『ウェア屋さんのひとりごと』

ライディングウェア、種類とその選び方について

掲載日:2011年05月26日 タメになるショートコラム集ウェア屋さんのひとりごと    

Text/Junichi FUJIMOTO ( RS TAICHI )

ライディングウェアを探しにショップへ足を運んでみると色々な種類があり、どれを選んでイイか分からないという方も多いのではないでしょうか。ほとんどのメーカーでは“春夏物”と“秋冬物”という具合に、年2回のタイミングで製品を発売していますが、その中でも間物(あいもの)やメッシュ、ウインタージャケットからオールシーズンモデルまで、特にここ数年で幅広い状況に対応出来るようになっています。そこまで種類が多いと「さて、どれを選んでイイものやら…」と悩んでしまうのは仕方がありませんね。では実際、どんな時にどういったウェアを使うのが良いのか、今回は一例として“春夏物”について触れてみましょう。

“ナイロン等の生地で中綿が無いタイプのジャケット”は、汎用性が高く、スポーツシーンからカジュアル、レインウェア並の防水機能を持った製品まで、幅広い種類が発売されています。さらにインナーを活用し、工夫次第では“真夏と真冬以外”の長期間で使用できますので、ぜひとも1着は持っておきたいアイテムですね。防水機能についてはツーリングで荷物を減らしたい場合などに有効ですが、雨が降ったら「レインウェアを使う」、「乗らない」と割り切ってしまえば、非防水は防水に比べてシンプルなので着心地もよく、価格も比較的低めに抑えています。

“メッシュジャケット”は走行中の通気性が抜群といった点が大きな特長で、真夏のライディングには欠かせないアイテムになりつつあります。時期によっては朝晩の冷えが気になりますが、携帯用の防風インナージャケットを使用すれば、ある程度の対応は可能です(RSタイチ RSU232 など)。以前はメッシュという生地の強度に不安を持たれることもありましたが、最近はプロテクター装備の製品が主流なので、それほど気にする必要はないと思います。

“オールシーズンタイプ”は、少し薄手の中綿が入った着脱式インナーが装備されていて、インナーを付けても外しても、着心地に大きな差が生じにくい点が特徴。アウタージャケットにもベンチレーションやメッシュライナーなど、間物と同等の機能が装備されていますが、インナー装着時の防寒性も良く、“極寒”という環境でなければ軽めの冬物として使用できるので、“間物&冬物兼用”として持っておくのもイイでしょう。

今の時期(春先)に発売されているウェアの種類を簡単にピックアップしてみましたが、見た目は同じようなウェアでも、作られた目的によって快適に使えるシチュエーションは大きく変わります。「あの人には良くても私には合わない」という事もあるので、ウェアを選ばれる際は、自分が主に必要とする用途や気候等をシミュレーションし、積極的に専門のスタッフに相談しながら、間違いのないウェアを選びたいものですね。

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