最新モデル速報 アプリリア RS4 125

掲載日:2011年11月11日 フォトTOPICS    

文/淺倉 恵介  写真/柳田 由人  取材協力/ピアッジオグループジャパン

シャープでエッジの利いたフォルムは、イメージリーダーとなったスーパーバイク 『RSV4』 そのもの。車格的には小さくなっていることを感じさせない、見事なデザインワークです。

ヨーロッパで人気の高い125ccクラスに
アプリリアが本気の1台を投入

日本国内ではスクーターや実用車が中心で、いまひとつ地味な印象の125ccクラスですが、ヨーロッパでは保険制度の関係から維持費が安く人気の高いカテゴリーで、様々なバリエーションのモーターサイクルがラインナップされています。特に近年スポーツモデルが盛り上がりを見せており、魅力的なモデルのリリースラッシュが続いています。そんな中、イタリアのスポーツバイクメーカーの雄、アプリリアから新たな125ccスーパースポーツがリリースされました。

モデル名は 『RS4 125』、アプリリアのフラッグシップであるスーパーバイク 『RSV4』 をイメージさせるカウリングを身にまとったスパルタンな1台です。本格的なのはルックスだけではありません。注目すべきはシャシー、フレームはアルミ製のツインスパーフレームで、フロントフォークは高剛性な倒立フォークを採用。スイングアームは左右非対称形状を持たされているなど、クラスを超えたハイクオリティなものです。

エンジンはピアッジオ製の水冷 DOHC 単気筒の124cc。アプリリアのプロジェクトチームの手により本モデル専用にチューニングが施され、スポーツライディングに特化したインジェクションマップがインストールされています。最高出力はクラスの規制上限である 15hp を発揮、スポーツシングルらしい爽快な走りを実現しています。クイックシフター機能が、オプション設定されていることも見逃せません。

125ccクラスといえばビギナー向けと考えがちですが、RS4 125 はそこだけに留まりません。所有感を満たす車格と装備、オーバースペックともいえるポテンシャルなど、1台のスポーツバイクとして存在を確立しています。エントリーユーザーに独占させるのは勿体ない、エキスパートが充分に楽しめるマニアックなマシン、それが RS4 125 なのです。

フォトTOPICS(写真点数/17枚)

01シート高は 820mm と排気量を考えれば高めの数値ですが、車体がスリムなため足着き性も良好です。車重も装備重量で 145kg あり、数値上はものすごく軽量というわけではありませんが、重心のバランスが良く取り回しはラクに行うことができます。

02これは保安部品とタンデム部品が外された状態なのですが、スタイリングが破綻していないのはさすが。強調されたテールアップスタイルが、スポーツライディングへの期待感を鼓舞してくれます。

03エンジンはピアッジオ製の水冷DOHC単気筒エンジン。アプリリアの手で RS4 125 専用のチューニングが施されています。吸気システムはインジェクション、省スペース性に優れる ECU 一体型スロットルボディを採用しています。スロットルボディの径は φ38mm です。

04マフラーは個性的なロアフェアリング一体型で、マシンのフォルムに溶け込むデザインとされています。環境問題にも配慮された性能が持たされており、Euro3 規制に適合しています。

05フロントフォークは φ41mm の倒立タイプ。ブレーキキャリパーは対向4ピストンキャリパーをラジアルマウントし、大径 φ300mm のステンレスブレーキローターとの組み合わせで絶大なストッピングパワーを発揮します。軽量な12本スポークデザインの、キャストホイールに装着されたフロントタイヤは100/80 R17サイズ。

06スイングアームはモトGPでも主流な異形断面プレスタイプで、左右非対称。リアブレーキのローター径は φ218mm、片押し1ピストンのブレーキキャリパーを組み合わせ、ブレーキホースはステンメッシュホースを採用しています。

07リアタイヤのサイズは130/70 R17。リアサスペンションはカンチレバー式、ストローク量は 130mm と充分な容量を確保しています。

08アッパーカウルの顔付はアプリリアのフラッグシップ 『RSV4』 を忠実に再現。RSV4 のアイデンティテーともいえる異形3眼ヘッドライトもそのままで、オーナーの所有感を満たしてくれます。

09燃料タンクの容量は14.5リットルを確保。4ストローク 125cc エンジンならではの低燃費と相まって充分な航続距離を実現しています。タンク後端部は左右が深くえぐられた形状となっており、ライダーは自由な乗車姿勢をとることができます。

10鋭角的なデザインが実にスタイリッシュなテールカウル。これはリアフェンダーが取り外された状態で、市販時はリアフェンダーとフェンダー一体型のウインカーが装着されます。

11前方が細く絞り込まれた形状で、シート高自体は高めですが足着き性も良好です。これはシングルシート仕様の姿ですが、タンデムシートとビリオンステップが装着できますので2名乗車が可能です。

12シート下には小物入れスペースも装備していますが、容量的には書類や車載工具プラスアルファというレベルです。

13アナログ式のタコメーターを中心に、多機能表示タイプの液晶ディスプレイが組み合わされるインスツルメンツパネルは視認性も良好です。キーON時には “125” の数字が表示される演出もオシャレです。

14セパレートタイプのハンドルバーは、ステアリングステムに取付けられています。ハンドルスイッチは右にセルボタンとキルスイッチ、左はライトのHI/LO、パッシング、プッシュキャンセル式のウインカーが設けられた一般的なもので、操作に難しいところはありません。

15ステップ位置はかなり後方で、スポーツライディングを意識したもの。シャフト前方の黒い樹脂製のボックスは、オプション設定のクイックシフターのセンサーです。

16ライディングポジションはコンパクト。一般的な体格を持つライダーであれば、多少窮屈に感じるかもしれませんが、ミニバイクのそれとは異なりフルサイズなりの自由度は確保されているといえるでしょう。ハンドル位置は低いのですが、シートとステアリングの距離が近いので、姿勢の前傾度は思ったよりきつくありません。

17ハンドリングは非常にクイックで、一次旋回はとても機敏です。乗り手がフロントタイヤにしっかりと荷重をかける近代的なスーパースポーツらしい乗り方をすると、高いコーナリング性能を発揮してくれます。

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