スズキ RGV250Γ

掲載日:2010年02月05日 バイク購入ガイド        件のユーザーレビュー

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SUZUKI RGV250Γ

最後まで進化を続けた
傑作2ストレーサーレプリカ

1980年代のバイクシーンを席巻したレーサーレプリカブームは、数多くの名車を生み出しました。スズキの「RGV250Γ」もその中の1台で、デビューは1988年。ライバル車たちの性能も頂点に達し、その性能に対抗するためにエンジン形式を並列2気筒からV型2気筒へと変更、先代モデルであるRG250Γより格段にレベルを向上させ、当時のレプリカ熱を盛り上げました。性能重視だった当時のモデルらしく、レース出場を見越した市販車としてSP(スポーツプロダクション)仕様が販売されていたのも特徴です。こちらの装備はお買い得かつ豪華のもので。クロスミッション、フルアジャスタブルサスペンション、シングルシートなどを装備して標準モデルの4万円高という価格設定。また、モデル自体も1993年までの5年間にわたりほぼ毎年のようにバージョンアップされ、高い戦闘力を誇りました。その後レーサーレプリカブームの沈静化により、頻繁なマイナーチェンジは一時止まりましたが、1996年にフルモデルチェンジを敢行。エンジンも新造され、2サイクルスポーツとしては珍しくセルスターターを採用。剛性を2倍に高めたアルミツインスパーフレームや大幅な軽量化、当時としては珍しかったロングスラントノーズのカウルや2段スクリーンを採用するなど劇的な進化を遂げましたが、強化される排気ガス規制にハイパワーな2サイクルエンジンは対応できず生産を終了しました。

中古車市場におけるRGV250Γは、一時リーズナブルな価格となっていましたが、近年はレアモデルとして価格が上昇傾向にあります。特に限定モデルとして発売されていたラッキーストライクカラーは人気が高く高額で取引されています。ただ、低年式モデルについては非常にリーズナブル。特に正立フォークを採用していた1988年、1989年モデルは安価な車両が多いですが、部品供給などを考えるとメンテンスなどに詳しいベテランライダー向け。積極的にスポーツ走行を楽しみたいライダーなら倒立フォークを採用したSPモデルがベターでしょう。車両としての完成度はやはり1996年式以降ですが、在庫数が多くないので欲しい場合は見つけ次第確保したほうが良いかもしれません。今の時代のバイクには無い魅力をもったスポーツバイクであるRGV250Γは、まだまだ色褪せないモデルとして注目しておきたい1台です。

年式で見る スズキ RGV250Γ

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1990年モデル

デビューして3年目にしてフルモデルチェンジを行い、倒立フォークを採用したほかエンジンのコンピュータ制御も大きく進化。サイレンサー形状もGPマシンを意識したものを採用したほか、スイングアームも湾曲タイプに変更。SPのほか、ミッションだけノーマルとしたSP2もラインナップされていた。

  • ● 1988~1989年は正立フォーク、1990年以降は倒立フォーク
  • ● スイングアームが三日月型に湾曲したボックスタイプに。
  • ● レース参戦を視野にいれたSPのほか、ノーマルミッションを採用したSP2を設定。

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1994年モデル

性能諸元については1993年式と差は無いが、ケビン・シュワンツのGPチャンピオン獲得を記念して、250台限定でラッキーストライクカラーをまとった特別仕様車が発売される。なお、馬力自主規制によって1993年式に最高出力が45馬力から40馬力へと引き下げられた。

  • ● GPチャンピオン獲得を記念したラッキーストライクカラーを発売
  • ● 1993年から自主規制によって最高出力が40馬力に。
  • ● スイングアームは1993年に形状を大きく変更し、ねじれ剛性を10%高めている。

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1996年モデル

他メーカーがレーサーレプリカモデルのバージョンアップを止める中、1996年にフルモデルチェンジ。ロングスラントノーズのカウルや2段スクリーン、剛性を2倍に高めたアルミツインスパーフレーム、新設計エンジンなど劇的な進化を遂げるが排気ガス規制で生産終了となる。

  • ● 国産2サイクルレーサーレプリカで唯一ロングスラントノーズを採用。
  • ● 取り外し可能なセルスターターを積んだ新設計エンジン。
  • ● 国内向けモデルとしては最後の2サイクルレーサーレプリカモデル。

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