ビッグスクーターの外装パーツをはじめ、その名の通り太いトルクが自慢のトルクフルマフラーやステルスミラー、最近では原2スクーターの外装パーツブランド「DB-R」など、幅広いパーツ展開を誇るのがカムストックだ。同社の設立は1995年、来年で創業20周年を迎えるのだが、じつははじめは四輪パーツを扱うメーカーとしてスタートしたという。ビッグスクーターの外装パーツを手がけることになったのは約10年ほど前。まさにスクーターブームの創成期なのだが、キッカケはビジネス云々などではなく、社長の馬場さんが自分用に購入したマジェスティ250だという。
「自分の足として買ったんですけど、せっかくだからカウルなどを作ったら面白いかもな、と思ったんです」
そうしてフェイスやリアスポイラーなどの外装フルキットとマフラーを揃え、新ブランド「DRUG BOMBER」を立ち上げた。ちなみにその後、すぐにラインアップをGマジェにスカイウェイブ、フォルツァと増やしていき、今に至るというわけだ。
DRUG BOMBERはビッグスクーター用の外装フルキットが対象となっている。特徴として車体側の加工なしで取り付けられることが挙げられる。そして、さらにこだわっているのがフィッティングの良さ。お客さん自身が取り付けても十分に納得のいく出来映えは、まさにDRUG BOMBERならではのクオリティ。生産効率よりもデザインを優先した製品づくりも相まって、今なおビッグスクーター用カスタムパーツのトップブランドとして高い支持を得ているのである。
5年ほど前、カムストックはちょっとした縁がキッカケとなり、台湾にあるNCYの正規代理店となった。NCYはシグナスXなどの原2スクーターをメインに、プーリーやクラッチなどの機能パーツを得意とするブランドであり、「せっかくだから、さらに外装とマフラーをウチからオリジナルで出そう」と馬場社長は考えたという。
こうして生まれたのが「DB-R」である。名前の由来は「ドラッグボンバー・レーシング」で、フル外装を基本とするDRUG BOMBERに対し、フェンダーやリアスポイラー、フェイスなどの比較的ライトなラインアップに留めているのが特徴。純正のスポーティなイメージをより高めるパーツ構成で、キビキビと走るスタイリングを提案している。もちろん、ライトなカスタムパーツといってもDRUG BOMBERと同じく、製品自体はハイクオリティなもの。純正外装とのマッチングの素晴らしさは、同ブランドの人気の高さを見ても明らかだ。最近ではNCY別注でDB-Rオリジナルカラーのブレーキレバーをリリースするなど、幅広い展開を見せている。まさにいま、原2スクーターオーナーが最も注目するブランドなのだ。
外装パーツだけがカムストックの魅力ではない。先述のとおり、同社ではエキゾーストマフラーもラインアップしている。名前は「DB-R トルクフルマフラー」。純正と比べて圧倒的なトルクを発する逸品であり、その秘密は腹下で巻かれたトグロ。これによってエキパイを長くし、街中を気持ちよく走れる太いトルクを生み出しているのだ。また、輪切り溶接を行っているので、エキパイのどの部分も真円であるのも特徴だ。さらに溶接自体にもコダワリがあり、パイプ内側にアルゴンガスを入れて内部にも圧を掛けることで溶接面裏側もキレイしている。真円+美しい内壁が、スムーズな排気を可能にしている。生産は国内で行われており、品質の高さにも定評がある。
また、NCYの機能パーツに関しても、正規代理店として充実のラインアップを誇る。そう、ルックスからパフォーマンスまで、まさにあらゆるパーツをカムストックで揃えることができるのだ。愛車にオリジナリティと更なるパワーを与えたければ、まずはカムストック! 今や原2フリークの常識、である。
腹下でトグロを巻く独特のシルエットと輪切り溶接による美しくもレーシーなルックスで注目度の高い「DB-R トルクフルマフラー」はシグナスXやPCXなどがラインアップされている。そのディテールを紹介するとともに、今回は特別に工場の様子もリポート。トルクフルマフラーのこだわり部分を余すところなく紹介していこう。また、シグナスXには最新のDB-R外装パーツが装着されているので、合わせてそちらも紹介。純正のデザインを活かしながらも、さらにスポーティに仕上がげることのできる製品は、きっとカスタムフリークたちの心を躍らせるに違いない!