東京ナイトラン

掲載日:2006年09月27日 ツーリング情報局関東エリア    

秋の夜長に
東京Night Run!

イメージお久しぶりです。8月も終わりに近づいてきて、朝晩には秋の気配を感じられるようになってきましたね。日が暮れるのも早くなってきて、そろそろ「秋の夜長」を楽しめるようになってきています。秋の夜長というと古くは読書、近頃ではDVD鑑賞などがメジャーのようですが、我々はバイク乗りですから「秋の夜長はNight Run」でしょう。

日が暮れ始めた頃にスタートし、夜が更けるまでとにかく走り続ける。そんな過ごし方もたまには気持ちいいものです。今回Night Runのコースに選んだのは“東京”! 夜のネオンを楽しみながら走るNight Runは都会でしかできません。日中走って気持ちいのは都会から離れた田舎道ですけれど、夜に走って気持ちいいのは都会です。せっかく日本最大の都市“東京”が近くにあるのですから、東京まで出向いてナイトランを敢行してきました。「大都会すぎてツーリング向きじゃないのでは?」と思う方も多いかもしれませんが、夜が更けてからの東京は実は意外に気持ちよく走れるんです。8時、9時を過ぎると渋滞もなくなりますので、仕事が終わってからの短いショートランにはオススメです。それでは夜の東京周辺をご紹介していきましょう。

イメージ私の自宅は茨城なのですが、道中の道は省略させていただきます(笑)。スタート地点は葛西臨海公園といたしましょう。環状7号線とR357の交差点にあるここの公園には、高さが日本2位(ちなみに1位はマリノアシティ福岡にある「ジャイアントホイール」だそうです)、ゴンドラ数は日本1位という巨大観覧車があり、遠方からでも迷うことなく辿りつけると思います。もし、彼女や奥さんとタンデムで来られたなら地上117mもの高さから、周囲を見渡せる大観覧車に乗ってください。「ダイヤと花の大観覧車」と銘打つだけあって、イルミネーションは圧巻で昼間とはまた違った一面を見せてくれます。それだけで女性の機嫌はきっとよくなり、ケンカのない平和なNight Runが過ごせるでしょう。平日は20時まで、土日祝日は21時までが営業時間ですので、早いうちに訪れるのをオススメします。また、公園を海辺に出ると、心地よい海風に吹かれながら、旧江戸川を挟んでお隣の「東京ディズニーランド」で上がる花火も見ることもできるんですよ。

さて。葛西臨海公園を西に向かって走り、お台場の方に向かって走ります。日中はトラックなどで非常に混雑する道路ですが、夜は非常に気持ちいい快走路になります。調子に乗って飛ばしすぎないよう注意してくださいね。都内に入りお台場が近づいてくると、次なる目的地「夢の大橋」は、もうすぐ近く。東京ビッグサイトを過ぎたら、有明橋の手前に「水の科学館」があります。その交差点を左折してください。すると、右側に広場のような、ゆったりとした広い遊歩道が見えてきます。これが「夢の大橋」です。あくまで遊歩道なのでバイクでは渡ることはできませんが、全長360mの橋にはベンチが設置され、夜間はライトアップされるのでロマンチックな夜景が楽しめます。

日本が誇る総合電波塔
東京タワーは株式会社だった!

イメージ次なる目的地「東京タワー」に向かうため、レインボーブリッジを渡りましょう。レインボーブリッジは瀬戸大橋のように上下二層構造になっていて、上が首都高速、下が新交通「ゆりかもめ」と一般道・遊歩道が通っています(50ccc以下のバイクと自転車は通行できませんので注意が必要です。また強風時も通行が規制されます)。思いきり景色を堪能しながら走るには、やっぱり上層の首都高速を通ることをお勧めします。余談になりますが、レインボーブリッジの「踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」の舞台になったことでも有名ですが、実は撮影に使われたのはレインボーブリッジではありません(実際の撮影場所は、京都府の京滋バイパスなんです)。ご存知でしたか?

おっと、話がそれてしまいましたが、レインボーブリッジから東京タワーまではそう遠くはありません。レインボーブリッジを渡りR130に入り北へ(銀座方面)向かいます。少し走ると首都高速の高架が見えてきます。その手前「金杉橋南交差点」を左折すると、右側に東京タワーが見えてきます。東京タワーは自立式鉄塔としては、今でも世界最高を誇るタワーです。関東近県の方でしたら、幼少の頃に遠足で訪れたことのある方も多いのではないでしょうか? 観光地として、その名は知られていますが、その本来の目的はTVなどの放送電波の配信を行う電波塔で、333mの高さで、半径100km圏内の電波をカバーしています。私、東京タワーはずっと公共施設だと思っていましたが、運営しているのは「日本電波塔株式会社」という民間企業ということを今回知って、ちょっと驚き。それにしてもあらためて訪れてみると、その大きさに驚かされます。普段は白色の照明でライトアップされていますが、イベントのときは青色や緑色にライトアップされることも(最近では「マトリックス」の公開時のプロモーションで、東京タワーがグリーンにライトアップされたのが有名ですね)。鮮やかにライトアップされた東京タワーは誰もが映像などで見慣れていると思いますが、意外にも今のようなライトアップが行われるようになったのは平成に入ってからだそうです。1日の照明費用は25,000円前後だとか…これが高いのか安いのか、私の感覚ではさっぱりわかりません。

都心にポツンと架かる永代橋
実は300年以上の歴史を誇るんです

イメージ東京タワーを後にして日比谷通りを北上し、大手町交差点を右折しましょう。最後の目的地はシンプルなアーチ型で重量感あふれる佇まいの「永代橋」です。隅田川に架かる永大橋付近には大小の証券会社が軒を並べ、株式売買のメッカのようなところです。多くのサラリーマンが日々、足早にこの橋を渡っていますが、永代橋は非常に歴史のある橋だということはあまり知られていません。この橋が架けられたのは1698年、江戸幕府5代目将軍“綱吉公”の誕生日を祝してのことでした。幕府の財政難から橋の取り壊しが決められそうになったり、1807年には祭りの日に多くの人が詰めかけたことで大量の死者を出す落橋事故を起こしたりと、さまざまな事件がここで起こりました。その中でも「赤穂浪士の討ち入り」の話は有名で、両国にあった吉良邸での討ち入りの後、四十七士は 『永代橋』 を渡り、浅野匠頭の眠る芝高輪の「泉岳寺」に向かったそうですよ。このとき、四十七士は橋の袂の茶屋で甘酒を飲んだらしいのですが、今では茶屋の痕跡は微塵もありません。橋の袂にはテラスがありますので、深夜に静かな永代橋を眺めながら、300年を越える橋の歴史を振り返ってみるのはいかがでしょうか。

足早に東京を紹介してきましたが、東京周辺にはNight Runに適したオススメスポットがいくらでもあります。横浜の方へ足を延ばせば、お台場に匹敵する夜景スポットがありますし、ただ環八、環七を流して走るだけでも気持ちいいNight Runができるでしょう。日ごろから「都会は夜に走るに限る」…私はそう思ってきましたが、今回久しぶりに夜の東京を走り、その思いはさらに強まりました。土日の日中に遠くまで走りに出かけるのもいいですが、皆さんも仕事が終わってからのほんの数時間、愛車で街を走ってみませんか? 日中とは違う街の景色が楽しめますし、日中では気づかないような雰囲気のいいカフェが見つかったりと、たまのNight Runはなかなか楽しいものですよ。では、また来月にお会いしましょう。

>> 今回のルートマップはこちらから

スポット紹介

葛西臨海公園

住所/東京都江戸川区臨海町6

電話/03-5696-1331

営業/10:00~20:00 (土日祝日は21:00迄)

URL/ウェブサイトへ

東京タワー

住所/東京都港区芝公園4-2-8

料金/600円~

営業/9:00~22:00(年中無休)

URL/ウェブサイトへ

トミー
プロフィール
トミー

茨城県在住の29歳。04年式ハーレーダビッドソンFLSTF所有。生まれてはじめて乗るバイクでいきなりハーレーを選択した猛者。天候に関らず、走り回るけれど洗車好きなため、いつも愛車はピカピカ。

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