ヤマハ トレーサー9 GT ABS(2021)

掲載日:2021年07月26日 バイク購入ガイド        件のユーザーレビュー

文/杉山 研二

YAMAHA TRACER 9 GT ABS (2021)
YAMAHA TRACER 9 GT ABS (2021)

フルモデルチェンジで車名も更新
ツーリング性能を大幅にアップデート

トレーサー9は、トレーサー900のフルモデルチェンジ版として登場したスポーツツーリングモデルです。新作のアルミダイキャストフレームに排気量を888ccまで拡大した水冷3気筒エンジンを搭載。フロントにはウインドプロテクション効果の高くなった大型スクリーンを装着し、ヘッドライトにはバンク時にカーブの先を照らすコーナーリングランプを採用。なお、今般国内向けに発売となるトレーサー9 GTは、KYB製の電子制御サスペンションを採用したハイグレードバージョンです。

エンジンは従来のトレーサー900よりピストンストロークが3mm長くなってボア・ストロークが78mm×62mmに。最高出力は3kW高くなって88kW(120PS)/10,000rpmとなっています。電子制御関係では新開発のIMUを採用し、その情報からトラクションコントロール、スライドコントロール,リフトコントロールなどの各システムを制御。コーナーリングランプや電子制御サスペンションの制御にもIMUの情報を活用しています。

フレームは兄弟モデルのMT-09と基本を同じにしますが、ヘッドパイプ手前のステーやシリンダーヘッド左右のエンジン懸架ブラケットをチューニングすることで剛性バランスをスポーツツアラーとして最適化。またボックス構造のアルミ製リアスイングアームはMT-09より60mm長くしたほか、ピボット部の構造を変更するなどで直進安定性を確保。シート下のリアフレームも高速安定性やタンデムの乗り心地を確保した専用設計です。シート高はトレーサー900より40mm低い810mmとなりました。

そのほかグリップウォーマーやクルーズコントロールなど、ツーリングを快適にする装備を各所に採用。車体のリアセクションには、純正アクセサリーのサイドケースとトップケースを装着するステーやブラケットも装備。サイドケースを装着しての高速走行時は、その取り付けステーに内蔵したゴムダンパーで車体の振動を相殺し直進安定性を維持する造りとなっています。

車体色はシルバー、レッド、マットグリーニッシュグレーの3種類。車両価格は消費税10%込みで145万2,000円、発売は7月28日です。

ヤマハ トレーサー9 GT ABSのここがポイント!
  • ● スポーツツアラーとして最適化された車体設計
  • ● 最高出力88kW(120PS)の水冷3気筒エンジン
  • ● スポーツ性と乗り心地を両立する電子制御サスペンション

ヤマハ トレーサー9 GT ABSのライバルはこれだ!

  • カワサキ
    ヴェルシス1000SE

    スポーツライディングとツーリングの快適性を両立するオールラウンダー。出力88kWの並列4気筒搭載。SHOWA製の電子制御サスを採用。税10%込みで199万1,000円。

  • ドゥカティ
    ムルティストラーダV4S

    トラベル、エンデューロ、スポーツ、アーバンを融合したマルチパーパスバイク。モノコックフレームに出力125kWの1,158ccV型4気筒を搭載。税10%込みで288万円から。

  • スズキ
    Vストローム1050XT

    市街地走行からロングツーリングまで幅広く使えるスポーツアドベンチャーツアラー。出力78kWのV型2気筒搭載。クルーズコントロールも装備。税10%込みで151万8,000円。


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