掲載日:2009年03月06日 バイク購入ガイド 件のユーザーレビュー
XR250は、国産オフロードバイクの中でも人気の高い定番のモデル。森林の中や砂漠を駆け抜けるために生まれたエンデュローレーサー、XR250Rをベースにしたこのマシンは、乗りやすさと耐久性の高さに定評があります。特に長年にわたって熟成された空冷SOHC単気筒エンジンは、粘り強い走りと高い耐久性を兼ね備えており、「タフで壊れにくい」というXR250の評価の元になっています。サスペンションは公道向けにセッティングされ、高速道路から林道走行までしなやかな乗り味を確保。また、燃費もよく道を選ばず走行できるため、ツーリングマシンとしても需要があり、14リットルの大型タンクを積んだ派生モデル「XR250BAJA(バハ)」は、ロングツーリング用バイクの定番と言える1台です。2007年に排気ガス規制強化のあおりを受けて生産は終了しましたが、国内オフロードバイクで最も人気が高かっただけに、中古車在庫は豊富。バイク自体の耐久性も高いため、基本的なメンテナンスを怠らなければまだまだ楽しむことができます。おおよそ12年に渡って生産され続けてきたXR250は、年式ごとの差が大きいモデル。特に1997年以前と以降、2003年以前と以降では別物に近いほど変更が加えられているので、購入の際は要注意です。生産が終了して2年が過ぎた今でも人気の高い定番オフロードを、この機会にあなたも体験してみませんか?
この年、それまでホンダオフロードモデルの主軸であったXLR250Rからフルモデルチェンジし、XR250に生まれ変わりました。レーサーであるXR250Rをベースとした新設計のエンジンと足回りで、高いオフロード走破性を実現。エンジンの始動を容易にするセルスターターとツーリングなどで便利な多機能デジタルメーターを採用しているのも特徴です。同年にデュアルヘッドライトを採用したラリー競技をイメージしたXR250BAJAも発売となりました。
発売当時から評価の高かったXR250ですが、発売から2年後のこの年に大胆なマイナーチェンジを行います。レーサーの影響が色濃かったフレームを見直し、より万人が扱いやすい設計に変更したほか、キャブレター、サスペンション、最終減速比の変更などエンジン本体を除くほとんどの部分に手を加え完成度を高めました。また、ベースを同じくするXR250BAJAは1996年よりガソリンタンク容量を9.7リットルから14リットルに拡大。明確な差別化が図られました。
1998年、強化された排気ガス規制によってXR250は一旦生産中止となります。しかし、排出ガス浄化システムを搭載して規制に適合し、2000年より生産が再開されます。排ガス対策以外に大きな変更はないものの、これより後XR250のメインカラーとなるファイティングレッドが登場しました。XR250BAJAについても排気ガス規制対応以外の変更はなし。車体色はシルバーが基調となっています。なお、正立フロントフォークモデルはこの型が最終となります。
2003年、XR250はついにフルモデルチェンジとなります。フロントフォークは正立タイプから高性能な倒立タイプへ変更。フォーク自体の太さも41mm径から43mm径になり、剛性がアップしています。タンク形状も変わり、モトクロッサーをイメージしたシュラウド付きのものが採用されました。エンジンレスポンスを向上するデジタルCDIもこの型より取り入れられ、さらに走行性能をアップ。また、これまで装備されていた多機能デジタルメーターは廃止され、軽量で視認性に優れたアナログタイプなりました。
XRの最終年式は2007年になりますが、これはカラー変更だけで、実質的な最終バージョンとなるのが2006年式です。XR250シリーズ最後のマイナーチェンジではヘッドライトが変えられたほか、フロントフェンダーやサイドカバーも形状をシャープなスタイルへ変更。エキゾーストパイプもブラック塗装からステンレスのポリッシュ仕様となり、質感が高められています。XR250BAJAについてはすでに生産終了となっており、2006年以降はモタードのみ併売となりました。