銀山湖~六甲

掲載日:2009年01月28日 ツーリング情報局関西エリア    

総走行距離が約250キロ!
無心で兵庫を横断しよう

皆さんこんにちは、Mr. Crazy Tigerです。さて、2年に渡ってフザけた原稿を書いてきた僕も、ついに年貢の納め時がやってきました。最後のレポートとなる今回、「きっととっておきのスポットを用意しているのだろう」という読者諸兄の思惑とは裏腹に、特定の目的地を定めず、ただただ走り続ける「姫路~六甲間横断ツーリング」をご紹介します。比較的信号も少ないルートをたどりますので、無心に走り続けたいときにはちょうどいいかと。総距離250kmほどを走り倒します、気合い入れていきましょー。

イメージスタート地点は播但連絡有料道路の「福崎北ランプ」を降りたところ。姫路市内からスタートしてもいいのですが、ここ福崎まですごく渋滞するので、高速を利用しパスした方が得策です。このルート、以前ハーレーに乗っている友人とツーリングでたどった道でして、日帰りで走るにはもってこいのルートだったんですよ。それで今回ツーレポに組み込ませていただいたというワケ。では、ここから生野銀山方面に向かって国道312号を北上していきましょう。この国道312号、素朴で牧歌的な景色が延々と続きます。交通量もそう多くないですし、ゆったりペースで走行すれば風景をまったり眺められるでしょう。あ、よそ見していたら川に突っ込んでしまうので、そこんとこは要注意で。

イメージ国道312号をそのまま銀山湖へ向かうのではなく、途中「福本東」という交差点で左折します。ここから県道8号へと入っていきます。前回走ったときは、このまま県道8号をどーんと走って行ったんですが、道を間違えてしまいました。ところがその先には姫路のローカル線・播但線が走っていて、ちょうどJR寺前駅に出たのです。ノスタルジックな雰囲気が漂う田舎の駅に、古きよき時代の列車が走っている風景は、どこか懐かしさを味わわせてくれます。そこからさらに播但線沿いに伸びる県道404号を北上していくと、迫力ある渓谷美が楽しめる風景が続々と登場します。名のある観光地に行かなくともこういう風景が見られるんですねぇ。バイクに乗っていてよかったなぁ、俺。春や夏に走りに来るのもいいですが、オススメは秋。この一帯は紅葉がきれいなところですので、赤く色づいた景色の中を走行するのは実に爽快。信号、交通量ともに少ないので、スピード狂の方でなければまったり楽しめます。また、少し山を登ったところにある「砥峰高原」は壮大な高原地帯で、以前友人とこの場所を発見したときは「へー、こんなところにこんな高原が…」と初めて見た景色に驚いたものです。冬は道が凍結する恐れがあるので、この一帯を走るときはくれぐれも注意してください。

兵庫の深い歴史を物語る生野銀山の湖
道の駅名物のB級グルメを食らう

イメージ県道404号を抜けて再び国道312号に合流、そこから生野銀山へ向かう国道429号へと入っていきます。と、「生野銀山」の名前が出たのでちょいと立ち寄りますか。ここは戦国時代、世界遺産に登録されている島根県の石見銀山と、現在世界遺産登録を目指している佐渡島の佐渡金山などとともに、時の武将たちに重宝された重要な鉱山だったそう。ここもいずれは世界遺産に登録されるかもしれませんね。観光客でごった返す前に足を運んでおくのもテです。僕はあまり興味が沸かなかったので軽~く流します(だったら紹介すんな)。どちらかというと、すぐ近くの銀山湖のほとりで缶コーヒーを飲みながらまったりする方が好きなもので…。生野銀山・銀山湖を後にしたら、国道429号をトレースして青垣峠を越えていきます。この峠、思わず奈良の山奥を思い出してしまうほど細くて暗い道ですので、調子に乗って飛ばしたりしないように。そして国道427号に差し掛かったところで南下。距離数はかなりありますが、信号ナシの道がしばらく続きますので、トロトロ走る田舎の軽トラックさえいなければ、ストレスなく走行を楽しめます。

イメージ西脇市を通り抜け、国道427号から国道175号に合流、そしてひたすら南下していくと、右手に大きな「道の駅みき」が姿を現します。ここでちょいとランチタイム。わざわざ立ち寄ったからには、これぞ!というメニューがあるということです。それは「鍛治屋カレー」。ここ三木市は金物の町として有名で、そんな町の名物を活かそうと生まれたご当地B級グルメがこれ。カンカンに熱せられた鉄の器「鍛冶屋鍋」に、揚げナスと煮ダコをトッピングしたカレーが盛り付けられています。はっきり言います、熱いです。鍛冶屋鍋が有り得ないほど熱せられているのでまったく冷める気配がなく、猫舌の僕には苦行以外の何物でもないのですが、これが美味い。タコが乗っているのは、近隣の明石名物にちなんだということなのでしょう。黄レンジャーぐらいカレーが好きという方にはオススメの一品でございます。ひとつ注意点を挙げるとすれば、このレポートのルートをまともに走破してくると、道の駅みきに到着するまでかなりの時間を要します。どこかの金融会社ではありませんが、何事もバランスが大事、事前にしっかりチェック!しましょ。

兵庫屈指の爽快ルートを走り
六甲山の中腹を貫いてフィニッシュ

イメージB級グルメを味わったあとは、再び走り続けます。今度は国道175号を北へ少し戻り、天神町という交差点で右折して県道353号→県道20号と走って吉川方面を目指します。県道353号は、わざわざ選ぶほどの道ではないのですが、細くて交通量が少ないため、煩わしい思いをせずに走れるんですよ。ただし、集落のなかを抜けていくので通行人には気をつけてください。そこから県道20号に入れば、田畑や山々、草原が広がる景色が姿を現します。しばらくずどーんと走っていくと、国道428号へ向かう「吉川I.C」交差点に着きますのでここで右折。ようやくこのツーリングルートで一番紹介したかったポイントにたどり着きました。それがここ、国道428号です。以前、何気なく入り込んだ道だったのですが、景色と道が実にすばらしかったため印象に残っていたのです。走ってみると、結構多くのライダーとすれ違ったので、知っている人は知っているスポットなのかもしれませんが、僕は半年ほど前まで知りませんでした。穴場というほどかけ離れた場所ではありませんので、兵庫県や大阪近隣の方々はぜひ走ってみてください。ここは多くを語る必要はないでしょう、天気がよければ、言うことのない壮大な風景と合わせてライディングを楽しめます。

イメージ気持ちよく国道428号を走り抜けると、中国自動車道「箕谷IC」にたどり着きますので、今度は有馬方面へ向かう「有馬街道」(県道15号)を走ります。ぶっちゃけここは交通量がやたらと多いので、フラストレーションを溜めてしまいます…。心を荒ませることなくじっくり進んでいくと、六甲北有料道路「唐櫃インター」と交差する唐櫃大橋に差し掛かるので、ここで六甲山へ向かって入っていきましょう。「俺はどうしても有馬温泉に浸かりたい!」という方はご自由に。有馬から宝塚を抜けて大阪方面へ向かう道もありますし、たまにサルの大道芸もやっていて面白いですからね。さて、六甲方面ルートですが、しばらく上りのバイパスを爽快に走れます。途中、やたらとラブホテルを見かけますが、中から出てくる車をジロジロ見たりしないように。

イメージそうして進んだ先に六甲山トンネル料金所が現れるので、ここでアタックチャーンス。100円(オフピーク時は50円也)を払って六甲山の中腹をぶち抜く六甲山トンネルを走るか、六甲の山頂までうねうね続く裏六甲ドライブウェイを走るかは、あなた次第。ここにたどり着くまでに疲れ果てていたら、トンネル抜けちゃえばいいと思います。裏六甲ドライブウェイは…ねぇ、僕はちょっと遠慮します。ここはほとんどの関西人が知っている関西有数の心霊スポット。まぁ夜中に通ったりしなければ大丈夫でしょうが、霊的な存在を信じる僕は首なしライダーに遭遇したくないので、あえて避けさせていただきます。六甲トンネルを抜ければ一気に神戸入り。灘区まで降りてくれば国道2号、国道43号といった幹線道路と合流するので、あとはそのまま帰路におつきください。

これにて2年間に渡る狂虎さん劇場は終劇です。長い間フザけたツーリングレポートにお付き合いいただき、どうもありがとうございました。とても楽しくレポーターを務めさせていただきました。好き勝手やらせてもらった2年間でしたが、少しでも関西ツーリングの楽しさが伝われば幸いです。また、どなたかとお会いする機会があるやもしれませんので、ヘルメットにACE CAFEのステッカーを貼ったボンネビル乗りを見かけたら、ぜひお声がけくださいませ。それでは、いつかどこかで。

スポット紹介

砥峰高原

住所/兵庫県神崎郡神河町川上

電話/0790-34-0001(神河町商工観光課)

見学・駐車料/無料(イベント時のみ有料)

道の駅みき

住所/兵庫県三木市福井2426

電話/0794-86-1131(レストラン・食事に関する問い合わせ先)

営業/9:00~20:00

定休/無休

URL/http://www.mikiyama.co.jp/

生野銀山

住所/兵庫県朝来市生野町小野33-5

電話/079-679-2010

営業/

(4月~10月)9:00~17:30

(11月)9:00~17:00

(12月~2月)9:30~16:30

(3月)9:30~17:00

定休/12月~ 2月間は火曜定休(但し火曜日が祝祭日の場合、翌日に振替)

年末年始(12月29日~1月2日)

料金/大人900円

URL/http://www.ikuno-ginzan.co.jp/

Mr.Crazy Tiger
プロフィール
Mr.Crazy Tiger

1975年生まれ、兵庫県尼崎市在住。トライアンフ 2004 ボンネビルT100所有。「生涯クラシック一筋」をモットーに、フットボール、ロック、阪神タイガースを愛する。常に新しいツーリングルートを開拓しようと、野に山にと走る行動派。

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