すり減ったタイヤブロックの角を立たせてグリップ力を回復させるツールが登場

掲載日:2013年02月26日 オフロードアイテムレビュー    

気泡ができないようにしてデカールを貼りやすくするケミカルや、サイドスタンドが地面に埋まらないようにするプレートなど、オフロードバイクやATV用のアイデア商品を手がけているアメリカのハードライン社。そのハードラインが、すり減ったオフロードタイヤのグリップ力を回復させるトレッドドクターというツールを開発。モーションプロ輸入元のヤザワによって日本へ導入されたのだ。タイヤブロックを溶かしながら削ることで整形するが、その作業性を大いに高めてくれる。

 

写真/酒井一郎 レビュワー/小川浩康

 

 

[ レビュー ]

トレッドドクターは電気で刃(ヒートカーバイド)を温め、その温められた刃でタイヤブロックを溶かしながら削っていく。すり減ったブロック表面を削ることで摩耗していないタイヤコンパウンドが表面に出て、角を立たすように削ることでタイヤブロックを整形し、タイヤグリップを回復させるという仕組みだ。使用方法は同梱のスタンドにトレッドドクターをセットし、スイッチオン。約10~15分間ウォームアップする。あとは温まった刃をタイヤブロックに当てるだけ。ということで、15分ほどウォームアップし刃を当ててみたが、作業に不慣れなこともあり薄く削ることができず、刃の切れ味もイマイチに感じられた。そこで、もう5分ほどウォームアップをしてから作業してみると、力を入れなくてもスーっとブロックを削ることができた。気温の低い屋外でウォームアップしていたため、刃が完全に温まっていなかったのが原因だった。

 

十分温まったトレッドドクターの切れ味はよく、しっかりとブロックを再生することができた。

 

 

[ アイテム詳細 ]

①1トレッドドクターの要となるヒートカーバイド。片面に傾斜をつけることでタイヤブロックが削りやすくなっている。

 

②同梱のスタンドにセットしてスイッチオン。家庭用コンセントを電源として使える。この状態で10~15分ほどヒートカーバイドをウォームアップする。十分に温めるのが作業効率を高めるポイントだ。

 

③レースと練習走行に使用したエンデューロタイヤ。タイヤブロックの角が丸くなっているのが分かる。

 

④十分温まっていれば力を入れることなくタイヤブロックを削ることができる。

 

⑤タイヤブロックの角が立ち、タイヤコンパウンドも硬化していない部分が表面に出てきている。新品並みのグリップ力とはいかないだろうが、すり減ったままの状態以上にグリップ力は回復する。それほど力を入れずに作業できるので、グリップ力を回復させつつタイヤ寿命を延ばすことができるツールと言える。なかなかおもしろいアイテムだと思った。

 

[ ポイント ]

作業性がいい。タイヤを使い切りたいライダー向け

 

 

[ 製品情報 ]

メーカー/HARDLINE

販売元/ヤザワ

製品名/TREAD DOCTOR

価格/7,980円

質量/310g(編集部実測値)

全長/31cm(編集部実測値)

仕様/100w 220v 50/60Hz

 

 

[ お問い合わせ ]

ヤザワ

TEL/03-5763-0281

 

 

[ 記事提供 ]

ガルル編集部

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