SPEC ENGINEERING GPZ900R(カワサキ GPZ900R)

掲載日:2019年07月21日 プロが造るカスタム    

取材協力/SPEC ENGINEERING
記事提供/ロードライダー編集部
※この記事はロードライダー特別編集『ザ・カスタムマシン2018』に掲載された内容を再編集したものです。

SPEC ENGINEERING GPZ900R(カワサキ GPZ900R)のカスタム画像
SPEC ENGINEERING GPZ900R(KAWASAKI GPZ900R)

本来の素性を活かしつつ
コンプリートとして再構築

トップブリッジとエンジン(左写真2)に、スペックエンジニアリングが製作したコンプリート車の証であるオリジナルプレートが装着された1986年型A3。ただ生い立ちは、他のSPECコンプリートとは異なるようだ。

「ウチのコンプリートは、ゼロから構築するのが普通ですが、このニンジャは、元々装着していた部品を活かすことを前提にして、徹底的なフルレストアと+αのカスタムを行っています。実はオーナーTKさんは、ウチの古くからのお客さんですが、10年ほど前から愛車を休眠させていました。その後久しぶりにバイクに復帰するにあたって、一時は乗り換えも検討したようですが、いろいろ考えた結果、やっぱりニンジャにもう1度乗りたいと。だったら、今のウチの技術でやれることをきっちりやって、今後の10年を楽しめるニンジャを作りましょう、となったわけです」(スペック代表・瀬尾さん)

SPEC ENGINEERING GPZ900R(カワサキ GPZ900R)のカスタム画像

休眠期間の長さを考えると、TKさんの愛車の状態は決して悪くなかった。とはいえ、ベースとなった車両の各部を点検して全面的な整備が必要と感じた瀬尾さんは、コンプリートマシンとしての再構築を提案。結果的にボルト1本までの完全分解と、各部の入念なオーバーホールが行われ、消耗品はすべて新品に交換。さらにはフレームや外装の再塗装も行われた。瀬尾さんは“今後の10年""と言うが、おそらくこの車両なら、定期的な整備さえ行っていれば、10年にとどまらずさらに長い年月を楽しむことができるだろう。

詳細写真

SPEC ENGINEERING GPZ900R(カワサキ GPZ900R)のカスタム画像

外装はA7/8カラーだが、ベースはA3。バーハンキットと280km/hメーターはスペックのオリジナルで、フレームにはパウダーコート仕上げが施される。

SPEC ENGINEERING GPZ900R(カワサキ GPZ900R)のカスタム画像

クランクケースにはコンプリート車専用のオリジナルプレートを装着。

SPEC ENGINEERING GPZ900R(カワサキ GPZ900R)のカスタム画像

シートもツーリングやスポーツ等の主用途に合わせたスペック製オリジナル品。写真はツーリングタイプだが、他にスポーツとロータイプがあり、選択可能だ。

SPEC ENGINEERING GPZ900R(カワサキ GPZ900R)のカスタム画像

エンジンは純正0.5mmオーバーサイズピストンを用いてフルオーバーホールされた。チタンEXはSPECで、オイルクーラーはあえて装備していない。なおZXR400用をベースにする足まわりはスペックが販売するキットで、ホイールは3.50-17/4.50-17、フォークはφ41mm倒立。

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