掲載日:2019年11月06日 プロが造るカスタム
取材協力/トップモスト
取材・写真・文/ガスグラフィックス
日本では車検の問題もあり、250ccという排気量がビッグスクーターの主流クラスであると断言できる。しかし、欧州などでは250ccでは役不足であり、400ccという中排気量クラスの方が主流だ。日本でも、400ccエンジンを搭載したスクーターは何車種も発売されてきたが、その中でも、マニアなファンが多いのがいわゆる3代目マジェスティの、グランドマジェスティだろう。
グランドマジェスティの発売は250が2004年、400が2005年。250ccスクーターとして初のアルミフレームを搭載したことと、元々、欧州での販売も視野に入れた世界戦略車だったこともあり、安定感が高く、優れた運動性能を持つスクーターとして発売された。しかし、走りよりもドレスアップを求めるユーザーが多い日本では、加工がしにくいアルミフレームを敬遠する傾向が高まり、ベース車としての素性の良さはないがしろにされて、不遇の名車としての存在となってしまったのだ。
この美しいゴールドに輝く車両は、そのグランドマジェスティの特性を無駄にせず、ハードスタイルのままでの速さと見た目を両立させた1台となる。しかも、希少な400ccがベースとなるため、エンジンはそのままに、スタイリングをブラッシュアップさせているのだ。セパハン、スーパースポーツパーツを流用したリアの造りこみ、TMAXのリアサス換装など、ポイントを押さえたさりげないスポーティ感は、同じスタイルを好むユーザーにとって好例となるだろう。