モトクロスライダー辻 健二郎が2013年、AMA-SXに参戦! Vol.03

掲載日:2012年08月22日 ツジケンAMA-SX参戦記    

文/辻 健二郎 写真/Aki Kusudo

モトクロスライダー辻 健二郎が2013年、AMA-SXに参戦! Vol.03

長年、日本のモトクロスシーンで活躍をしてきた辻 健二郎選手。その彼が、なんと2013年にアメリカのモトクロスレース、AMA-SX(エーエムエー・スーパークロス)に参戦するという。ダートライドでは、それに至った彼の心境や、そこに向けての活動、そして2013年の活躍まで、その生き様を追いかけてみたいと思う。彼の長年の夢は、いったいどんな結末を迎えるのだろうか……。

怪我による長期療養と
「やりたいことしなさいっ」のことば

モトクロスやバイクスクールを行うようになり、バイク業界内でもモトクロスに偏らず、幅広くたくさんのライダーと知り合うようになったのは、このレース成績が低迷して苦しかった時期です。レースライダーもファンライドのライダーも、ちびっこのライダーもみんなです。たくさんの方から応援や刺激をいただき、自分の大きな力・財産になりました。その大きな支えがあるお陰で、今の使命感を持ち、俺なりに道を開拓しようとしているのでしょうね。

スーパークロスに挑戦しようと決めたのは昨年(2011年)、ケガにより長期療養している時に心の中で固まったものです。

 

そのケガの間、全く動けずに想い・考える時間がクサルほどあったからでしょう。直接的な理由はわかりません。なぜだか、それをしないと自分が終わってしまう、という思い込みと恐怖感があったのは憶えています。やはり心の中で核として燃え続けた夢、憧れへの挑戦心が残っていたのでしょう。今はそう確信しています。そう思えたのも、かみさんの「やりたいことしなさいっ」て、背中を押し続けてくれるベースがあってこその話なのですけどね。止める事、諦める事も考えていました。ここまで好き勝手やってきて、まだやりたい事に進める人生ってなかなかないだろうし、自分の弱さに押しつぶされそうな俺に喝を入れてくれた、かみさんにめぐり会えて本当に感謝をしています。

 

今、スーパークロスは夢ではなく目標になっています。新たな次の夢を持ち、明確にそこに向かっている途中です。次のステージへの一歩がこの挑戦になり、つながっていると思っています。モトクロス、二輪業界が衰退を抜けだし、また繁栄することに希望を持ち、貢献したい。子供の頃に俺が受けた“インパクト”のように、この挑戦で何か感じてもらいたい。必ず成功させて、インパクトを与え少しでも今後の発展につなげていきたい。今はそんな使命感、思い込みで突き進みだしています。後に強烈なイメージを持つ本物の活動家になりたいからでもあります。

 

現在は(2012年6月前半の時点)そのチャレンジに向けて、理解ある家族のバックアップでかみさんの実家に住まわせてもらい、資金を貯める為にお世話になっています。マシン、タイヤの開発テストの他に、モトクロス・バイクスクールやイベントの手伝いも行い資金を貯めています。バイトもしようとしましたが、働ける時間、期間の問題で受け入れはNO! でした。まあ当り前の事ですね! お陰で時間があるので、スポンサー獲得活動やこのような文章作り、ビザ取得に向けての準備、トレーニング……。やることに限りはないですね。プライベーターの時に全部やってたから大丈夫って思っています。今回は勝手の違う海外ですけどね……。

 

やりたい事に向けて、おもいっきりアメリカで動けるように日本で出来る限り準備をしています。

 

バイトで採用されていれば時間が無いということで、神様はこの記事掲載にめぐり会わせてくれなかったかもしれません。俺は、運がいいんですね。

 

<続く>

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プロフィール

辻 健二郎

辻 健二郎

1975年8月8日 山口県徳山市(現 周南市)生まれ

父親の影響で3歳の時にモンキー(ホンダ)を緑地公園で乗せてもらったのが初ライド。週末は、家族みんなが父親のモトクロス練習&レースについて行く。そんな環境下、行った先で山の中を草木や泥にまみれて遊ぶのが日常だった。これが彼のバイクライフの原点になる。自己評価は、ポジティブに捉えると真面目で実直と言われるが、見方を変えれば頑固で自分を曲げない性格、との事。不器用だからスムーズに事が進まないが、この性格を理解してくれる周りに支えられ、モトクロス道を進んで来ている。大好きなボブ・マリーの曲、"JAMMIN'"から名前を取ったバイク仲間との倶楽部も活動中。何事も「enjoy!」が信条。

 

なお、随時申し込みがあれば個別のスクールを実施しているので、「ツジケンに教わりたい」と思ったライダーはぜひ問い合わせて欲しい。

【モトクロス塾】

 

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