話/0267-98-4321

見学/8:30~17:00

URL/国立天文台野辺山

山の駅

住所/長野県茅野市蓼科高原ピラタスの丘

電話/0266-67-2877

営業/10:00~17:00(7~8月9:00~18:30)

定休/不定休

(8月は無休、12~3月は土日祝日のみ営業)

コーイチ
プロフィール
コーイチ

東京都在住。HONDA CBR600Fに乗り、関東のあちこちを走り回る根っからのツーリングライダー。CBRの走行距離も7万キロを越え、週末ごとにその走行距離は伸びるばかり。ツーレポを担当することになり、「10万キロ越えが近づいた」と笑う。

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