原チャでchacha茶

後編:原付でキャンプとたき火とダムカード(神奈川県)

掲載日:2012年12月12日 原付漫遊記原チャでchacha茶    

文・写真/ 野岸“ねぎ”泰之  写真/野呂瀬悦史

薪を集め、火をおこす
たき火の準備もまた楽し!

宮ヶ瀬湖の北側を走る国道413号は通称「道志みち」と呼ばれ、そのまま西に向かうと山梨県の道志村を経て、富士山麓の山中湖に至る。ここも関東のライダーには人気のルートで、オンシーズンの休日ともなれば、まるでバイクの見本市のごとく、ひっきりなしに色とりどりのマシンが行き交う。今回は道志村まで行かず、相模原市緑区の部分を少し走っただけだが、所々で1車線となる狭い部分や杉の生い茂る山間部などもあり、自然の中を走る爽快さを存分に味わうことができた。

たき火をするためにやってきたのは、「緑の休暇村青根キャンプ場」。フリーサイトにはバイクが乗り入れ可能で、直火でのたき火もOKという、イマドキの首都圏ではけっこう貴重な、なんとも大らかなキャンプ場なのである。

サイトの場所を定めたら、とりあえず石でカマドを作り、明るいうちに薪を拾ってきて火おこしを開始。並行して、燃えやすい小枝をポキポキ折ったり、持参したナタで太い枝を小さく割ったり。こういう準備作業って、面倒だという人もいるけど、充実したたき火の時間のためなら、意外と楽しいもの。そうだ、サツマイモをアルミホイルで包んで、たき火に放り込んでおこう。あとでどんな焼きイモが出来上がるか、楽しみだ。そうこうしているうちに、ひとり、ふたりと仲間が集まり始めた。この企画に合わせ、都内からわざわざ原付で駆けつけてくれた友もいる。こういうノリって、なんかイイよね。

左/とりあえずお湯を沸かすのに、コンパクトなたき火台を使ってみた。燃焼効率がよく、ガンガン燃える 右/今回はコーヒー以外にも、体が暖まる飲み物や、たき火で楽しめる食べ物を準備

左/最初は燃えやすい枯葉などに火をつけ、小枝から徐々に太い枝をくべていく 右/ちょっとズルいけど着火剤を使う手もある。この「文化たきつけ」は安全に使えて、ものすごくよく燃える

青根キャンプ場に到着! 受付を済ませたら、小さな橋を渡って、いざキャンプサイトへ

暗くならないうちにある程度薪を集めるなど、準備を開始。太い枝はナタを使って、燃えやすいように小さくする

原付仲間が続々と集合。シティコムのライバル? ホンダのベンリイで駆けつけてくれた友達も!!

火の不思議さとありがたみを感じつつ
仲間とたき火を囲み、語らう

ここで、たき火を使ってお湯を沸かし、恒例のお茶タイムといこう。いつもはコーヒーを飲むことが多いけど、今回は寒い時期でもあり、甘酒や「ホットかりん」など、体が暖まりそうな飲み物を準備してみた。それぞれ好きなドリンクを飲みながら、他愛もない話で盛り上がる。1人でじっくりと飲むお茶もいいけど、仲間とあれこれ話しながら飲むのも、いいもんだよね。それにしても、人の輪の中心にたき火がある、っていうだけで、なぜか落ち着く……。火には興奮作用とともに、癒しの効果も絶対あるはず。揺らめきながらさまざまなに姿を変える炎は、何時間見ていても飽きない。

陽はとっぷりと暮れ、空を見上げると満天の星が輝きだしている。たき火はといえば、最初に燃やした枝たちがすっかりおき火となり、オレンジと灰色の塊となって落ち着いている。まるで会話に割り込むかのように、パチッ、と時おり音を出してはぜるカケラも、なんだか拗ねた子供のようで、かわいらしい。いつの間にか、周囲の空気が冷え込んできた。もう少し火に近づいて、マシュマロでも焼きながら、ボーッと炎を見つめてのんびりするのも悪くない。たき火の炎って不思議な魅力があるけど、寒い季節はさらに火のありがたみが増すよねぇ。キャンプ道具も持ってきたことだし、今日はこのまま泊まって帰ろう。それにしても原付お散歩ツーリングでのたき火、なんだか病みつきになりそう……さぁて、次回はどこでchacha茶しようかなぁ~!?

アルミホイルでくるんださつま芋は、1時間ほどたき火に放り込んでおいたら、中までしっかり火が通ったおいしい焼き芋に!!

たき火といえばマシュマロ。漫画「Peanuts」や多くの洋画でおなじみ。じっくりあぶると中がトロトロになっておいしい

たき火を囲むと、バカ話からしんみりとした話題まで、いつまでも話に華が咲く……

今回のマシン
【SYM シティコム125】プチインプレ

タンデムシートをパカっと起こすと現れるフラットな荷台は、大きな荷物を積みやすく、便利。キャンプ道具を満載しても、坂をグイグイ登っていくエンジンはパワフルでストレス知らず。お散歩はもちろん、本格的ツーリングにも使えます!

ツーリングプチ情報

■立ち寄りスポット

服部牧場

所在地/神奈川県愛甲郡愛川町半原6087

TEL/046-281-0917

HP/http://kanagawa-hattoribokujou.com/

■立ち寄りスポット

宮ヶ瀬ダム

所在地/神奈川県相模原市緑区青山字南山2145-50(管理事務所)

HP/http://www.miyagase.or.jp/

■たき火スポット

緑の休暇村青根キャンプ場

所在地/神奈川県相模原市緑区青根807

TEL/042-787-1380

HP/http://www.aonecamp.jp/

HUB倶楽部
プロフィール
野岸“ねぎ”泰之
神奈川在住のフリーライター。バイクツーリング雑誌を中心に、防衛問題からデジタルグッズまで、興味の赴くままに幅広く執筆。原付バイクによる島旅も多くこなす。グッズからグルメまで、B級と名のつくものが大好物。愛車はヤマハTDM850、TT250レイド、カワサキKSRⅡ。好きな言葉は「人生は祭りだ!」。HUB倶楽部の主宰メンバーでもある

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