取材協力■モーターステージ 写真■木山智絵(Photographer) 取材・文■田中宏亮(バージンハーレー編集部)
掲載日■2010年5月6日(木)

Q IKONってどんなブランド?A 由緒ある歴史を持つ信頼度の高い存在です

伝統に裏打ちされた確かな信頼を持つ本格派ブランドの性能を知る

IKONは、元々KONIというメーカーのモーターサイクル用サスだ――。

 

そう聞いて「ほぉ」と納得される方と、「KONIって?」とギモン顔になる方に二分されるかと思う。後者の方々ために、ここで改めてKONIというサスペンションメーカーとその歴史を振り返ってみよう。 KONIとは、オランダで発祥した四輪・二輪問わないサスペンションメーカーで、創業は1857年と150年以上の歴史を持っている。1932年に自動車サスペンション部門に参入、以降世界各国のスポーツカーに取り入れられるグレードの高いサスペンションを手掛け、さらにF1マシンにも搭載されるようになるなど、世界にその名を轟かせるまでに。同時にモーターサイクル用サスペンション部門でもさまざまなメーカーで採用され、KONIというブランドの存在を高めていった。

 

ところが2000年、KONIは二輪用サスペンションの製造をストップする決定を行う。理由は定かではないが、その一報を受けたオーストラリアのディストリビューター(販売代理店)だったプロベン社が製造・販売権を買い取ったのだ。そして「KONI」の「I」を前に持ってきて「IKON」とし、新しいモーターサイクル用サスペンションブランドとして2001年より新たなスタートを切った。

 

「ちょうどこの頃、モーターステージを設立して5〜6年ほど経ったときで、サスペンションについて“何か面白いブランドはないか”と探そうとしていました。IKONのことを教えてもらったのは、ちょうどそんなときだったんです」

 

こう語るモーターステージ代表の廿枝正氏は、ちょうどKONI全盛期を知る世代。「サスペンションと言えばKONI」が染み付いたバイクライフを送ってきた廿枝氏にとって、“元KONI”というIKONはそれだけで説明不要の信頼を持ち得る存在だった。日本国内での販売代理店がないことを知った廿枝氏は、2002年、自らオーストラリアへ飛んで、プロベン社社長のジェフリー・ロウ氏と直接交渉し、日本でのディストリビューター契約を結ぶこととなった。現在、日本国内におけるIKON販売代理店としてもモーターステージは国産車・輸入車問わず、幅広い展開を試みている。

 

汎用性や順応性の高さ、そしてセッティングからオーバーホールまでできる充実した性能面に業界内でも抑えられたプライスなど、あらゆる要望に応えられる幅広さが魅力のサスペンションIKON。「今より乗り心地を良くしたい。でもサスペンション交換は失敗が許されないうえに、値段も高価。一体どれにすれば……」そんな悩みを持つ人には、ぜひ選択肢のひとつに考えてみて欲しい製品である。

【1】モーターステージの店頭には、ディストリビューターの証であるオフィシャルマークが刻まれている。 【2】店内にラインナップされたIKONサスペンション。 【3】「KONIの歴史を肌で知っているからこそ、全幅の信頼を置いています」と語るモーターステージ代表、廿枝正氏。 【4】モーターステージの棚にはIKONの在庫が所狭しと積み上げられている。 【5】カスタムという点で見ても、バイクの雰囲気を邪魔することがないビジュアルを持つ。 【6】国産・輸入車問わず、さまざまなバイクに対応する幅広さを示すイラスト群。 【7】オーストラリア・ニューサウスウェールズ州にあるプロベン社。 【8】プロベン本社にて社長のジェフリー・ロウ氏と談笑する廿枝氏。

Q IKONを選ぶ理由ってナニ?A こんな3つのメリットがあります

前述したとおり、IKONはKONIとして培った長い歴史があり、KONIからプロベン社に製造元が移行したとはいえ、その品質に陰りはない。長くバイクライフを楽しんでいる方なら、KONIの名だけで納得するだろう。むしろプロベン社によって二輪オンリーの開発が進み、これまで以上にサスペンションのグレードが高まったことは間違いない。注目のブランドだ。

適合メーカー&車種の幅広さは群を抜いている。適合車種リストを見てもらえば一目瞭然で、国産4メーカーをはじめ、ハーレーにBMW、ドゥカティ、トライアンフなど、さまざまなメーカーの旧モデルおよび新型モデルに適合する汎用性が魅力。またスプリングのカラーが選べるなどカスタムにおける楽しさも持ち合わせる。

ワインディングやサーキット走行を楽しみたいライダーはともかく、街乗りをメインにバイクライフを送りたい人にとっては十分な性能を兼ね備えており、さらにオーバーホールまでできるなど、そのレベルは各メーカーの純正パーツ以上。それでいて40,000〜50,000円前後のプライスに押さえられているから驚きである。末永く付き合えるアイテムだ。

現在僕の愛車KAWASAKI W650(通称ボロッパン)を着々とバージョンアップしている最中で、外見や機能性の劣化が激しいリアショックを換えるべく、今回IKONをチョイスしました。やはりW650特有の雰囲気を守りたかったのでクラシカルなデザインであることが選んだ理由の大きなポイントですが、実際乗り心地は激変しました。路面のデコボコが不快な振動となっていた純正ショックとは違い、程良いダンピングによりマイルドな振動に。これによって、ノータッチのフロントフォークが過剰にボトム(沈む)する弊害が生まれたのですが、それだけリアショックの性能が優れているということでしょう。

アイテムラインナップ

価格(税込):40,950円

※一部車種は51,450円

価格(税込):51,450円

※一部車種は61,950円

価格(税込):40,950円

※一部車種は51,450円

価格(税込):51,450円

※一部車種は61,950円

適合車種リストはこちら

モーターステージ

住所:〒530-0044

大阪市北区東天満1-3-1ユーロハイツ東天満

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ファックス番号:06-6881-3618

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