新緑の奥武蔵で山の稜線を駆け抜ける

掲載日:2015年06月30日 ツーリング情報局関東エリア    

走行エリア/埼玉県
走行した道/国道16号線、国道299号線、奥武蔵グリーンライン、県道172号線、県道30号線
投稿者/プラムフィールドさん 取材日/2015年06月14日

ツーリングレポートの画像

オンロードバイクで楽しむ森林浴

6月に入り、季節は、緑の芽吹きが進む梅雨へと突入し、ツーリング当日の朝も雨が残っていました。今回のメインルートは舗装林道だったため、雨が残るウエットな路面はオンロードバイクを駆る我々にとって、一抹の不安がよぎるものでした。

しかし一方で、バイクで走るにはいささか不向きな路面状況での舗装林道ツーリングは、今後のルート情報として有益なものになるという考えもあり、出発を決めました。

スタートは午前8時、国道16号線沿いの狭山市のコンビニエンスストアです。朝方までの雨の影響もあり、車、バイク共に出足が鈍く、道は空いていました。国道16号線から国道299号線に入り、道なりに進みます。国道299号線を飯能市方面に進むと、圏央道と交差する交差点(笹井)で二手に分岐しています。どちらのルートからも目的地へ到達することはできますが、今回は、圏央道沿いを走る右折ルートを選択しました。

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この圏央道沿いのルートは、信号も少なく、スピードが乗りやすい道です。そのため、オービスが設置されているほか、速度取締(通称:ネズミ捕り)が行われている事も多いので、注意が必要です。

飯能市内に入ってしばらく進むと、2車線の道路は、1車線に減幅します。このとき、右車線は、右折専用レーンになってしまうため、飯能市内に入った後は、早めに左側車線へ移行することをお勧めします。

国道299号線を道なりに進み、緩やかなワインディングが混ざって来る頃合いに舗装林道の入口が現れます。舗装林道の入口には、写真のような道標が建てられているのですが、飯能方面からのアクセスの場合、この道標は見えず、舗装林道の入口は非常に分かり辛いです。このため、左手に西武秩父線の武蔵横手駅が見えた後に減速し、右手側を注視することで、入口を通過してしまう事を防ぐことができると思われます。

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国道299号線を右折して舗装林道に入ると、道幅は非常に狭くなります。バイクでのすれ違いは容易ですが、対向車が車である場合には、すれ違いが少々辛くなる箇所もありそうです。

路面は、酷いという事はありませんが、ひび割れや段差、木の根による盛り上がりなども見受けられる他、日陰には、コケも生じているため、決して走りに適した道ではありません。しかし、脇を走る沢と、山側を覆う木々、雨の影響でほんのりと霞んだ空気がワクワク感を高めてくれます。

入口から1.5km程度進むと、グッと登りが急なところが現れます。この坂を上ったところに、道標にも記載があった「五条の滝」への入口があります。滝の入口を示す道標は、道の脇に作られた柵と同じ色であるため、うっかりすると通り過ぎてしまうため、坂道に差し掛かったら、右側に注意して走る事をお勧めします。五条の滝への入口は、坂道を登りきる手前に存在するため、バイクを停める場合には、入口を目視で確認して通り過ぎ、坂道を登り切ったところにある退避場所に停めるのが良いでしょう。

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退避場所は舗装されていないため、車重ヘビーなバイクの場合、ステップのめり込みによる転倒に注意した方が良さそうです。五条の滝を後にし、沢沿いを道なりにしばらく進みます。舗装林道であるため、雨が降った後でもぬかるみなどは無く、速度や倒し込み角度さえ気をつければ、オンロードバイクでも気軽に楽しむことができます。

ただし、写真からも推察できるように、秋以降の落葉の季節には、路面上にも落ち葉が積もる事が考えられます。積み重なった落ち葉は、タイヤが路面を捉えることを妨げ、スリップの原因となります。そうした季節にオンロードバイクで林道を走るのは、あまりお勧めできません。

しばらく細い林道を進むと、鎌北湖から秩父の定峰峠へと抜ける、通称、奥武蔵グリーンラインにぶつかります。今回は、これを鎌北湖方面へ向かって走りました。

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奥武蔵グリーンラインに入ると、道幅も若干広がり、路面環境も若干良くなります。ただし、風雨の後には、道路上に小枝などが散乱していたり、土が流れ出た後があったりするため、路面状況の把握には注意した方が良いでしょう。

鎌北湖に到着した後、トイレ休憩、水分補給などを行い、再び奥武蔵グリーンラインに戻ります。奥武蔵グリーンラインは、飯能・秩父地域と、入間郡地域を隔てる山の尾根を縦断する道で、複数の峠を駆け抜けることとなります。

奥武蔵グリーンライン上に存在する峠としては、一本杉峠、顔振峠、傘杉峠、花立松ノ峠、飯盛峠、ぶな峠、刈場坂峠、大野峠、高篠峠、白石峠、及び定峰峠といったものがあります。道幅は広くもなく、狭くも無いといった感じで、路面の荒れはあまりありません。そして、車は殆ど走っていない(この日は、ほぼ貸切状態)ため、走りやすいです。ただ、カーブの手間に側溝が横切っているところが多く、その蓋となっているグレーチングが、濡れていると滑るという点には注意してください。

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各峠の分岐箇所には、道幅が広く、休憩できる場所があるため、疲れが出た場合には、早めの休憩を心がけると良いでしょう。

一本杉峠から顔振峠へ向かう分岐が、鋭角で上り坂となっているため、立ちごけ等に注意してください。また、ハイキングの方や、自転車の方もいらっしゃるので、休憩中に出会った場合には、挨拶を交わしましょう。

この日は、白石峠の休憩場所に、移動茶屋が店を出していたので、水分補給と休憩をし、県道172号線を下りました。県道172号線は、下り始めは、速度抑制舗装(いわゆる凸凹が形成されている)のため、バイクには走りにくい事この上無いものの、途中からは、そのような舗装も無くなり、非常に気持ち良く下りのワインディングを楽しむ事ができます。

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ワインディングを下りきると、ポピー畑の向こうに、大きなトトロが見えました。こうした風景は、梅雨の雨間にほっこりした気分になることができます。

県道172号線を進み、田中の交差点を右折し、県道30号線に入ります。県道30号線沿いには立派な建物の料理屋さんが複数見受けられるため、機会があったら、立ち寄ってみたいと思いました。

今回は、県道30号線を進み、毛呂山町内に入ってから、東部生越線を越え、八高線をオーバーパスする手前の信号で側道に入りました。この道を道なりに進むと、東部生越線と交差する手前に現れる「ゆたか寿司」さんにて、昼食をとりました。安いお値段とボリューム満点の日替わり海鮮丼は、味も非常に美味しかったです。

「ゆたか寿司」さんを後にして、近隣の鶴ヶ島にある「蔵の湯」さんで温泉に浸かり、少々冷えた体を温めてから解散となりました。今回は、朝方まで降っていた雨の影響で、路面のコンディションが悪い中での舗装林道走行となりましたが、これからの季節、渋滞を避けて新緑を楽しみながら山道を走るのも良いのではないでしょうか。

立ち寄りポイント・スポット紹介
  • ● 鎌北湖(埼玉県入間郡毛呂山町)
  • ● ゆたか寿司(埼玉県入間郡毛呂山町下川原461-9)
  • ● 蔵の湯(埼玉県鶴ヶ島市新町3-5-4)

レポーター プロフィール
プラムフィールドさん
所有バイク/DUCATI S2R800
さまざまな車種を乗り継いできましたが、結婚を期にすっかりバイクから遠ざかってしまっていたところ、昔あこがれていたバイクに偶然出会い、気軽に楽しむをモットーに復帰したリターンライダーです。

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