ヤマハ MT-09 ABS(2021)

掲載日:2021年08月23日 バイク購入ガイド        件のユーザーレビュー

文/杉山 研二

YAMAHA MT-09 ABS(2021)
YAMAHA MT-09 ABS(2021)

軽量な車体に888ccの3気筒を搭載
6軸IMUを活用した電子制御も導入

MT-09は水冷並列3気筒エンジンを搭載したロードスポーツバイクです。ネイキッドとスーパーモタードの混合スタイルとして2014年に初代モデルが発売となり、2017年にはマイナーチェンジ、そして今回2021年型でフルモデルチェンジとなりました。新しいMT-09は外観デザインが一新となったほか車体やエンジンも更新。アルミダイキャスト製のフレームは最低肉厚1.7mmを実現して軽量化し、エンジン搭載角を立て気味にすることでコンパクト化も果たしています。

パワーユニットは、慣性トルクが少なく燃焼トルクを効率良く取り出せるクロスプレーンコンセプトのエンジンです。今回、ピストンやコンロッド、クランクシャフト、カムシャフト、それにクランクケースまで、主要パーツの多くが新設計となっています。ストロークは従来型より3mm長くなってボア・ストロークは78×62mmに、排気量は43cc大きくなって888ccに。最高出力は88KW(120PS)/10,000rpm、最大トルクは93Nm/7,000rpm。エンジンの燃焼効率向上や軽量化により燃費も改善しています。

電子制御関係では、それぞれ3軸の加速度と角速度を検出する6軸IMU(慣性計測装置)を搭載し、その情報はトラクションコントロールやリフトコントロール、スライドコントロール、ブレーキコントロールに反映。そのほかの電子制御システムとして、アップダウン対応のクイックシフター、走行モードを切り替えるられるD-MODEなども。また足回り関係では、鋳造ながら鍛造に匹敵する強度と靭性のバランスを持つ軽量アルミのスピンフォージドホイールを採用、ハンドリングに貢献します。

なおMT-09には、標準グレードのほか装備を豪華にした上級モデルのMT-09 SPもラインナップ。MT-09 SPにはオーリンズのリアサスペンションやクルーズコントロール、ダブルステッチ入シートなども採用されています。MT-09 SPの車体色はブラックメタリック、価格は消費税10%込みで126万5,000円、発売は7月28日。一方の標準モデルは、車体色がグレー、ブルー、マットダークグレーの3種類、車両価格は消費税10%込みで110万円、発売は8月26日となっています。

ヤマハ MT-09 ABS(2021)のここがポイント!
  • ● 888ccに排気量アップした直列3気筒エンジン
  • ● CFアルミダイキャスト製の軽量フレーム
  • ● 新型IMUを採用した電子制御システム

ヤマハ MT-09 ABSのライバルはこれだ!

  • カワサキ
    Z900

    トレリスフレームに水冷並列4気筒を搭載するスーパーネイキッド。鋭いスロットルレスポンスや軽快なハンドリングが持ち味。最高出力92KW、税10%込みで110万円。

  • スズキ
    GSX-S1000

    ストリートファイタースタイルのネイキッド。エンジンはGSX-R1000用をストリート向けにチューニングして搭載。最高出力110KW、車両価格は税10%込みで143万円。

  • ホンダ
    CB1000R

    最高出力107kWの水冷直列4気筒を搭載するビッグネイキッド。ボリューミーな燃料タンクやショートテールのスタイリングも魅力。消費税10%込みで167万900円。


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