ホンダの新たなる挑戦 市販ロードレーサーNSF250R誕生

掲載日:2011年06月16日 フォトTOPICS    

文/野呂瀬悦史  画像・取材協力/株式会社ホンダ・レーシング株式会社本田技術研究所 二輪R&Dセンター本田技研工業株式会社

「Next Racing Standard」を開発コンセプトに、軽量・コンパクト・高出力・高効率のすべてを実現したというNSF250R。

最先端技術の結晶ともいえる新世代マシン
RS125Rの遺伝子を受け継ぐNSF250R

GP125クラスにかわって2012年に新設される4ストローク250cc「Moto3」へ向け、ホンダは6月8日に市販ロードレーサーNSF250Rを発表しました。ロードレースの登竜門ともいえるこのクラスには、若手からベテランまで、そしてローカルレースからMotoGPまで、多彩なレースシーンと幅広い層のライダーが競技に親しむカテゴリーです。1976年のMT125Rから2009年に生産終了したRS125Rまで、このクラスに34年間で累計1万5,000台ものマシンを送り出してきたホンダが、RS125Rの遺伝子を継承するものとして満を持して発表したNSF250Rの姿を、プレス発表資料画像で紹介します。

メーカー希望小売価格(消費税込み)/ 1,749,510円
(車体のカラーリングおよびステッカーは撮影用。車体色はすべてホワイトです)
(NSF250R はレース専用車のため、一般公道での走行はできません)

発売時期/ 2011年12月

NSF250R主要諸元はコチラ

フォトTOPICS(写真点数/23枚)

01エンジン系が9件、車体系が2件で計11件の特許技術が注がれたという、ホンダテクノロジーの結晶だ。

02前方吸気・後方排気が採用された249ccのDOHC単気筒4ストロークのパワーユニットも、もちろん新開発されたもの。

03アルミ削り出しファンネル装着のスロットルボディにはIACV(Intake Air Control Valve)が採用され減速フィーリングの設定が可能。

04シリンダーはマスの集中化のため後方15度に傾斜された。チタン製の吸・排気バルブやバランサー軸の位置は特許技術である。

05パワーの立ち上がり方もトルクの出方もRS125Rを上回る。

06わずか31.5mmという薄さの高剛性・軽量ピストンにも特許技術が注がれる。コンロッドは軽量なナットレス式だ。

07表面にニッケル-シリコンカーバイド処理が施されたシリンダーは、フリクション低減と耐久性向上を両立している。

08高出力かつマスの集中化を実現した排気系レイアウトも特許技術のひとつ。

09サーキットに合わせたギア選択が容易なカセットトランスミッション。RS125Rのクロスタイプのトランスミッションも使用可能。

10徹底した重量配分と重心位置の最適化で操作性と安定性、優れた旋回性も実現しているという。

11マスの集中化のためにスイングアームそのものも重心位置を前方に移動させている。

12RS125Rをベースにフロントエンジンハンガーやメインパイプ形状ほか、細部に渡って剛性バランスをとることで、RS125Rと同等以上の旋回性と軽快性を手に入れたというフレーム。

13前面投影面積はRS125Rと同等となったNSF250Rのカウリング。

14冷却性能向上のための冷却ダクトが設けられたアンダーカウル。

154ストローク化で必要となったレギュレーション対応のために、オイル受け形状も施されている。

16RS125Rと同じインナーパイプ径35mmの倒立フロントフォークは専用設計。

17RS125RWの実績とノウハウを継承したスイングアームは、MotoGPマシンにも使われる7000系アルミ材のプレス構造。

18リアもRS125Rと同じプロリンクサスペンション構造。もちろん、車両重量や出力特性に合わせて調整された専用設計だ。

19RS125Rより1mm厚い直径296mmのフローティングディスク。厚みが増したことによる重量アップはハブの軽量化で対応。

20ホイールはフロント2.50×17、リア3.50×17で、RS125Rと完全互換となっている。

21クラッチ操作を行わずシフトアップ可能とするオートシフタースイッチ(点火カット)も装備されている。

22シフトアップインジケーターも装備された。なお、オプションでピットレーンスピード制御スイッチも取り付け可能。

23オプションとして、燃料噴射量や点火タイミングなどを調整できるECUセッティングツールや、2つのセッティング案を走行中に切り替えられるMAPモード切替スイッチも用意されるという。

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