ニューモデル速報 『ロイヤルエンフィールド コンチネンタルGT 535』 発表

掲載日:2013年10月31日 フォトTOPICS    

取材・文/佐川 健太郎  写真/森下 光紹  取材協力/ウイングフット(ロイヤルエンフィールド日本総代理店)

1960年代にロンドンで発祥し、世界的なブームを巻き起こした若者文化、いわゆる“ロッカーズ”のスピリットに源流を求めた『Continental GT 535』は、往年のカフェレーサースタイルが印象的。

古き良き英国車の伝統が香る
本格的カフェレーサーが登場

ロイヤルエンフィールド待望のニューモデル『コンチネンタルGT535』のインターナショナルローンチが9月初旬に英国ロンドンで開催され、世界中から多くのプレス関係者を集めて発表試乗会が行われました。

コンチネンタルGT535は、1960年代にロンドンの若者を中心に一大ムーブメントを巻き起こした、“ロッカーズ”のサブカルチャーをコンセプトにしています。当時は英国車をベースに改造を施した、いわゆる“カフェレーサー”スタイルが流行した時代でもあり、そのスタイリングと乗り味を現代の技術で再現しているのが特徴です。

デザインのモチーフとなったのは、かつての1965年製『Continental GT』(250cc)で、クリップオンハンドルや扁平ロングタンク、シングルシート、そして伝統的な真紅のカラーリングなど、往年の雰囲気を踏襲しています。

エンジンは現行ロイヤルエンフィールドの500ccシリーズと同様、ユニットコンストラクションタイプの空冷単気筒OHVながら、排気量を535ccに拡大するとともにF.I.マップも変更、マフラーも専用のスポーツタイプとすることで、出力向上とともにパンチの効いたパワー特性を実現しています。

また、カフェレーサーとしての正統な乗り味を忠実に再現するため、ハリス・パフォーマンス社(英)との共同開発による、新設計のダブルクレードルフレームを採用。そして足回りにはφ41mm正立フォークとパイオリ製ツインショック、ブレンボ製前後ディスクブレーキ、ピレリ製スポーツデーモンタイヤなどを装備し、トラディショナルな雰囲気の中にも現代的な走りのパフォーマンスが与えられています。

ロイヤルエンフィールド社は、19世紀に英国で創業した老舗モーターサイクルメーカーであり、現在はインド資本の大手自動車関連企業であるエイカーモータースの傘下でトラディショナルなモデルを作り続けています。

日本での発売予定は2013年12月1日から。車両本体価格は87万9,900円(税込:2013年10月現在)となっています。

フォトTOPICS(写真点数/11枚)

01デザインのルーツは1965年製コンチネンタルGT。真紅に彩られたヒザのえぐりが印象的な偏平ロングタンクやスポークホイール、シンプルでスタイリッシュな外観が古き良き時代を思い起こさせる。

02シングルエンジンならではのスリムな車体。前から見ると、フォークスパンの間に燃料タンクやエンジンなど主要パーツがほぼ収まってしまうほど。ウエイトも装備重量で184kgと軽量だ。

03エンジンは『ブレット500』など、現行ロイヤルエンフィールドの主力モデルに採用されるユニットコンストラクション式の空冷単気筒OHVをベースに535ccまでボアを拡大。吸排気系も見直され、出力もアップしている。

04フロントブレーキはブレンボ製フローティングタイプのφ300mmシングルディスクに2ピストンキャリパーの組み合わせにより、必要十分な制動力を確保。フロントフォークは110mmのストロークを持つφ41mm正立タイプを採用。

05リアブレーキはφ240mmシングルディスクにシングルピストンキャリパーの組み合わせ。リアサスペンションは別体式リザーバータンクとプリロード調整機構装備のパイオリ製ツインショックを採用。スイングアームは昔ながらのスチールタイプだ。

06丸みを帯びたシートカウルが美しい、レーシングタイプのシングルシートを採用。前後長には余裕があり、ライディングポジションの自由度は高い。シート高は800mmと標準的で、足着きに問題はないだろう。オプションでダブルシートの設定あり。

07フェンダーのデザインも昔ながらのシンプルなものだが、左右フォークの間にはスタビライザーを装備して剛性を高めるなど、要所は現代的にアレンジされている。

08カフェレーサーらしさ満点のコックピット。当然セパレートハンドルだが、フォークトップにマウントされるタイプなので思ったほど前傾はきつくない。アルミ製グリップエンドミラーは形状が若干変わる可能性あり。

09ステップまわりは現代風。アルミ製のヒールプレートや滑り止め、バンクセンサー付きステップバーを装備するなど、本格的なスポーツライディングを楽しめる作りになっている。

10ピークパワーは30ps程度だが、スリムでコンパクトな車体とライトウェイトを武器に、街乗りからコーナリングまで軽快に走る。見た目はクラシカルだが、乗り味は意外にもスポーティだ。

11革のライダーズジャケットに細身のGパンでキメるのが“ロッカーズ”スタイルの正統なイメージ。“バイク=不良”が時代の空気感だった1960年代にタイムスリップしたかのような雰囲気に浸れるのも、コンチネンタルGTの魅力だろう。

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