72 JAM JET HELMET リミットバブルシールド

掲載日：2010年07月05日バイク用品インプレッション

バイク用品インプレッション

スタイルだけでなく機能性にもこだわる
ポリカーボネート製バブルシールド

ジェットヘルメットの定番と言えばバブルシールド。このアイテムに関しては、クラシックかつ美しい形状にこだわるライダーが多い一方、シールド自体の機能性について言及されることは余り多くない。今回紹介する「72 JAM JET HELMET リミットバブルシールド」は、軽視されがちな機能性を重視したバブルシールドだ。このアイテム最大の特徴は、素材にポリカーボネートを使用していること。一般的なシールドの場合はABS樹脂やアクリルを使用しているが、これらの素材は柔軟性に欠けるという弱点があり、シールドが硬いものとなってしまう。実はシールドにとって柔軟性は大切な要素で、柔らかすぎると保護の役目を果たさず、硬すぎると大きな衝撃を吸収できず割れてしまう。そこで、72 JAM JET HELMETではABS樹脂などより加工に手間がかかるポリカーボネートを採用し、強度と柔軟性を両立している。テストとして製品に対し強い力をかけてみたが、曲がりはするが粘り強く、割れたり折れたりすることは無かった。また、柔軟性が高いことによる副次的な効果として、取り付けるヘルメットを選ばないというメリットも生まれた。硬いシールドだと帽体との曲率が合わず取り付けられないこともあるが、柔らかいシールドの場合、そうした心配は無い。テストではLサイズのジェットからフリーサイズまで取り付けてみたが、いずれも問題なく装着できた。

機能性の追求は素材だけにとどまらない。一般的に湾曲したバブルシールドは視界が歪んでしまうが、リミットバブルシールドでは形状の工夫でクリアな視界を実現。シールド正面はほとんど歪みが無く、長時間使用していても目が疲れにくい。また、グラデーションのかかり方も絶妙で、濃い部分が視線を遮らないように調整されている点にも、好感が持てる。さらに、バブルシールドの魅力のひとつでもある豊富なカラーバリエーションも充実。価格もABS樹脂製などとあまり差が無いとなれば、手に取ってみる価値は十分にあるはずだ。