阿蘇ミステリーツアー

掲載日:2012年03月14日 ツーリング情報局九州エリア    

投稿者/フジ丸さん | 取材日/2011年 冬

ツーリング情報局

古代の歴史と絶景が楽しめる
阿蘇のミステリースポット

今回ご紹介する阿蘇ミステリーゾーン、最初の場所は「清水滝」と呼ばれるところです。晩秋、南阿蘇山奥の雑木林では冷えた空気が立っています。この冴え冴えとした風が吹き抜ける林道は、清水滝に通じていました。地図で調べてみても、滝はおろか道すら載っていません。幻の滝と呼ばれる所以です。白川水源の西1kmところに「清水滝、倶利伽羅不動」の小さな案内板があり、その先に第一の門があります。さらに2km東へ走ると第二の門が出現し、ここから北へ上っていくのです。林道はもっと狭くなり荒れてきますが、数km走ると清水滝に出ます。そこは岩場一面が苔むした緑に覆われていて、高さ3m、幅10mほどの伏流水が白い日差しを弾きながら、糸を引くように流れ落ちています。湧水群で知られる南阿蘇一帯でもほとんど人に知られていない穴場の滝で、過去に観光客と出くわしたことは一度もありません。

 

 

清水滝には不動明王、ドラゴンに乗った観音様? が奉られていて、その奥に50mほどの洞窟があります。怖くて引き返してしまいました。

清水滝には不動明王、ドラゴンに乗った観音様? が奉られていて、その奥に50mほどの洞窟があります。怖くて引き返してしまいました。

二番目のミステリーゾーン……最近ネットやブログ上で「天空の道、ラピュタ」というのをよく目にするこの場所。ここは、阿蘇にあるというのですが、迂闊なことに私は知りませんでした。ラピュタの道は、阿蘇内牧の狩尾地区 (長寿ヶ丘公苑の案内標識) からミルクロードの兜岩の傍に至る農免道路沿いにありました。この道は地元民が農作業用に頻繁に使っていた道らしく、阿蘇谷の内牧から北外輪山のミルクロードへ、その標高差、実に400mを一気に駆け上る道です。この道はミルクロードから駆け降りてくるほうが爽快でしょう。目の前に外輪山の全貌が一望でき、空虚な拡がりが視界を埋めると、眼直下に内牧の刈り入れが終わった千枚田に音もなく雲の影が流れています。風を切って滑空。まさに空を飛んでいるような錯覚を覚える不思議な道でした。

 

 

日本一長い駅名の「南阿蘇水の生まれる里白水高原」駅周辺は、牧歌的な雰囲気があります。

日本一長い駅名の「南阿蘇水の生まれる里白水高原」駅周辺は、牧歌的な雰囲気があります。

三番目は、ラピュタの道からミルクロードへ出て右折し北へ向かった先にある「押戸石の丘」。近道のマゼノミステリーロードを南小国方面へ10kmほど走ると、「押戸石の丘」の案内板があります。坂道の途中からは未舗装になり、ガレ石のダートが数km続いているので注意が必要です。この森を抜けると古代のストーンサークルを思わせる押戸石の巨石群が現れます。丘陵に立つと目を見張るのが、遮るものがない360度のパノラマ風景で、まさに絶景。しかも看板によると、「大岩には約4000年前のシュメール文字がペトログラフ (岩刻文字) として刻まれています。石の配置から太古の遺跡ではないかと推定されています」と書いてあります。真偽のほどは学者にまかせるとして、この地には夢とロマンがあります。古代の聖地、異次元の聖なる場所にワープした古代人の気分になって、私はただただ立ち尽くしていました。

 

阿蘇ライダーハウスの近くにあるライダー御用達の店「いまきん食堂」の名物「赤うし丼」。赤うしのたたきが口の中でとろけます。

阿蘇ライダーハウスの近くにあるライダー御用達の店「いまきん食堂」の名物「赤うし丼」。赤うしのたたきが口の中でとろけます。

 

今回のツーリングルート

阿蘇市役所 → 清水滝 → 南阿蘇水の生まれる里白水高原駅 → 天空の道 ラピュタ → いまきん食堂 → 押戸石の丘

スポット紹介

いまきん食堂

所在地/熊本県阿蘇市内牧336-2

Tel/0967-32-0031

営業時間/11:00~14:30

定休日/水曜

フジ丸さん FUJIMARU (BMW BIKES Correspondent)
プロフィール
フジ丸さん
FUJIMARU (BMW BIKES Correspondent)

熊本県熊本市在住。BMW R1150Rオーナー。詳細な地元自慢レポートを表現豊かに届けてくれる。奥さんと娘さん、家族3人バイク2台のツーリングもしばしば。

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