ホンダ VTR250

掲載日:2011年03月23日 バイク購入ガイド        件のユーザーレビュー

文/淺倉 恵介

ホンダ VTR250の画像
HONDA VTR250

スポーツランもシティランもバッチリこなし
ビジネスユースにまで対応する万能バイク

幾何学的な造形が美しいトラスフレームに、ホンダ伝統の250cc Vツインエンジンを搭載したVTR250。2009年に発売された現行モデルからは、吸気システムをホンダ独自のインジェクションシステム PGM-FI に変更。触媒を装備したマフラーと組み合わせることで、昨今の社会情勢に合わせた環境性能と、小気味よい走行性能を両立しています。30PSの最高出力は、キャブレター仕様であった先代モデルと比較して、スペック上では2PSほど下回りますが、低中回転域のレスポンシビリティの向上など、実用域での速さと扱いやすさが向上し、実質的にポテンシャルアップしていると言えるでしょう。基本的なスタイリングは先代モデルのそれを踏襲していますが、新たにサイドカバーを追加しテールカウルはデザインを一新。シートは形状変更が施されて足着き性を向上、よりユーザーフレンドリーなポジションとなっています。

VTシリーズの祖である VT250F が発売されたのは1982年。その革新的なパフォーマンスは世のライダーから驚きを持って迎えられ、大ベストセラーモデルとなりました。VT250F の最高出力は35PS。当時クラス最強の名を欲しいままにしていたヤマハ RZ250 と並ぶものであり「速い4ストローククォーター」の存在を世に知らしめたのです。とは言うものの、VT250F は過激なだけのオートバイではありませんでした。パワフルで扱いやすいエンジン特性、コンパクトな車体が生み出す高い運動性能など、万人が楽しめるキャラクターを持っていたからこそ、多くの人に愛される名車となったのです。以来、20年余りの年月を経て熟成されてきたのが現在の VTR250 の完成度は折り紙付きといえるでしょう。

2011年時点で新車の VTR250 は3種のカラーをラインナップ。現行モデルは発売から2年ほど経過していますが、使い勝手が良く、とにかく信頼性抜群のタフなマシンなので乗り換える人は少ないようです。しかしキャブ車の先代 VTR250 も大ヒットしたモデルなので、そちらを視野に入れれば中古車のタマ数は豊富ですし、値段もこなれています。高回転域のパンチは先代モデルの方が上とする意見もありますし、選択肢に入れるのもお薦めできます。

ホンダ VTR250のここがポイント!
  • ● 熟成の進んだエンジンは耐久性抜群
  • ● ハンドリングは軽快でスポーツランも楽しい
  • ● コンパクトな車格は取り回し性も良好

ホンダ VTR250のライバルはこれだ!

  • ホンダ
    ホーネット250

    レプリカモデルCBR250系の並列4気筒エンジンを搭載。リアタイヤに180サイズという、クラスを超えた極太タイヤを採用している。人気車種のためタマ数は豊富で、価格の幅も広い。

  • スズキ
    バンディット250V

    並列4気筒DOHCという強心臓を持つスポーツネイキッド。モデル名の最後につくVは、可変バルブシステムというハイメカ搭載を意味する。専用ビキニカウルを装備するVZはレア。

  • カワサキ
    ニンジャ250R

    水冷4ストローク並列2気筒エンジンは、180度クランクを採用した高回転型。250ccクラスでは数少ないフルカウルを装備しながら、リーズナブルなプライスも魅力の一台。

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