ヤマハ ナイケン

掲載日:2018年09月26日 バイク購入ガイド        件のユーザーレビュー

文/杉山 研二


ヤマハ ナイケンの画像
YAMAHA NIKEN

進化したLMWテクノロージーを採用
大型3輪のスポーツツーリングモデル

ナイケン(NIKEN)は、フロント2輪、リア1輪のスポーツツーリング向けの大型3輪バイク。旋回時のフロント2輪は、リンク機構によってそれぞれ接地したまま傾くのが特徴です。一般的なモーターサイクルと同じように車体全体を傾斜して旋回する車両で3輪以上のものを、ヤマハはLMW(リーニング・マルチ・ホイール)と呼んでいますが、このナイケンもLMWのひとつとなります。

フロント2輪のLMWには数々の利点があります。例えば路面状況が悪く片輪がグリップを失っても、もう一方で持ちこたえれば転倒を防ぐことができますし、高いグリップ力によりブレーキの制動性能も向上します。また、左右のサスペンションが独立して動くので、荒れた路面の衝撃もスムーズに吸収します。さらにフロントの安定性は、急な横風でのふらつきも抑制し、運転時の疲労低減につながることも実証されています。そのほか、旋回進入時のふらつきを防止するなど、ライディング技術の補完にも効果的です。

ナイケンでは、トリシティのメカニズムをさらに進化させたステアリング機構「LMWアッカーマン・ジオメトリ」を採用しています。これはフロント2輪が常に旋回方向を向き、なめらかなコーナリングを可能とする設計です。また、倒立式タンデムフォークを用いた外側片持ちサスペンションや、410mmのトレッド、2軸化したステアリング構造により45度のバンク角を実現。2軸ステアリングは約50:50の前後重量配分にも一役買い、優れたハンドリングを生み出します。

エンジンは最高出力85kW(116ps)/10,000rpmの845cc直列3気筒です。MT-09のものをベースに、クランク慣性モーメントを18%増やし、FIセッティングも最適化してスポーティかつマイルドな操縦性に仕上げてあります。そのほかエンジン特性を選択できるD-MODE(走行モード切り替えシステム)、トラクションコントロール、クルーズコントロールなども採用していますので、長距離走行もリラックスして楽しめます。 車両は受注生産で、2018年9月13日より全国のナイケン取扱店で予約受付を開始。車体色はダークグレーメタリック、価格は税8%込みで178万2,000円です。

ヤマハ ナイケンのここがポイント!
  • ● 数々のメリットが得られるフロント2輪の構造
  • ● なめらかに旋回できる新ステアリング機構
  • ● マイルドに仕上げた845cc直列3気筒エンジン

ヤマハ ナイケンのライバルはこれだ!

  • ヤマハ
    トレーサー900 ABS

    フロントスクリーンの装備やスイングアームの延長などでツーリング機能を強化した、MT-09系のスポーツバイク。エンジンは845ccの水冷3気筒。111万2,400円(税8%込み)。

  • ピアジオ
    MP3 Yourban 300

    3輪スクーターならではの魅力に加え、エレガントな外観やジェット型ヘルメット2つが入るシート下収納も特徴。278ccの水冷単気筒を搭載、85万3,000円(税8%込み)。

  • ヤマハ
    トリシティ155 ABS

    125cc版に続きヤマハLMWの第二弾として登場した3輪スクーター。フロント2輪の安心感に加え、小柄ながら高速道路を使えることも魅力。45万3,600円(税8%込み)。


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