関西3大空港めぐり

掲載日：2008年11月28日ツーリング情報局 › 関西エリア

見どころ・遊びどころ満載！
関西の3大空港へ行ってみよう

こんにちは、たまにタイガー・ジェット・シンと間違われるMr.Crazy Tigerです。さて、なんだかんだで寒い12月の到来ですね。しかし空冷エンジンの諸君は、寒い時期だからこそ愛車を走らせてあげるべきなのです。そんなあなたにオススメなのが、ショートツーリングの目的地にうってつけの「関西3大空港」。関東でさえ2ヶ所しかない大型空港を3つも持つ関西ですが、それぞれが特徴を持つ「空の旅の玄関口」は誰もが心躍らせる場所。ルートというより、ツーリングの目的地としてご紹介したいと思います。

イメージ最初に紹介するのは、3つの空港のなかでもとりわけ新しい「神戸空港」（通称マリンエア）。ルートはカンタン、国道43号線を真っ直ぐ神戸に向かって走り、神戸・三宮手前で「ポートアイランド」の矢印に従って橋を渡っていけば、ポートアイランドのさらにその先、孤島に浮かぶ空港にたどり着きます。神戸空港まで標識が出ているので、それに従って行けば迷うことはありません。目的地を神戸空港に定めていますが、ポートアイランド内にさまざまな施設が建っています。格安の家具を扱うスウェーデン系販売店「イケア」がありますが、ツーリング中に家具を購入する人はまずいないでしょう。

それよりもっと面白いのが「神戸花鳥園」。看板はあまり大きく出ていませんが、ここには奇妙極まりない花や鳥がわんさか詰め込まれているのです。まず入口を入ったところで、何種類ものフクロウに出くわします。特にシロフクロウの笑顔は不気味なことこの上ありません。この時点ですでに奇ッ怪なのに、奥に進むと南アフリカのケープペンギンが現れたり、ビニールハウス内に亜熱帯地域の原生林が再現されていたりと、異空間といっていい世界が広がっています。その奇ッ怪っぷりをさらに加速させるのが、南米に生息する野鳥が集められたゾーン。プラスチック容器のような巨大なクチバシを持つオオハシという鳥が頭上を飛び交い、野鳥の鳴き声、そして野鳥に怯える子供の泣き声が館内に響き渡ります。そんな花鳥園最大の見どころは「オオハシへのエサやり」。100円でエサを購入し、片方の腕を木の枝のようにして突き出すと、オオハシがちょこんと腕に乗ってきてエサを食いやがるのです。やってみるとこれがなかなか面白い。そんじょそこらの動物園ではできない体験ですので、機会があれば試してみてください。

イメージと、あまりの面白さに神戸花鳥園のことを書きすぎてしまいましたが、本来の目的地は神戸空港。気を取り直してひとっ走り…ってすぐそばなんですけどね。爽快な潮風を浴びられる一本橋を越えると、近代的な外観の神戸空港に到着です。これまで伊丹空港、関西国際空港に慣れ親しんできた関西人にとっては「小さっ！」と思える小規模の空港。無料駐車場にバイクを停めて空港内に入っても、小ぢんまりした印象は否めません。よく言えばコンパクトということになりましょうか。古参の伊丹空港と比べると、若干ブルジョワな香りが漂っており、僕が興味津々で見てしまう神戸スイーツのお土産屋や、上島珈琲（UCC）直営店など小洒落たお店があります。さすが神戸空港と名乗るだけのことはある。屋上には芝生が植えられた展望デッキが広がり、雰囲気は実にのどか。このほか、飛行機の離着陸を間近で見られる座席が設置されたイタリアンカフェ「KOBE DELI」では、カップルが我先にと席を確保する様が見られます。「俺にはタンデムする彼女がいるぜ」と抜かす輩にはオススメですね。

迫力満点の展望スポットで
「どやさっ！」と…叫ぶ？

イメージ次にご紹介するのは、関西でもっとも長い歴史を持つ「大阪国際空港」、別名「伊丹空港」。オーソドックスなアクセスとして、国道171号線または国道176号線で向かう下道ルートと、阪神高速11号池田線であっという間に着く高速道路ルートの2通りがあります。遠方の方は高速を使われた方が便利でしょう。埋立地にある関空・神戸空港と違い、割りと関西の中心地にあるのが特徴ですね。ま、あまりこの空港の負の歴史については触れないでおきましょう。さてこの伊丹空港、かつては関西唯一の国際空港としてその名を馳せましたが、関空にその座を奪われてからは衰退の一途をたどっております（ひどい言い草だな）。久しぶりに訪れた伊丹空港は、やはり国内線メインで終わらせるには惜しい規模の大きさでした。

そんな感慨に耽りながら空港内を散策していると、「どやさっ」と力強く書かれた看板が目に飛び込んでくるではありませんか。「どやさっ」とは、京都弁で「どうだ！」といった意味の言葉で、関西人なら誰もが「今いくよくるよ」のくるよ師匠を思い浮かべるところ。何の店だと近づいてみると、サンドウィッチのお店でした。僕は知らなかったんですが、京都・祇園を発祥とする老舗の名店だそうで、京都と大阪・北新地の2ヶ所でしか販売されていないとか。そんな珍しいサンドウィッチがここ伊丹空港で販売されているとは…。これを食べながら飛行機のフライト風景を見るのもオツだな、と思い、ひとつ購入しました（一箱1,000円也）。決して、バルーンのような衣装を着て「どやさっ！」と叫ばれる今くるよ師匠の幻影に惑わされたわけではありませんので、そこんとこヨロシク。

イメージサンドウィッチを購入した僕は、そのまま展望デッキへ…行かず、空港の外へ。ここからバイクで数分ほど走ったところに、2008年7月にリニューアルオープンした「伊丹スカイパーク」という展望スポットがあります。以前当サイト編集部のターミー氏が2006年レポートで紹介していましたね。今回初めてこの展望スポットを訪れたのですが、想像以上のフライト風景の近さに、思わず「うわっ」と驚いてしまうほどの迫力です。滑走路と並行するような土手が展望所になっており、芝生の土手でくつろぎながら飛行機の離着陸を眺めることができます。これ、関西3大空港のなかで一番迫力があるといっても過言ではありません。近くにコンビニもあるなど施設も充実。もちろん僕は先ほど購入した「どやさっ」をパクつきながら、ぼーっとフライト風景を眺めていました。皆さんもぜひどうぞ。ただし、フライトの迫力に興奮して「どやさっ！」と叫んだりしないように。周りの人から、千原兄弟の兄ばりに「残念な人」と思われる恐れがありますので（伊丹空港は21時で飛行機の離発着を終えますのでご注意を）。

関西最大の国際空港で
爽快走行とフライト観賞

イメージいよいよ最後、満を持して登場するのが関西の大御所「関西国際空港」。大阪からは若干遠いですね、泉佐野は。向かう方法はただひとつ、ひたすら阪神高速・湾岸線です。下道ルートもありますが、別に面白くもないので却下。高速ライドもやや面白みに欠けますが、空港連絡橋のスカイゲートブリッジは別。ここの走行は、DAIGOも驚くほどハンパねぇ楽しさです。海上を走るので潮風が強いのは当然ですが、フライトする飛行機の邪魔にならないよう考慮されているのか、橋が結構低く造られているおり、走っていると左右に海が広がっているような感覚を味わえるのです。この橋が混むことはまずないので、誰にも邪魔されず海上走行を味わえます。往復通行料金が1,200円（日・祝は1,000円也）というのも許容範囲の価格ですね。なかでもオススメの時間帯は夕暮れ時。空港の向こうに夕陽が沈むのを眺めながら、赤く染まる海の上を走るのは快感です。さらに橋を渡りきると、関西随一の国際空港とあって、さまざまな国の飛行機がずらりと並び、それらを眺めるだけでも十分面白いです。「あの飛行機に乗ったら、どこの国へ行くことになるんだろう…」と想像をめぐらせてみれば、「旅」というものの魅力がさらに増すこと請け合いです。

イメージ連絡橋を渡り終えたら、空港そのものではなく、関空展望ホール「スカイビュー」へ向かいます（駐車料金:20分100円也）。この5階建ての展望ホールには、それぞれの階層にレストランフロアやアミューズメントフロア、展望フロアなどが設けられています。興味がある人は、レストラン「レジェンドオブコンコルド」でオリジナル機内食（2,300円也…高っ！）を食べてみてください。アミューズメントフロアには、各航空会社のグッズや飛行機関連のアイテム、宇宙食（？）などが販売されています。以前僕はシャレで、自衛隊隊員用の手帳を購入しました。基本的な手帳機能に加え、自衛隊の各駐屯地や組織図、各部隊の主要装備、各艦隊名、在日米軍配置状況など、見れば見るほど「こんなもん一般人に売っていいのか？」という疑問が浮かんできました。手帳はさておき、このほかかなり精密に作られた飛行機の模型がたくさん展示されているのも楽しいところです。