ゼロエンジニアリング山陰
島根県/ロードホッパー正規ディーラー

取材協力/ゼロ エンジニアリング 山陰  取材・撮影・文/マツモトカズオ
掲載日/2015年9月30日
長年、ハーレーダビッドソンディーラーとして山陰のライダーに親しまれてきたH-Dサブディーラー「シラガミ」が、「ゼロエンジニアリング山陰」として新たな道を走り始めた。変わらぬサービスを提供しつつ、新たなバイクの楽しみを提案するショップへと進化を遂げたのだ。

INTERVIEW

ロードホッパーというバイクの魅力を
ぜひ来店して体感してもらいたい

バイク、ことハーレーに長く乗っている者ならば、「ゼロエンジニアリング」の名には耳馴染みがあるだろう。1990年代のカスタムハーレー・ムーブメント全盛期、木村信也という稀代のビルダーが創造した数々の個性溢れるチョッパーは“ゼロ”スタイルと呼ばれ、国内のみならず世界のカスタムフリークたちに多大な影響を与えた。そんなゼロの特徴的なフォルムを受け継ぎつつ、ビギナーでも難なく乗りこなせる走行性を実現したのが「ロードホッパー」シリーズである。

 

島根県出雲市。縁結びの神様として知られる出雲大社のお膝元であるこの街に、ゼロエンジニアリング山陰はある。昨年まで島根県唯一のハーレーダビッドソンディーラーであった同店が、「ゼロ」の看板を纏い、前述したロードホッパーの販売を手がけることになった経緯を、ショップオーナーの白上氏に聞いた。

 

「ゼロには個人的に興味を持っていました。ロードホッパーのスタイルの良さが気になっていましたが、こっち(山陰エリア)では触れる機会がない。それで名古屋のファクトリーにお邪魔したんです」

 

ロードホッパーがどのように作られているのか、それを手がけている人間はどんな想いで作っているのか。それを直に見てみたいと、名古屋へと飛んだ白上氏。

 

「一言、“素晴らしい”、と思いました。工場は製造ラインというような仰々しいモノではなく、ちゃんと一台一台、人の手によって作られている。作り手の気持ちと技術のひとつひとつが染み込んだバイクだな、と感じました。量産して多数の人に乗ってもらうというより、本当にバイクが好きな人の為に作られていると思いましたね」

 

もうひとつ決定的だったのは、ロードホッパーの担当者が白上氏に発した一言だ。「山陰の景色によく似合うバイクですよ」。なるほどロードホッパーのどこか日本的なスタイルは日本海に面した風光明媚な山陰地方と相性が良さそうだ。

 

ロードホッパーを体感した白上氏は、ゼロのディーラーになることを決意。それから約半年。ゼロエンジニアリング山陰は誕生した。

 

ショップ勤務7年、自らもハーレーを駆り、女性ならではの気遣いでユーザーからの信頼も厚い店長の巌(いわお)更奈さんにロードホッパーの魅力を聞いてみた。「やはりリジッドですし、振動も大きなバイクですから初めて乗った時はビックリしてしまう乗り味だと思います。でも、乗れば乗るほどに操る楽しみを感じさせてくれる。ロードホッパーってそんなバイクなんです。車体も軽くて足つきがすごくいいし、女性のお客様にもぜひ試乗して頂きたいですね」。

 

同店では、ロードホッパーの試乗車を常時用意している。試乗のコースは特に定めていない。好きな道を思うように走って、ロードホッパーというバイクを体感してほしい、そんなショップの意図がそこにはある。

PICK UP

不変の高いアフターサービスと
新たなサービスとを併せて提供する

正規ディーラーとして長くこの地で営業していた経験が活かされている。納車後のアフターサービスは万全、トラブル時の対応の早さにも定評がある。

 

そして、中古車にも強固なこだわりを持っている。ゼロエンジニアリング山陰では、ショップ独自の中古車評価システムを導入。外観はもちろん内燃機に至るまで細やかでシビアな評価基準が設けられ、一台一台経験豊富なスタッフの眼でチェックされた中古車のコンディションは、言うまでもなく極上だ。買取、下取、委託販売なども積極的に行っており、乗り換え等を考えているユーザーにも嬉しいところだ。

 

また、最近はカスタムやインジェクションチューニングにも力を入れている。ディーラー時代よりも更に裾野を広げ、バイクに関わる楽しみを幅広く提供できるショップへと進化している。

 

島根県出雲市。県道28号線沿いにショップを構える、中国・山陰エリア唯一のゼロ・ディーラー「ゼロエンジニアリング山陰」。のどかな風景の中に現れる真っ白な建物が目印だ。全国的にその名を知られる縁結びの神様、出雲大社もバイクで10分ほどの場所にある。

道路に面した広い窓から陽光が差し込み、穏やかで明るい雰囲気が漂う店内。1階はZEROのバイクとアパレル&パーツなどが並ぶショールームと、各種整備等を行うファクトリー。らせん階段を上がった2階が中古車のショールームと商談スペースとなっている。

2階の商談スペース。新車・中古車の購入の商談はもちろん、カタログを眺めながらカスタムプランを相談する場所としても使用される。白上社長はじめ、経験豊富なスタッフたちが親身になってサポートしてくれる。これから免許を取得する方には自動車学校の紹介も行う。

一階の奥にあるお客様用のくつろぎスペース。各バイク雑誌なども揃えており、修理や点検の待ち時間を過ごすには最適の場所だ。休日にもなれば、ツーリング帰りのライダーやショップに遊びに来たライダーたちとスタッフの談笑する声が聞こえてくる。

2台のバイク専用リフトを備え、広い作業スペースを確保した機能的なファクトリー内。整備、点検、チューニングなどはここで行われる。ショールームに隣接したこのファクトリーの他、離れには重整備や時間を要するカスタム等が行われる第二工場が用意されている。

自宅にバイクを駐輪するスペースが無い、または自宅の駐輪場のセキュリティ面が心配なお客様のために、店舗敷地内に「シェロー」製のバイク専用ガレージを備えている。愛車を停めたガレージの横にはメカニックのいる工場。これほど安心できるガレージは他にない。

店内に入ってすぐの場所はZEROの世界が広がるショールーム。車両はもちろん、ZEROがリリースするパーツやアパレル、アクセサリーなども並んでいる。ロードホッパーの現車に触れられるのはもちろん、この2台は試乗車でもあり、実際に走りを体感する事ができるのだ。

サードパーティのアフターパーツも広く取り扱っている。もちろん取り寄せも可能だ。ハーレーのみならず数多くのバイクを乗り継いできた白上氏の経験と知識、そして熟練のメカニック・中田さんの薦める選りすぐりのパーツ陣は、どれも走りを快適にしてくれる逸品だ。

ゼロエンジニアリング山陰が得意とするチューニング。サンダーマックス等を使ったインジェクションチューニングも行うが、最もお薦めしているのが純正のコンピュータの性能を最大限に引き出すフラッシュチューニング。比較的安価ながら劇的な変化を実感できるという。

10工場長の中田さん。20年以上のメカニック経験を有し、これまで様々なバイクを手がけてきた。同店に勤めて10年。お客様からの信頼も厚い。最近はコンピューターチューニングが楽しいと語ってくれた。自らもH-D FLHXとXLH883Rを所有するライダーである。

11店長の巌さん。自らがバイクに乗り始めた頃、バイクショップが「ザ・男の世界」であることに圧倒され、萎縮してしまったという。その経験から、女性や初心者でも壁を感じない、遊びに来やすい雰囲気や空気感作りを心がけている。CB1300等を乗り継ぎ、現在はスポーツスター所有。

1221オンスのヘヴィなジーンズを筆頭に「古くて新しい、ゴツくて強靭」をテーマとしたバイク乗りによるバイク乗りのための質実剛健なジーンズ&アパレルを展開している「アイアンハート」のウェアも取り揃えている。ここが山陰エリアでは唯一の取扱店である。

13デグナー、ラフテイルなどのレザーアイテムも取り扱っている。スマホケースやウォレットのような小物から、サドルバッグなどのバイクに装備するマテリアルまで幅広くラインナップ。ZEROやアイアンハート等と合わせてコーディネートを楽しみたいところだ。

14ショップを語る上で欠かせないメンバーである看板犬たち。左がテン、右がコタロウ。二匹ともとても穏やかな性格で、決して吠える事もなくお客さんから愛されている。毎朝、店長の巌さんと出勤している。この2匹に会いに遠方からやってくる人も多いとか。

15S&S製の1520ccショベルヘッド・モーターを搭載したロードホッパー「TYPE5 SHOVEL」のオープン・プライマリーモデル。ショベルヘッドのワイルドな鼓動感は、リジッドのグースネックフレームと相まって、まさに「鉄の馬」と呼ぶにふさわしい乗り味を体感させてくれる。

16スポーツスターエンジンを搭載し、ロードホッパーシリーズの中でも最も軽量で、軽快な走りを約束してくれる「TYPE2i ZERO FIGHTER」。インジェクション搭載で、季節を問わない始動性や走行性能を実現した一台。ライトな車体は女性や初心者にもお薦めだ。


SHOP INFORMATION

ゼロエンジニアリング山陰

住所/島根県出雲市白枝町1153-4
TEL/0853-22-8533
営業/10:00-18:00(平日)
定休/水曜日・第1、第3木曜日
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