秩父と清里、2つの山間部を繋ぐ山越えルートを走る

掲載日:2015年11月25日 ツーリング情報局甲信越エリア    

走行エリア/埼玉県、長野県、山梨県
走行した道/国道299号線、県道124号線、県道2号線、国道141号線、県道28号線、県道27号線、国道52号線、国道411号線
投稿者/プラムフィールドさん 取材日/2015年09月12日

ツーリングレポートの画像

堤体から臨む八ヶ岳
その麓で食す絶品親子丼

9月に入ると、8月までの熱帯夜が嘘のように朝晩の冷え込みが激しくなってきました。この日も、日が昇り切る前の集合だったため、夏装備では寒さを感じました。この日の集合場所は秩父の入口として有名な、道の駅果樹公園あしがくぼです。

7時という時間帯の集合にも関わらず、10台の仲間が集まりました。あしがくぼを出発して国道299号線を秩父方面へ向かいます。国道140号線と交差する上野町の交差点で給油をし、山越えに備えます。この交差点のガソリンスタンドは、セルフで24時間営業なので、早朝や夜間のツーリングに非常に便利です。

給油後は、国道299号線に沿って進み、道の駅うえのを目指します。ここで、給油中に偶然通りかかった知り合いが加わり、総勢11台でのツーリングとなりました。国道299号線は、秩父の町中を過ぎると車通りも少なくなり、緩やかなワインディングが続く気持ちの良い道です。景色は、左右ともに、林が広がったり、民家に開けたりといったのどかな雰囲気が続きます。気をつけたい点としては、群馬県との境界付近にある細かなカーブの多い峠道です。ここは、道幅も狭く、少し荒れているため、対向車や路面状況などに注意が必要です。

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山道を下ってくると、国道462号線との交差点に出ます。ここを左折して国道299号線に沿って進めば、道の駅うえのに到着します。左折してから道の駅うえのまでの川沿いを走る道には、神流町恐竜センターという施設が存在するため、時間に余裕があり、恐竜に興味がある方は、立ち寄ってみるのも良いかもしれません。道の駅うえのから長野県佐久市に抜ける国道299号線の十石峠は、“酷道”と揶揄される程の荒れ道であるため、今回は、県道134号線のぶどう峠を通る迂回ルートを選択しました。迂回ルートとは言っても、十石峠よりマシという程度の道で、進むにつれて道幅が狭くなり、かつ路面の荒れが激しくなります。加えて前日までの大雨により、道には雨の流れ道や、小枝や落ち葉が散乱し、快適とは言えない道が続きました。唯一幸いな事と言えば、車通りが殆ど無いという点でしょう。ぶどう峠を抜けて県道2号線との交差点で一端休憩し、県道2号線を南相木村方面へ向かいます。

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県道2号線まで来ると、路面の荒れも殆ど無く、車通りも少なく、快適なライディングを楽しむ事ができます。この道は、ワインディングもきつく無く、クルーザーやビッグスクーターなどでも快適に走る事ができると思われます。

県道2号線を南相木村方面へしばらく進むと、右手側に、滝見の湯という温泉施設が現れます。今回のツーリングでは、この滝見の湯で温泉に入りたい部隊と、この先にある南相木ダムを見学に行く部隊とに分かれました。温泉と見学の時間は、約1時間とし、同じ滝見の湯の駐車場での待ち合わせとすると、時間的に丁度良い塩梅となるでしょう。ここで私は、南相木ダムの見学に行きましたが、温泉に入った方からは、癖の無い良いお湯との意見が出ていました。

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滝見の湯から南相木ダムの堤体までは、約10kmの上りのワインディングです。これまでの道のり同様、車通りが殆ど無く、気持ち良く走る事ができます。気を付けたい点としては、道を横切る側溝(グレーチングにより蓋がされている)が存在するため、その前後のギャップで車体が跳ねる事があるという点です。

あとは、前日の雨の影響か、若干路面に砂が浮いているところもあったため、状況を把握した上で走ると良いでしょう。どちらの注意点も、普通にワインディングを楽しむ分には、何の問題も無いと思われます。南相木ダムの堤体頂部の標高は、ダムの中では日本一と言われており、堤体中央部あたりからは、八ヶ岳を臨む絶景を見る事もできます。ダム施設全体が白を基調として構成されており、巨大建造物がさらに巨大な物に感じられました。時間帯によっては、滝見の湯から、見学バスが出ているようで、その団体さんたちとすれ違いました。澄んだ空気と静かな空間、気分転換や物思いに更けるのには最適な場所かもしれません。

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南相木ダムは、見学場所が複数あり、歩いて回る事も可能ですが、今回はそこまでの時間は無く、堤体と、そこからの景色のみの見学で、集合場所である滝見の湯の駐車場に戻りました。滝見の湯からは、再び県道2号線を戻ります。

戻りルートでは、行きに来た県道124号線を通り抜け、小海まで進みます。小海駅近くの線路を渡った後、少し先を左折し、国道141号線にぶつかる交差点(小海局)を左折して南下します。途中県道2号線から小海トンネルを抜ける事でショートカットする事もできますが、一端線路を渡ってしまった方が、道がわかりやすいと思います。

国道141号線に出た後は、清里方面へ向けて道なりに進みます。のどかな風景が広がる走りやすい道です。国道141号線を進んで山梨県に入った後、清里トンネル東の信号を右折し、県道28号線に入ります。県道28号線の入口は、清里駅へのバイパス経路が多く、トンネルや分岐が複数存在しますが、道なりに進めば良いです。県道28号線は信号も殆ど無く、目印となるような物が少ないのですが、チェーン取付のための退避ゾーンと思われる拡幅部を抜けた右手側に、中村農場が現れます。今回は、この中村農場で親子丼をいただきました。

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中村農場の親子丼は、濃厚な卵と引き締まった地鶏の肉が良いバランスで、とても美味しくいただけました。食後に一次解散し、県道28号線を進んだ先にある長坂ICから帰路に就く部隊と、国道141号線を介して県道27号線へ進み、昇仙峡を周って甲府へ抜ける部隊とに分かれました。

昇仙峡ルートは国道の渋滞を避ける事は出来るのですが、車が詰まってしまうとそのペースに合わせて進まざるを得ない状況となるため、眠気に注意が必要です。途中、写真のような眺望の展望台があるため、停車して、新鮮な空気を吸い、甲府の盆地を眺めるのも良いでしょう。

山を下り、国道52号線へ出た後に、二次解散をして、甲府昭和ICから帰路に就く部隊と、国道411号線で奥多摩へ抜ける部隊とに分かれました。流石に夕方の時間帯は、甲府の町中は渋滞しますが、ここを抜けてしまえば、国道411号線は快適です。夕暮れの中、ワインディングを楽しみながら奥多摩に到着し、最終解散としました。

朝、夕が涼しく、日中が暑いという、装備が難しい季節になってきましたが、暑いのは、走行風を取り入れる事で我慢ができます。しかし、寒さで体が固まってしまうと非常に危険です。このため、装備に迷った場合には、防寒対策を軸にした装備とする事が良いでしょう。

立ち寄りポイント・スポット紹介
  • ● 道の駅 うえの(群馬県多野郡上野村大字勝山127番地)
  • ● 滝見の湯(長野県南佐久郡南相木村5633-1)

レポーター プロフィール
プラムフィールドさん
所有バイク/DUCATI S2R800
さまざまな車種を乗り継いできましたが、結婚を期にすっかりバイクから遠ざかってしまっていたところ、昔あこがれていたバイクに偶然出会い、気軽に楽しむをモットーに復帰したリターンライダーです。

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