2017年型のMT-09を女子3名、男子1名で足つき比較してみた

掲載日:2018年01月16日 トピックス    

取材協力/ヤマハ発動機株式会社  取材・写真・文/バイクブロス・マガジンズ編集部

2017年型のMT-09を女子3名、男子1名で足つき比較してみた

2017年から新型シートを採用するMT-09。前モデルから5mmシート高がアップし820mmとなった。しかしながら、軽量でコンパクトな車体とシート形状やステップ位置の関係でかなり足つきが良さそうなモデルだ。

シート形状の工夫により155cmの女子も
危なげなく安定した足つきを実現

ヤマハの掲げる「クロスプレーン・コンセプト」に基づいて設計されたMT-09は、新開発の並列3気筒エンジンを搭載して2013年に欧州でデビュー、翌2014年に日本市場に登場しました。ヤマハとしては1976年発売のGX750以来となる4ストローク3気筒モデルは、D-MODEと呼ばれるモード切り替えやトラクションコントロールを備えたパワフルなエンジン、アグレッシブなライディングを可能にするシャーシ、前衛的なデザインが大きな話題となり、多くのジャーナリストが絶賛したモデルです。

2017年にはマイナーチェンジが行われ、LEDヘッドライトを採用した過激なスタイルへとチェンジ。フロントフォークには圧側減衰調整が追加されたほか、エンジンにはアシスト&スリッパ―クラッチ、シフトアップ操作がクラッチレスで可能になるクイック・シフト・システムが装備されるなど大きく進化を遂げています。

また、最新型のMT-09では新型シートを採用していて、発進・停車を含むライディング時のフィット性が大きく向上したとのこと。ただし、シート高の数値は2016年型までが815mmに対して、2017年型のMT-09では820mmと5mmアップになっています。しかし、初代MT-09から2017年型までシート前方の座面はかなりタイトに絞りこまれていて、シート前端部での細さはオフ車のシート並み。でもシート後方へ行くにしたがって座面が広くなっていくので、快適性もしっかり確保されています。

足つきについてですが、シート座面真下の車体幅もかなりスリムなので、標準体型の方なら実際のシート高以上に足つきをよく感じるはずです。また、左右のステップ位置もライダーが自然に足を降ろす場所よりも後ろにあるため、足つきの邪魔にもなりません。前述したシート形状に加えて、このようなシートとステップの位置関係もあって、体格に関係なくサイドスタンドの出し入れもスムーズに行えると言えるでしょう。

ちょっと前置きが長くなりましたが、ここからは2017年型MT-09の足つきを4名の身長別にチェックしていきましょう~。

150cmのテスター。両足を出しているが、両足共に接地していない。スタンドを払わないまま車体を起こすことも難しい状態だ。

片足での接地は可能。車両重量193kgと、同様の排気量がある車両と比べても少し軽い方に入るが、片足接地時にも自身で車両を支えられる感覚は少なかったとのこと。

MT-09はシート高が820mm。後ろからの撮影でも両足共に接地はしていない。

後方からの撮影で見るとつま先は接地しているが、バランスを取ったり車体を支えるというより、ギリギリつま先が地面に触ったという状態がより顕著に分かる。

こちらは155cmのテスター。両方のつま先が接地している。車高は高いが車両は軽く感じられ、起こしやすくバランスもとりやすかったとのこと。

片足での接地では安定感がありしっかりと足の半分が地面についている。

155cmのテスターを後方から撮影。足の接地面積は少ないがふらつかず安定している。

片足になれば不安感はゼロ。バイクに乗りなれているテスターのため、女性3名のうちで一番安定感のある姿だった。

160cmのテスター。しっかりとつま先が接地。シートが細く起こした時にバランスも取りやすかったとのこと。

片足ももちろん問題ない。

後ろから見ても特に不安定な感じはない。

片足接地に変更しても足つきの接地面はあまり変化がないが、もう少しバイクになれているライダーならば、もっとしっかりと接地面積を増やせそう。

今回は大型車両のため175cmのテスターも参加。両足がべったりと地面に着き、安定感も抜群だ。

片足になっても腰の位置が両足つきの時とずれることなく、ほぼ変化を感じない。

MT-09のシート。前端部が細く絞り込まれ、足が真下に出る車体部分も車体がスッキリとしている。ステップ位置と足を延ばす場所に干渉もない。

今回、テスターからスタンド位置の視認性が良い。スタンドの出し戻しがステップに干渉せず出しやすい、という意見が多かった。

実際にスタンドを払ったり戻したりしてもらったが、ふくらはぎや足首にステップが当たることもなく、足の降し位置とステップ、スタンドが操作しやすい位置関係になっている。

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