スズキ Vストローム 650 ABS

掲載日:2012年02月15日 バイク購入ガイド        件のユーザーレビュー

文/淺倉 恵介

スズキ Vストローム 650 ABSの画像
SUZUKI V-STROM 650 ABS

キャパシティの大きいシャシーに適度なパワー
扱いやすいクロスオーバーロードスポーツ

V-STROM 650 ABS は、水冷Vツインエンジンを搭載するクロスオーバースポーツバイクです。クロスオーバースポーツバイクとは、基本的な車体構成はロードスポーツのそれでありながら、長めのサスペンションストロークと、オフロードバイク的なアップライトなポジションを持つバイクを指すもので、欧州では非常に人気の高いジャンルになっています。欧州の路面コンディションはとてもバリエーションに富んでおり、その中でもライダーを苦しめているのが石畳です。石畳はアスファルト舗装のように平滑ではありませんし、グリップも良くありません。そういったシチュエーションで、余裕あるサスペンションと、リラックスしたライディングポジションが強みを発揮するのです。汎用性の高いクロスオーバースポーツは、日常使用やロングツーリングでのユーティリティの高さから、多くのライダーの支持を得ているのです。

エンジンは SV650 を源流に持つ排気量 645cc の水冷90度Vツイン。最高出力約65馬力と過不足ない動力性能、それにツインならではの扱いやすいトルク特性は、クロスオーバースポーツにピッタリのキャラクターといえるでしょう。また、シリンダー挟み角が90度のVツインエンジンは、1次振動がキャンセルできるので快適性の面でも有利です。同じ系列のエンジンを搭載するグラディウス650と比較すると、中低速が重視されたシティユースやロングツーリングで扱いやすい特性が持たされおり、2011年のモデルチェンジでは更に中低速トルクが強化されています。燃費性能も改善され、ロングツーリングで重要な航続距離も伸びていますから、経済性も上がっているのです。

フレームは兄弟車の V-STROM 1000 と基本設計を共有するアルミツインスパーフレーム。2011年のモデルチェンジではフレームの基本を変えることなく車体のコンパクト化に成功。車重も先代モデルに比べ6kg軽くなり、取り回し性も向上しています。カウリングは小さくなり空気抵抗が低減されているのですが、ウインドプロテクション性能を犠牲にすることなく、ライダーへ当たる走行風は減らされています。他にもメーターに多機能液晶パネルを採用したり、トップケースなどの純正オプションが充実したりと、クロスオーバースポーツとして増々魅力が高まっています。

スズキ Vストローム 650 ABSのここがポイント!
  • ● ニューモデルでは燃費性能が向上
  • ● キャリアを標準装備し、トップケース、パニアケースを純正オプションで用意
  • ● ハンドルスイッチで表示切り替えが可能な、多機能液晶パネル

スズキ Vストローム 650 ABSのライバルはこれだ!

  • カワサキ
    ヴェルシス

    人気の高いミドルクラスツインスポーツ、ER-6系650ccエンジンを搭載したクロスオーバーロードスポーツ。180度クランクエンジンならではの痛快なエンジンが魅力。

  • BMW
    F650GS

    フロント19、リア17インチのホイールサイズを採用するオンロード指向のデュアルパーパス。車名に650とあるが、F800系798ccパラレルツインエンジンを搭載。

  • ヤマハ
    TDM900

    897cc水冷DOHCパラレルツインエンジンには5バルブ、可変吸気ダクトなど、ヤマハの独自技術を満載。ABS仕様のTDM900Aもラインナップされる。

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