【新型コロナに負けるな!ガレージライフ】パートナー共通の趣味であるハーレーが中心のガレージハウス

掲載日:2020年08月03日 フォトTOPICS    

写真・文/小松 男
※この記事はガレージのある家34号(ネコ・パブリッシング発行)にて掲載したものを再編集しています。

この度の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に罹患された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。バイクブロスマガジンズでは「新型コロナに負けるな!」というコンセプトにより、パソコンやスマホを使い自宅で楽しめる記事として、バイクのガレージライフを楽しむオーナーインタビューをご紹介。憧れのガレージライフに夢を馳せていただければと思います。
【新型コロナに負けるな!ガレージライフ】パートナー共通の趣味であるハーレーが中心のガレージハウスのメイン画像

岐阜県 M邸 設計/ica associates.inc

結婚を機に二人の生活をはじめた以前の家は、夫婦共通の趣味でもある大切なハーレーを置くことができなかった。悩んだ二人が出した結論は、ガレージハウス作りだった。現在の快適な生活空間を得るまでの経緯を訊ねた。

車種にもよるので一概には言えないが、バイクはクルマ以上に趣味性が高いことが多いと思う。大型バイク、特にハーレーともなれば、車両価格をみても一般的な乗用車以上のものがざらである。エンジンだけでなく、なにからなにまで剥き出しであるため、最低限バイクカバーはかけるべきであるし、なんといっても盗難のリスクはなるべく軽減したいものである。だからこそガレージが欲しくなるのだ。

今回取材したMさんはご夫婦でハーレーライフを楽しんでおり、バイク仲間でのツーリングで出会ったことがきっかけで結婚されたという根っからのバイカー夫婦。その二人が結婚後に住みはじめた賃貸住宅には、バイクを置くことができず、ご主人のハーレーは実家に、奥様のハーレーは友人宅に置かせてもらっていたそうだ。ツーリングに行く際にも、別々の場所にバイクを取りに行き、合流するというやや面倒な状況だった。Mさんが長男だということもあり、実家を出て家を建てるということに多少なりとも抵抗感があったようなのだが、ご両親もいつもバイクを取りに来るのを見かねて、家を建てることを承諾し、家づくりの日々が始まった。そして土地探しと並行して始めたのが、ハウスメーカー巡りだ。

【新型コロナに負けるな!ガレージライフ】パートナー共通の趣味であるハーレーが中心のガレージハウスの画像02

バイクが縁で出会ったというMさんご夫婦は、いまも変わらずバイクを楽しんでいる。気心が知れているからこそ御互いを尊重し合い、理想のガレージハウスを建てることができた。

「何箇所か話を聞いて回りましたが、なかなか決められなくて、その頃雑誌でicaa(アイシーエーアソシエイツ)が手掛けたガレージハウスを見て、名古屋にあると知ってすぐに連絡をしました。icaaはこちらの要望をちゃんと理解して、想像していた以上のプランを提案してくれたので、すぐに決めました。」とご主人。

ガレージはハーレー2台がゆったりと入るサイズで設定されており、ゆくゆくツールキャビネットなども設置できるよう十分なゆとりが持たれている。唯一オーダーしたことと言えば、リビングからガレージの様子が見えるようにして欲しいとお願いしたことだそうだが、生活動線が考えられたLDKはガレージと直線上に並べられた上に、吹き抜けなども設けられ、リビングどころか家のどこにいてもガレージの中が見えるようにされている。

そしてicaaに出向いて打ち合わせをした際に、その場に薪ストーブがあり、一目惚れ。散々悩んだ末に設置をすることに決めたそうだ。これも一目惚れだったというハースストーン社のヘリテイジというストーブは、珍しい石造りとされており、家の顔となっている。

【新型コロナに負けるな!ガレージライフ】パートナー共通の趣味であるハーレーが中心のガレージハウスの画像04

ガレージにはツールキャビネットなどを置いたり、DIYを楽しんだりとやりたいことがたくさんあると言うMさん。ガレージドアのレール色をクロにしたことで、空間が引き締まった。

「妻と出会ったのが3年ほど前でした、その後程なく結婚し二人で生活をはじめて、さらにこの家を建てました。この3年の間でものすごく生活が変化しましたが、すべてよい結果となっています。今後はガレージなども手を加えていきたいですし、最近はガレージハウスができたことに満足してしまって、バイクに乗る時間が少なくなってしまったので、もっと走らなければなりません」と話すご主人。憧れのガレージライフの出発地点に立ち、さらにこれからもっと素敵な生活が待っていることだろう。

【新型コロナに負けるな!ガレージライフ】パートナー共通の趣味であるハーレーが中心のガレージハウスの画像01

レムコ製のガレージドアは、ドアとしての高い機能はもちろん、M邸の顔となり、Mさんのお気に入りとなったと言う。

【新型コロナに負けるな!ガレージライフ】パートナー共通の趣味であるハーレーが中心のガレージハウスの画像03

リビングから見えるバイクガレージがあること。これがMさん夫婦のオーダーであった。ご夫婦のハーレー2台が収まってもゆとりのあるスペースで、今後の拡張性も考えられている。

【新型コロナに負けるな!ガレージライフ】パートナー共通の趣味であるハーレーが中心のガレージハウスの画像05

ガレージ内の照明にはレールライトを使う。ハーレーを照らし夜リビング眺めれば至福の時を過ごせる。

【新型コロナに負けるな!ガレージライフ】パートナー共通の趣味であるハーレーが中心のガレージハウスの画像06

壁面にはハーレー関係の装飾を施した。ボードを剥き出しにしているので、DIYで好きなスタイルにすることができる。

【新型コロナに負けるな!ガレージライフ】パートナー共通の趣味であるハーレーが中心のガレージハウスの画像07

左_階吹き抜けの廊下。ここから下を眺めるのもお気に入りだそう。冬は薪ストーブで家中が暑いくらいになる。右_icaaでの打ち合わせの際に見かけて薪ストーブの設置を決めた。石を使った珍しいストーブはハースストーン社のもの。

【新型コロナに負けるな!ガレージライフ】パートナー共通の趣味であるハーレーが中心のガレージハウスの画像08

そこまで徹底したアメリカンスタイルではないものの、木のぬくもりや薪ストーブなどで、モダンカントリーを感じさせる柔らかな空間が演出されたリビングだ。

【新型コロナに負けるな!ガレージライフ】パートナー共通の趣味であるハーレーが中心のガレージハウスの画像09

ペンダントライトは奥様の趣味で選んだもの。このほかにも奥様がセレクトした小物は多く見られる。お互いの趣味を理解しているからもめることも無い。

【新型コロナに負けるな!ガレージライフ】パートナー共通の趣味であるハーレーが中心のガレージハウスの画像10

カウンターキッチン裏側のリビング側には、アメリカンカルチャーモノを中心に、夫婦が好きなアイテムが並べられている。

【新型コロナに負けるな!ガレージライフ】パートナー共通の趣味であるハーレーが中心のガレージハウスの画像11

シルバーアクセサリーブランドのB.W.Lを夫婦で愛用している。B.W.Lはレザーウエアを起源としており、ジャケットなども揃っていた。

【新型コロナに負けるな!ガレージライフ】パートナー共通の趣味であるハーレーが中心のガレージハウスの画像12

LDKが上手くつなげられ、広々とした空間がもたらされている。キッチン奥に見える2つのドアの裏にはクローゼットなどが設けられ、生活動線を考えた設計となっている。

【新型コロナに負けるな!ガレージライフ】パートナー共通の趣味であるハーレーが中心のガレージハウスの画像13

ダイニングテーブルとキッチンを同じ高さにしてつなげている。キッチン部分は床を下げており、使い勝手に支障はない。すっきりとまとまっており清潔感がある。

【新型コロナに負けるな!ガレージライフ】パートナー共通の趣味であるハーレーが中心のガレージハウスの画像14

ガレージ内の様子はリビングのみならず、ダイニングテーブルからでも2階からでも家中どこにいても見ることができる。

【新型コロナに負けるな!ガレージライフ】パートナー共通の趣味であるハーレーが中心のガレージハウスの画像15

左_ダイニングの隣には畳を使ったスペースが設けられている。ごろ寝に最適であるうえ、子ども連れの来客があった際にもここで遊ばせることができるので重宝している。右_2階にあるベッドルームはいたってシンプルなものにしている。2階は将来家族が増えたときのことも考え、このほかに2部屋作られている。

【新型コロナに負けるな!ガレージライフ】パートナー共通の趣味であるハーレーが中心のガレージハウスの画像16

左_見える部分のスイッチはすべてこのタイプで統一した。これも奥様のセレクトで、家の雰囲気に合ったものにしたかったとのことだ。右_キッチン部分の床は下げられており、ダイニングテーブルと高さをそろえている。

【新型コロナに負けるな!ガレージライフ】パートナー共通の趣味であるハーレーが中心のガレージハウスの画像17

エントランスホールには螺旋階段が備わっている。玄関を開けてすぐにあるので、かなりインパクトがある。

■OWNER'S CHECK
●我が家のここがお気に入り
ガレージがリビング、そしてガーデンへもつながっており、ただのガレージスペースというだけでなく、生活の一部として存在感があるのが気に入っています。
●ちょっと失敗
あえて挙げるなら、ガスセンサー用のコンセントを設けましたが、結果的に必要ありませんでした。
●これらからの夢
ツールキャビネットを置くなどして、ガレージをもっと自分たちの好みのスタイルにしていきたい。
●読者へのアドバイス
自分たちの感性、直感などを設計者に伝え、共有してもらうと、気に入ったガレージハウスが実現すると思います。

■PLANNING DATA
施主●Mさん
家族●2人家族
所在地●岐阜県
竣工●2014年6月
敷地面積●184.73㎡
延床面積●130.94㎡
ガレージ部面積●16.48㎡
構造●木造軸組工法
外装仕上げ●ガルバリウム鋼板、木、サイディング
内装仕上げ●クロス、ジョリパッド、木
愛車●2010年式H-D FXCWC、2006年式H-D FXDL

設計事務所
ica associates
愛知県名古屋市千種区田代本通5-3nu.bld.3f
phone/052-752-7400
ライター プロフィール
小松 男
BMWバイクス/DUCATIバイクス/Gooバイクなどの雑誌編集長を務めた後、フリーランスエディターへ転身。国内外ブランドを問わず、大型クルーザーからEVスクーターまで、2輪の乗り物ならば何でも乗りたがる性分の元祖雑食系。広く深くがモットーで、他人からは助平な性格と言われることもしばしば。出不精かつ出たがりという二面性を持つ。

こちらの記事もおすすめです

この記事に関連するキーワード

新着記事

タグで検索