KTM フリーライド 250 R

掲載日:2014年01月20日 バイク購入ガイド        件のユーザーレビュー

文/田宮 徹

KTM フリーライド 250 Rの画像
KTM FREERIDE 250 R

超軽量な車体が生み出す
自由自在なトレッキング性能!

2012年型として新発売されたフリーライド 350は、オーストリアのKTMが放ったニュージャンルのオフロードバイク。これまでのエンデューロ系モデルや国産のデュアルパーパス、ナンバー付きトライアルモデルなどのどれとも違った、独自路線のファンライド追求モデルだ。そして、このフリーライドシリーズ第2弾として、2014年型で市場投入されたのが、水冷2ストロークエンジンを積むこのフリーライド 250 Rである。

搭載する排気量249ccの水冷2ストローク単気筒エンジンは、同社のエンデューロモデルである250EXC用がベース。キックスターターを廃してセルスタートのみとし、クランクケースやクラッチカバー、シリンダー、シリンダーヘッド、ウォーターポンプシャフトを新設計。排気デバイスやパワーバルブなどを廃止して、ポートなどを調整することで、250EXCとは特性がまるで異なる完全トルク重視に仕上げてある。6速トランスミッションも変速比が専用化され、6速をオーバードライブとして使いながら、5速以下はショート化された。クラッチシステムも新作となっている。

一方で車体は、フリーライド350とコンセプトを共通化しながらも、2ストロークエンジンの搭載に合わせて新設計。エンジンが小型化されたことで、最低地上高は350より55mmもアップした。前後サスペンションは、KTMなので当然ながらWP製。350よりもハードな方向にセッティングされている。前後260/210mmのブレーキディスク径は、350と同様である。また燃料タンクは、350よりも1.5L増となる7L容量。燃料を除いた半乾燥重量は、わずか92.5kgに抑えられている。

保安部品は付属するが、基本的には競技仕様車のため、エンジンオイルは混合給油方式となっている。1:80と驚異的に薄めの設定ながら、給油ごとにオイルを燃料タンクに足す必要がある。野山を自由かつスポーティに駆け巡るというコンセプトに加え、レーサーに近い仕様もあって、エントリーユーザー向けとは言えないが、走らせられるフィールドやトランスポーターのアテがあるなら、上級者の心を掴んで離さない最高の遊び道具となるだろう。

KTM フリーライド 250 R のここがポイント!
  • ● トルクフルな水冷2ストロークの250ccエンジン
  • ● 悪路で持て余すことのない超軽量ボディ
  • ● エンデューロ仕様とは異なる独特なパッケージング

KTM フリーライド 250 Rのライバルはこれだ!

  • KTM
    フリーライド350

    2012年型として発売が開始された、市販版フリーライドシリーズ最初のモデル。こちらは4ストロークの、トルクフルな349.7cc水冷単気筒エンジンを搭載。コンセプトは250 Rと同様だ。

  • KTM
    250EXC

    フリーライド 250 R用のベースともなった水冷2ストローク単気筒エンジンを搭載した、オフ走破性に優れるエンデューロモデル。よりハイスピードやスポーツ性を求めるなら、こちらもお薦め。

  • ヤマハ
    トリッカー

    前後輪19/16インチ径の超コンパクトな車体と249cc空冷単気筒エンジン。スペックではフリーライドシリーズに譲るが、自由なライディングを追求した割りきり姿勢は似ている。

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