デルビ エンデューロDRDプロ50

掲載日:2014年05月26日 バイク購入ガイド        件のユーザーレビュー

文/田宮 徹

デルビ エンデューロDRDプロ50の画像
DERBI ENDURO DRD pro50

水冷2スト単気筒エンジンが吠える
スペインのスモールオフローダー!

デルビは、スペインで活動を続ける老舗ブランド。1922年に創業した自転車ショップがルーツで、その後に自転車の生産も開始すると、第二次世界大戦後の1946年にはエンジン付きモデルの製造にも着手して、総合二輪メーカーへと進展した。60年代からは、ロードレースの世界選手権にも参戦。50ccや125ccなどのクラスでチャンピオンに輝いた。90年代にはGPから一時撤退していたが、1999年に日本人ライダーの宇井 陽一を擁して復帰。その後も125ccクラスに参戦し、08年には再びチャンピオンとなった。一方で会社のほうは、01年にイタリア・ピアッジオ社に買収され、現在もその傘下として活動している。

エンデューロDRDプロ50は、ヨーロッパではこのデルビのベストセラーとなっている機種。現在では非常に希少な存在となった2ストロークエンジンを積む、本格派のオフロードモデルだ。そのエンジンは、排気量49.9ccの水冷単気筒。日本では原付一種として登録可能で、クルマの免許でも乗ることができる。クラッチはマニュアル式で、変速機は6段リターン式。これにより本格的なスポーツ走行も可能だ。始動はセルとキックの併用式。燃料タンク容量は7.5Lとなっている。

一方で車体も、超本格的な内容。足まわりには、インナーチューブ径37mmの倒立式フロントフォークと、プリロード調整ができるリアモノショックを使い、前後とも約180mmのトラベル量を確保。長いストロークで、悪路走破性を高めている。ブレーキは、前後ともディスク式。しかもディスクはウェーブ形状で、クリーニング性や放熱性を高めるだけでなく、スタイリングの向上にもひと役買っている。なおホイール径は、フルサイズとなる前後21/18インチ。車体の乾燥重量は86kgだ。

この時代に2ストロークの新車が購入できるというだけで、十分注目に値するが、それに加えて運動性能にも優れるとなれば、欧州でベストセラーになるのもうなずける。日本でも、オシャレなコミューターや小冒険用モデルとして、多くのライダーに愛されてほしい機種だ。

デルビ エンデューロDRDプロ50 のここがポイント!
  • ● 現在も新車で購入できる水冷2ストロークエンジン車
  • ● 倒立フロントフォーク&前後ディスクブレーキ
  • ● 市街地で扱いやすい超軽量ボディ

デルビ エンデューロDRDプロ50のライバルはこれだ!

  • リエフ
    MRTプロ

    スペインの老舗ブランドが手がける、現在でも新車が購入できる原付水冷2ストロークモデル。前後ディスク式ブレーキや、倒立式フロントフォークで武装。前後21/18インチホイールを履く。

  • ホンダ
    CRM50

    88年から90年代末まで販売された、前後17/14インチホイールのミニオフローダー。7.2馬力のパワフルな49cc水冷2ストローク単気筒エンジンを搭載。数は少ないが、中古車で買える。

  • ヤマハ
    DT50

    82年から90年代末まで国内向けにラインアップされた、7.2馬力水冷2ストロークエンジンのオフロードモデル。前後19/17インチホイールを履き、ブレーキは前後ともドラム式だ。

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