ベスパのロングセラーモデル「プリマベーラ」は3つのエンジンバリエーションから

掲載日:2018年10月17日 トピックス    

取材協力/ピアッジオグループジャパン
取材、写真、文/山下剛
構成/バイクブロス・マガジンズ

ベスパのロングセラーモデル「プリマベーラ」は3つのエンジンバリエーションからの画像

ベスパが1968年に発売したロングセラースクーター「プリマベーラ125 ABS」の2018年モデルは、伝統的なスタイルはそのままにディテールの質感を高め、満足度や所有感も高めてくれるスクーターとなった。また、加速性能をさらに高めた155ccエンジンを搭載する「プリマベーラ150 ABS」が追加され、高速道路も走れる利便性やツーリング性も獲得している。

150ccエンジンの追加とディテールアップで
利便性と所有感が高まった伝統的スクーター

ベスパのプリマベーラが、マイナーチェンジによって走行性能と質感に磨きをかけた。また、これまで排気量が50ccと125ccだったエンジンバリエーションに150ccが追加され、ファミリーは3タイプとなり、用途に適したプリマベーラを選べるようになった。

ディテールアップでまず注目したいのは、アルミキャストホイールのデザインがさらに洗練された点だ。もちろんベスパらしさ溢れる片持ち式フォークによって、車体右側からは新デザインのホイールをじっくり眺められる。

ヘッドライトとテールランプには高輝度LEDが採用された。夜間の視界確保はもちろんのこと、日中における被視認性も高まった。混雑した市街地でも、街灯が少ない郊外の夜間走行でも、安全性が高まっている。

また、ミラーやハンドルスイッチボックスなどのパーツにクローム仕上げが採用され、車両全体の質感が高められた。細かな部分では通称“ネクタイ”と呼ばれるステアリングコラムカバー下部のスリット形状も変更されている。

そしてエンジンバリエーションには、従来の50ccと125ccに加えて、150ccエンジンを搭載する「プリマベーラ150 ABS」が新たに加わった。

「スプリント150 ABS」と同一となる12.9HPを発生する155cc OHC 3バルブ「i-Get」エンジンは、停止状態からの鋭い加速や高い巡航速度を得て、高速道路も走行できるゆとりのパワーが特徴。ストップ&ゴーが多い市街地走行での快適さだけでなく、渋滞を回避するために都市高速を利用できる便利さなど、ベスパの活用度をさらに高めるバリエーションだ。

50、125、150と、生活スタイルや用途によってベスパ伝統のスタイル、魅力的なイタリアンスクーターを選べるようになった。先進国のなかではずば抜けてスクーター販売台数が多いイタリアで磨かれたスタイルと走りを味わうなら、今が好機なのだ。

※写真はすべて「プリマベーラ125 ABS」

前後のアルミキャストホイールはデザインが刷新され、10本スポークタイプとなった。ベスパ特有の片持ち式フォークがそのデザインをさらに映えさせる。

フロントのグローブボックス。左側にはポケットが新たに装備され、USBコネクタの12V電源は上部へ移設された。スマートフォンなどの充電に適したデザインだ。

ヘッドライトは高輝度LEDとなった。上下分割式で、ロービームでは上のみが点灯。ハイビーム時は上下が同時点灯する。

テールランプとブレーキランプもLED化された。レンズは台形だがランプは円形で、ブレーキランプが中央にあり、外周がテールランプになっている。

クローム仕上げのミラーは質感が高められた。鏡面は円形で、後方視界の広さは平均的。

スイッチボックスもクローム仕上げとなった。運転中は常に視界に入る部分だけに、所有感の満足度も高い。

グラブバーはシート後端をぐるりと取り囲むデザインを採用。ここもクローム仕上げとなって質感が高められた。

シートは座面が広く、乗り心地は良好。イグニッションをオフの位置にした上で開閉ボタンを押すと、ロックが解除される。

シート下トランク。ヘルメットを1個収納することができる。下面にはフェルトが敷いてあり、収納した小物の傷つきを軽減する。

シート下トランクははめ込み式なので工具不要で取り外せる。モノコック構造のベスパだからこその整備性の良さだ。

フロントフォークはベスパ特有の片持ち式。ABSはフロントブレーキにのみ装備される。ステンメッシュのブレーキホースはダイレクトなブレーキタッチをもたらす。

スピードメーターはアナログ式。液晶パネルには燃料計や時計、オド/トリップメーターを表示する。

俊敏性に優れる走行性能を持ったベスパのスポーティスクーター「スプリント150 ABS」

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