取材協力/株式会社プロテック  取材・文/佐賀山敏行  写真/井上 演  構成/バイクブロス・マガジンズ編集部
掲載日/2016年6月29日

最近、にわかに注目を集めているカスタムパーツが、LEDを採用したヘッドライトバルブ。なかでもプロテックがリリースするLEDバルブは、これまでのLEDが持つ問題点を克服したアイテムとして高い支持を得ている。ここでは、その実力と魅力を紹介していく。

INTERVIEW

長時間明るさを維持する秘訣は
導熱性能と電動ファン!

近年ではカスタムパーツとしてだけでなく、純正採用されているモデルも増えているのがLEDヘッドライト。ヘッドライトバルブの主流だったハロゲンバルブと比べると、さまざまなメリットがあるという。プロテックの村野雅寿さんに話を聞いた。

「LEDヘッドライトバルブには大きく3つのメリットがあります。ひとつめが省電力だということ。一般的なハロゲンバルブが55Wの消費電力なのに対し、LEDバルブは20~30W。当然、この差分だけバッテリーへの負担が減ります。だいたいグリップヒーターの『中』くらいの消費電力分に相当するんですよ。2つめはノーマルハロゲンバルブよりも明るい。明るさを表す単位として、一般的には『ルーメン』を用いますが、55Wのハロゲンバルブは約1,000ルーメン、30WのLEDバルブは2,940ルーメン(編集部注:プロテックによる計測)と、3倍近い明るさになるのです。そして3つめが寿命です。ハロゲンバルブの寿命は700~800時間と言われています。LEDバルブの場合、発光チップそのものは約2万時間持つと言われているのです」

つまり、省電力で明るく、長寿命。経済的だし、夜間の視認性と被視認性の向上、さらにグリップヒーターやETCなど、バッテリーへの負担が大きいアイテムを装備しているユーザーにもオススメできる。そしてなにより、明るいヘッドライトはドレスアップ効果だって高い。まさに、すべてのライダーに装着してもらいたいアイテムといえるのだ。

実際にプロテック製LEDヘッドライトバルブを装着しているユーザーにも取材現場に来てもらい、その声を聞くことができた。

2012年式KAWASAKI Ninja1000 ABSに乗る小林昌稔さんは以前、他メーカーのLEDバルブを装着していた。しかし、発光チップがすぐに黒く焦げてしまい、HIDに変更。その後、プロテックより新たにLEDバルブがリリースされたのを知り、ちょうど1年前に交換した。

「前につけていたLEDバルブは夜でも明るい道を走るとついているかどうか分からなくなる。だけどプロテックのLEDバルブは明るい道でも点灯しているのがハッキリと分かるんです。それに防水の電動ファンがついているので、長時間走っていても明るさがずっと続きます!」

さらに、しっかりとした保証もあるし、自社開発製品なので、取り付け時など、トラブルや不明点があっても、電話すればすぐに対応してくれるのもお気に入りのポイントとのこと。

「決して安くはないけれど、その価値は十分にありますよ! 」

小林さんも大絶賛のLEDヘッドライトバルブだが、上の話にもあったとおり、じつはNinja1000にLEDバルブを装着するのは2回目という。前回は満足できなかったのに、今回「よかった」と感じられたのは、やはり、それがプロテック製品だからだといえるだろう。そこで村野さんに、同社製品だけが持つ“違い”を聞いた。

「じつはLEDは発生するエネルギーのうち、『光』になるのは約3割、残り7割は『熱』となってしまうのです。だから、いかに冷却するかが重要。当社のバルブはデザイン自体は凝ったものではありません。それは冷却を優先させているからで、発光チップで発生した熱をバルブ後方に『導熱』し、大きく取った後方断面に防水耐震性に優れた『電動ファン』を当てて冷却。この2つのコンビネーションが当社バルブ最大の特徴であり、長時間点灯させても光量が落ちない秘密なのです」

ヘッドライトを明るくするには、たくさん電気を流すしかない。至極当然のことに思えるが、LEDバルブにおいては、それを長時間安定させるのは、じつは至難の技なのだ。だが、プロテックはみごとにクリアした。今までありそうでなかった「ずっと明るいLEDヘッドライトバルブ」……ぜひ、多くのライダーに体験してほしい。

PICKUP PRODUCTS

自社開発による優れた製品は
オリジナリティーにも溢れている

プロテックのLEDヘッドライトバルブは、長時間走行でも光量は落ちず、さらに綿密な配光精度によって車検にも対応しており、まさに唯一無二の存在といえるもの。最近では二灯式ヘッドライトはロービーム時、片側しか点灯しないモデルが多いが、同社のNinja1000用LEDバルブなら、ロービーム点灯時も左右同時点灯が可能となる。こうしたユーザーの要望に即した製品作りも好評のポイントとなっている。他にもシフトポジションインジケーターやガソリンメーターなど、痒いところに手が届く商品展開が面白い。

そして特筆すべきは、それらのアイテムがすべて社長をはじめとした自社スタッフによる開発によるということ。つまり、プロテックの製品はプロテックのスタッフが誰よりもよく知っている。いざというとき、これほど心強いものはないといえよう。ここでは、そんな逸品揃いの同社製品を見ていきたい。

01発光チップによって発生した熱は、あえて均一の太さにデザインしたボディを通ってバルブ後方に導かれる。そして、後方にセットされた電動ファンによって熱を冷ます。デザイン性よりも機能性を重視しているが、だからこそ、素晴らしい灯を持続させることができるのだ。

02バルブ自体は太く、熱を後方へ逃がすことを最優先にデザイン。電動ファンは小ぶりながらもクルマ用と同じ構造で、防水耐震性に優れたもの。一昼夜水没させても、壊れることはない。ほかにも冷却効果を高めるフィンパーツなど、性能への徹底したこだわりが見てとれる。

03光量不足で「車検に通らない」と言われるDR-Z400S/SMはオーナーに好評の逸品。光量は6000KとHIDと同等以上で、安心の車検対応。ちなみに同社のLEDはすべて車検対応なので、旧車オーナーにも支持されているのだ。

04DR-Z400S/SMならコネクターを挿すだけでポン付けできるとのこと。間違えようのない簡単接続なので、メンテナンスが苦手なユーザーでもラクに交換することができる。暗くなってしまったノーマルヘッドライトも、スタイリングを変えることなく明るくできるのも嬉しいポイント。

05普段走っていると、ナニゲに気づかないのが、「いま、自分が何速で走っているか」ということ。シフトポジションインジケーターは、ギアが何速なのかをデジタル画面でわかりやすく表示。ツーリングに街乗り、さらにワインディングやサーキットでも活躍してくれるアイテムである。

06シフトポジションインジケーターには車種専用とハーレー用、そして汎用がラインナップ。F.I.モデルの電気式メーターモデルはもちろん、機械式メーターモデルやタコメーターがないモデルなど、さまざまなバイクに取り付けることができる。

07H4ヘッドライトバルブに適合する汎用LEDバルブキット。明るさはもちろんのこと、ハイロー切り替えがあり、実用性も完ぺき! 装着車両に合わせて、ショートタイプとロングタイプがある。また、NSR250R専用モデルもあり。

08Ninja1000やNinja250などに適合する専用ヘッドライトバルブ。純正ではロービーム点灯時、片側しか点灯しないが、このアイテムなら左右両方ともを点灯させることができる。より高い視認性を確保しつつ、ドレスアップ効果も期待できる。

09こちらもNinja1000やNinja250などに適合するが、純正同様、ロービーム時のみ点灯するタイプ。あくまでもノーマル然としたスタイルで、だけど省電力や明るさなどを確保したいユーザーに支持されている。

10Ninja1000に同社製LEDヘッドライトバルブを装着。強い明かりでしっかりと前方を照らしてくれているのが分かる。明るいヘッドライトは、視認性はもちろん、周りに自身の存在を知らせるための被視認性を高めるうえでも有効だ。

11対して、こちらは純正ハロゲンバルブ。LEDと比べるとただでさえ暗いのに、片側一灯しか点灯しないので、より暗さが際立つ。安全性の不安はもちろん、片側しか点灯しない「ルックス」で不満を持つオーナーも少なくないようだ。

12ガソリンの使用量や残量をリアルタイムで表示してくれるオドロキのアイテム。燃費が気になる通勤ライダーや残量が気になるツーリングライダー必携のアイテムだといえるだろう。キャブ車用とF.I.車用、それぞれ車種専用と汎用キットがある。

13リモコンが不要で、メインキーだけで設定と解除ができる。現状記憶システムを採用していて、少しでもバイクが動くと警告、警報音が鳴り、バイクの状態をセンサーが記憶していた「元の状態」に戻すと警報が鳴り止む。高級車はもちろん、いたずらされやすい原付モデルにもオススメ!

BRAND INFORMATION

株式会社 プロテック
所在地/神奈川県川崎市宮前区宮前平2-5-16
TEL/044-870-7155
FAX/044-870-9010
LEDヘッドライトやシフトインジケーター、ガソリン残量計など、ライダーが「欲しい!」と思うパーツをラインナップ。しかもすべて自社開発で、高い品質が支持されている。