MVアグスタ F4

掲載日:2013年02月20日 バイク購入ガイド        件のユーザーレビュー

文/淺倉 恵介

MVアグスタ F4の画像
MV AGUSTA F4

MVアグスタ製スーパースポーツのトップライン『F4』シリーズのスタンダードモデル
ショートストロークタイプの新型エンジンである“コルサ・コルタ”を搭載

F4はMVアグスタのスーパースポーツ、F4シリーズの基本仕様と位置付けられるモデルです。2013年モデルからは、本国仕様で195馬力というハイパワーを誇る、ボア×ストロークがφ79mm×50.9mmのコルサ・コルタ(=ショートストローク)エンジンが搭載され、更なるポテンシャルアップを実現しています。組み合わされるインジェクションシステムには、ELDOR製の新型ECUを採用。流行の出力モード選択機能も装備しており、『スポーツ』『ノーマル』『レイン』『カスタム』の4つのエンジン出力モードが選択可能。走りのシチュエーションに合わせたパワー特性を選ぶことができるのです。他にも数多くの電子制御ライディングアシストデバイスを搭載。介入度合いを8段階の範囲で調整可能なトラクションコントロールシステム、電子アシストシフト『EAS』、エンジンブレーキコントロールなどが装備され、『MVICS』と名付けられたエンジン&車体統合制御システムが、それらを総合的にコントロールしているのです。

フレームはF4のアイデンティティであり、デザインアイコンでもあるクロモリ鋼製のトレリス形状のバックボーンに、アルミ鋳造製のピボットプレートを組み合わせたハイブリッドフレーム。フロントフォークはマルゾッキ製φ50mmのフルアジャスタブル倒立フォークを採用。ザックス製のリアショックユニットは、リバウンド/コンプレッションのダンピング調整が、高速側/低速側それぞれを独立して調整可能な、ハイスペックなパーツを装備しています。フロントブレーキのキャリパーにはブレンボ製のモノブロック4ポットキャリパーを奢るなど、使用されているパーツはレーシングスペックのハイグレードな製品ばかりです。

2013年モデルのF4では、フロントカウルのエアインテークスポイラー先端に、DRL(昼間走行灯)を装備。視認性を高めて安全性を向上させるとともに、鋭角的なフォルムを際立たせ、ルックスの面でも大きなアクセントとなっています。ホイールも新デザインとなるスリムな10本スポークが採用され、シャープなイメージを強調。さらに大幅な軽量化も果たしているのです。また、F4の象徴とも言える4本出しのエグゾーストエンドはショートタイプに変更され、テールカウルとのデザイン面での親和性を高め、さらにスタイリッシュな外観を手に入れています。F4はシリーズの中では「スタンダードグレード」となりますが、ハイクオリティなパーツが惜しみなく投入され、各部の仕上げも極めて質感の高いものです。走りの素晴らしさについては、言うまでもないでしょう。さすがハイエンドモーターサイクル、MVアグスタのフラッグシップラインに名を連ねる1台です。

MVアグスタ F4のここがポイント!
  • ● 従来は上級モデルにのみ採用されていたコルサ・コルタエンジンを搭載
  • ● エンジン&車体統合制御システムMVICSによる進んだ電子制御
  • ● 新採用のDRLと新デザインの10本スポークホイール

MVアグスタ F4のライバルはこれだ!

  • BMW
    S1000RR

    BMW初の本格的スーパースポーツが第2世代に進化し、さらにポテンシャルアップ。上級モデルとして登場したHP4は、世界初の自動ダンピング調整サスペンション『DDC』を搭載。

  • アプリリア
    RSV4 R APRC

    ライディングアシストデバイス『APRC』は、トラクションコントロールを中心に、ウイリーコントロールやローンチコントロールなど様々な機能を統合制御し、先進の走りを実現。

  • ドゥカティ
    1199パニガーレ

    新開発スーパークアドロ・エンジンを搭載。ドゥカティ伝統のトレリスフレームからの脱却を図り、アルミダイキャスト製モノコック構造のフレームを採用。全てが新機軸のドゥカティ。

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