2014 AMA スーパークロス  ラウンド3 アナハイム2 CA レースレポート

2014 AMA スーパークロス ラウンド3 アナハイム2 CA レースレポート

掲載日:2014年01月22日 エクストリームモトクロス    

まとめ/ダートライド編集部

450ccクラス メインレース

スーパークロスらしい好闘となったラウンドをC・リードが制す

前戦、フェニックスではヤマハのジャスティン・ブレイトンが快走し、表彰台も2位に着けるという好成績を収め、年間タイトルを狙いたいライアン・ビロポート(カワサキ)にとっては、なかなか思い通りのシーズンになっていない様子。開幕で優勝の快挙を上げたケン・ロクスン(KTM)も、フェニックスはいまいち振るわなかったが、このまま黙っているはずもない。期待の高まるアナハイム2となった。

 

メインレース(20周)、スタートはR・ビロポートと共に年間タイトルを争うライアン・ダンジー(KTM)が飛び出し、続いてそろそろベテランになるニック・ウェイ(カワサキ)。その後に優勝候補の、R・ビロポート、ジェイムズ・スチュワート(スズキ)、K・ロクスンと、手堅い体制となる。しかし、この日はJ・スチュワートが速い。1ラップが終了する時点では2位に着け、トップをさっそく射程圏内に収める。

 

2周目に入ってまだ先頭集団がひとかたまりの段階で、ルーキーのK・ロクスンがやはり黙っていない。J・スチュワートとR・ビロポート、K・ロクスンがかなり接近した状態で、前を行くR・ビロポートに猛チャージ。同じトレーナーを雇うふたりのバトルでK・ロクスンがイン側からクリーンにR・ビロポートをかわし3位に浮上。表彰台圏内へと攻めて来た。

 

トップのR・ダンジーから後ろ6人ぐらいまでがあまり離れないままの進行の中、7周目にまさかのハプニング。快走してまだバックマーカー(周回遅れ)がいないこの時点で、突如、R・ダンジーが右コーナーで大きくスリップダウン。順位を大きく落としてしまう。これで、トップ集団は、J・スチュワート、K・ロクスン、R・ビロポート、チャド・リード(カワサキ)、J・ブレイトンとなる。

 

この日のアナハイムは第1グループのパックが等間隔で接近していて、10周目にはR・ビロポートがK・ロクスンを抜き返す。その勢いで、残りを7周としたところでR・ビロポートは前を行くJ・スチュワートに襲いかかるが、まさかの自滅。好位置に着けていたのに、自分からポジションを落としてしまう。

 

そして、この日、真のスターとなったのは、虎視眈々と前を覗っていたC・リード。残り5周の時点で、他のライダーと違うラインとアプローチでK・ロクスンをパス。次の周でも同じセクションで前を行くJ・スチュワートとの差を詰め、残り3周でとうとうJ・スチュワートもパス。ここから猛スパートをかけて、最後まで順位を守りきり、悲願の優勝を決める。抜かれたJ・スチュワートもプッシュするがあと少し及ばずで、K・ロクスンを従えてのフィニッシュ。「これぞスーパークロス」の激闘が楽しめた最高の1戦となった。

 

450cc クラス レース結果
順位 ゼッケン ライダー名 チーム名 メーカー ベストタイム
1 22 C・リード Discount Tire Racing   Kawasaki 51.882
2 7 J・スチュワート Yoshimura Suzuki   Suzuki 52.183
3 94 K・ロクスン Red Bull KTM   KTM 52.096
4 10 J・ブレイトン Toyota/Yamaha/Nfab/JGRMXteam   Yamaha 52.597
5 1 R・ビロポート Monster Energy Kawasaki   Kawasaki 52.330
6 5 R・ダンジー Red Bull KTM   KTM 52.038
40 W・ペイック Motosport.com   Suzuki 53.279
8 75 J・ヒル RCH/Soaring Eagle/Suzuki   Suzuki 53.295
9 29 A・ショート BTO Sports   KTM 53.218
10 12 J・ワイマー Monster Energy Kawasaki   Kawasaki 52.996
450cc クラス ポイントランキング
順位 ゼッケン ライダー名 メーカー ポイント
1 94 K・ロクスン   KTM 60
2 1 R・ビロポート   Kawasaki 59
3 22 C・リード   Kawasaki 57
4 5 R・ダンジー   KTM 57
5 10 J・ブレイトン   Yamaha 55
6 7 J・スチュワート   Suzuki 44
7 51 J・バーシア   Honda 42
8 29 A・ショート   KTM 38
9 23 W・ハーン   Honda 30
10 20 B・ティックル   Suzuki 26

 

 

 

250ccクラス ウエスト メインレース

C・シーリーが念願の表彰台センターを獲る

3戦目となった250ccクラス ウエストは、結論から言うと今年の手堅いトップ層が見えてきたレースとなった。

 

メインレース(15周)、ホールショットを獲ったのは何としても表彰台センターに立ちたいコール・シーリー(ホンダ)。レース運びとしては幸先良いスタートだ。逆に早々に転倒してしまったのが、対ホンダの構図に入ってくるカワサキのジャスティン・ヒル。今シーズンの両局を表すかのようなシーンだ。

 

この1周目を2位で戻ってきたのは、好調のクーパー・ウェブ(ヤマハ)。続いて、ディーン・ウィルソン(カワサキ)、マルコム・スチュワート(ホンダ)、ジェイソン・アンダーソン(KTM)、ディーン・フェリス(KTM)。ところが、D・ウィルソンが4周目にフロントを滑らせタフブロックに接触転倒。プロサーキット・カワサキは今シーズン、どうも歯車が合わない。

 

レースは中盤に入り、C・ウェブの健闘が目立ち、J・アンダーソンとのバトルでパスされるも、スーパークロスプロデビューシーズンとしては満足いくものだろう。この日の250ccクラス ウエストは、後続では少し動きがあったものの、トップをいくC・シーリーが快走でぶっちぎりのため、上位陣を含めた盛り上がりはあまりなく、ラップ数が少ないというのもあり、終始C・シーリーがレースをコントロールし、そのままフィニッシュ。J・アンダーソン、C・ウェブが2位、3位と入るが、J・アンダーソンが赤旗無視のペナルティでランキングダウン。最終リザルトでは、3位にM・スチュワートが入った。

 

今回のレースで見えてきたのが、前を行かせると手がつけられないC・シーリーの定評の強さと、今年波に乗っているJ・アンダーソンのタフさ。そして、早くも今後が楽しみなC・ウェブと、この辺りがトップ3のバトルを見せてくれそうだ。250ccクラスはラウンドが少ないが、その中でどのような好闘が繰り広げられるだろうか。

 

250cc クラス レース結果
順位 ゼッケン ライダー名 チーム名 メーカー ベストタイム
1 21 C・シーリー Troy Lee Design/Lucas Oil/Honda   Honda 51.515
2 37 C・ウェブ MyPlash/Metal Mulisha/Star Racing Yamaha   Yamaha 51.934
3 34 M・スチュワート Troy Lee Design/Lucas Oil/Honda   Honda 53.151
4 17 J・アンダーソン Rockstar Energy Racing KTM   KTM 51.656
5 35 J・ヒル Monster Energy/Pro Circuit/Kawasaki   Kawasaki 53.010
6 87 S・マケラス Troy Lee Designs Mav Tv Honda   Honda 53.251
7 15 D・ウィルソン Monster Energy/Pro Circuit/Kawasaki   Kawasaki 52.023
8 16 Z・オズボーン GEICO Honda   Honda 52.826
9 89 M・リーブ Rocket Exhaust   Honda 54.147
10 50 J・ネルソン Troy Lee Design/Lucas Oil/Honda   Honda 54.558
250cc クラス ポイントランキング
順位 ゼッケン ライダー名 メーカー ポイント
1 21 C・シーリー   Honda 69
2 17 J・アンダーソン   KTM 68
3 37 C・ウェブ   Yamaha 53
4 16 Z・オズボーン   Honda 53
5 15 D・ウィルソン   Kawasaki 50
6 34 M・スチュワート   Honda 49
7 35 J・ヒル   Kawasaki 44
8 50 J・ネルソン   Honda 35
9 111 D・フェリス   KTM 31
10 87 S・マケラス   Honda 29

 

 

 

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