カブ生活

ゆるカブ第九十二回「ゆるカブ、鉄剣タロー参上!」

掲載日:2018年12月23日 原付漫遊記松本よしえのゆるカブdays    

え・文・写真/松本よしえ

看板のかすれた赤文字に年月を感じます。この建物の中がすべて”オートレストラン”です。駐車場や見上げる空もだだっ広い!

埼玉県の”オートレストラン”を探訪。これぞロードサイドのオアシスだね!

埼玉県の行田辺り。国道17号のバイパスぞいに「鉄剣タロー」という昭和レトロな”オートレストラン”があります。広い店内は自販機やテレビゲームが並び、限りなく自由な感じのペイントで飾られた空間は映画の撮影にも使われたそうです。

この手のお店は”オートレストラン”、”コインスナック”など呼び方もいろいろ。大半は24時間営業で自販機が並ぶ無人の空間。軽食の自販機は百円玉を投入するとやたらデカい音で反応し、それが確かな手ごたえのように感じられます。まるでスーパーカブのシフトチェンジのような質実剛健な雰囲気を醸しています。

来年はいよいよ平成という時代の終わりを迎えます。アナログな昭和を懐かしく振り返りつつ、カブ仲間のオフ会などにいかがでしょう。

ハンバーガーとトーストサンドの自販機が並んでいます。懐かしくて心が震える方もいるのでは。左手の椅子の上には来店者の熱い言葉が綴られたノートが山積みに。「鉄剣タロー 永遠なれ~」との殴り書きに激しく共感!

箱入りのチーズバーガーとアルミホイルに包まれたハムサンドはどちらも220円。熱々なので自販機から取り出すときはヤケド注意です。

天ぷらうどんの自販機です。こちらは300円也。プラスチック製のドンブリは使用後に返却して再利用されます。メンテナンスのため開いたところを撮影させていただきました。ほかにもカップ麺やアイス、栄養ドリンクやジュースの自販機が並んでいます。

箱入りチーズバーガーの中身。意外にあっさりと食べられるパティは牛肉と豚肉使用。冷めるにつれてシワシワになるバンズのチープ感もたまりません。群馬県伊勢崎市にある「マルイケ食品」が製造販売元。この黄色い箱はお持ち帰りして友人に見せびらかしちゃった。

巷にあふれるLEDライトの明るさに目が慣れたせいか、古めかしい”ニキシー管”の電飾に温もりと情緒を感じます。ホワ~ンと滲むように点灯する様子を愛でつつ出来上がりを待ちましょう。

懐かしいインベーダーゲームも!ブラウン管のアーケードゲームは独特の迫力があります。店内に10台以上のアーケードゲームが並び、レトロな両替機も使用可。

店内半分の壁面はストリート系のペイントに飾られています。2014年公開の映画「TOKYO TRIBE」の撮影時に描かれたのをそのまま残しているそう。映画では架空の街トーキョーのファミレスという設定だったとか。「鉄剣タロー」はスーパーカブと同じ時代を生きて呼吸してきたモノたちを感じられる空間。昭和のロードサイド遺産と呼んでみたい!

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