函館~札幌ツー

掲載日:2009年01月24日 ツーリング情報局北海道エリア    

シーズンが短い北海道の魅力を
道外出身の私が紹介します

こんにちは、2008年に新設された「北海道エリア」のレポートを担当することになりましたOTTOと申します。昨年、ワガママを言って転職をし、家族を東京に残し単身で札幌に引越してきました。それを機にバイクを北海道のロケーションに合わせて買い替え、磐石の態勢でレポートができるように(笑)。そもそもは関東人なので、地元の方とは少し違う目線で北海道の素晴らしさをご紹介したいと思います。みなさん、よろしくお願いいたします。

イメージさて、最初のレポートは、バイクを東京の自宅から札幌に持ち込む道程をレポートしましょう。単身赴任なので公的には「東京在住」となっていたり、懇意にしているバイク屋さんも東京にあったりで、バイクの買い替え&納車を東京でしたわけです。そのような理由から納車ツーリングのスタート地点は東京の自宅なのですが、レポートするには長距離すぎるツーリングのため、北海道に渡るところからのスタートにしましょう。現在、北海道へのバイクの持ち込みは「空路」と、複数の「陸路」、そして「海路」があります。私が購入したのは新車で、慣らし運転をしたかったので「空路」での北海道上陸は全く頭に浮かびませんでした。選択したルートはもっとも過酷であろう「陸路」。ひたすら自走して、青森港から「函館」に向けフェリーを使うルートでした。十分な余裕がある時間に東京を出発したはずだったのですが、東北自動車道の最後の150kmは必死で走りました…。午前7時20分のフェリー出航時間ギリギリで青森港に到着し、少し焦りましたが無事フェリーに乗船して1枚目の写真を撮影。ついにレポートがスタートします。青森~函館間を4時間ほどかけ11時30分に函館港に到着。天候不良ということもあり、フェリーは結構揺れていたようですが、疲れのため熟睡していたのでまったく気づきませんでした(「雑魚寝」の2等船室ではなく、寝台を予約してたっぷり休養できました)。

イメージフェリーが到着した函館は札幌、旭川に次ぐ、北海道で3番目に大きい都市で、見るべきところはたくさんあります。とりあえず函館市街に向かうことにしましょう。函館と言うと私は「港」、「坂道」、「外人墓地」などをイメージしますが、なるほど神戸や横浜に似た雰囲気を感じます。函館に上陸したこの日はたまたま桜の開花時期でしたが、北海道で「桜」はそんなにポピュラーな街路樹ではなく、走っていてもまったく見当たりません。せっかくなので道内でも屈指の桜の名所「五稜郭」に様子を見に行くことにしましょう。五稜郭は江戸幕府末期~明治維新にかけての悲しい歴史を持つ場所です。旧幕府が最後の抵抗を試みた「箱館戦争」がこの地で行われました。そんな由緒のある地が、今は桜の名所になっているとは不思議な気分になります。まだ少し肌寒く、ハラハラと散る桜を見ると切ない気持ちになってきました。のんびりとした観光ツアーだと函館山の山頂からの夜景などを紹介するのでしょうけれど、時間が限られていますので五稜郭にある五稜郭タワーからの景色を紹介します。写真に見える山は函館山。そのシルエットは「5倍くらい大きい江ノ島」という感じ…。関東の方にしか判らない例えですみません。

函館名物は海鮮市場だけじゃない
名物バーガーは要チェック!

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さてさて、歴史的な刹那はさておいて、お腹が減っていることに気づきました。函館と言えば…海鮮市場と思うかもしれません。しかし、私は違います。ラッキーピエロ」という、有名なハンバーガーショップで昼食をとることにします(笑)。函館市内にラッキーピエロは13店舗あり、今回訪問したのは五稜郭タワーの目の前にある店舗です。私がオーダーしたのは、ザンギ(鳥のから揚げのこと)に甘酸っぱい中華ダレをかけた人気No1の「チャイニーズチキンバーガー」とNo2の「ラッキーエッグバーガー」。他にも「土方歳三ホタテバーガー」や「イカ踊りバーガー」などオリジナリティーとボリュームを兼ね備えたメニューがたくさんありました。「洞爺湖サミットバーガー」など、時事ネタなども盛り込む心憎さがいいですね。タルタルソースが掛かったフライド・ポテトと、数種類のテイストがある「シェイク」は、北海道らしい、とても濃厚な味わいでした。是非試してください! 

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札幌まで、まだ300kmほど残っているので、そろそろ函館を後にすることにしましょう。国道5号線を内浦湾沿いに北上するのが一般的なルートのようですが、天邪鬼な私は日本海沿いを選択しました。国道227号線で江差町、乙部町方面を目指します。15分も走ると市街地を抜け、道も緩やかな登り勾配になり始めました。徐々に緑が多くなり、それに合わせ空気が澄みはじめてきたのが感じられます。交通量も少なくなってきたので、ギアをTOPに。この辺りまでくると、やっと北海道を走っている気分になりました…ほ、本当に気持ちがいい! また関東の方にしか分からない表現になってしまいますが、伊豆スカイラインの「冷川~伊豆高原間」が延々と続く感じです。信号はおろか交差する道・分岐点がほとんど無いのです。幸せな気持ちに包まれながら60kmほど走ると日本海が見えてきました! 

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ここからは国道229号線に入り、日本海沿いをひたすら北上することに。侵食された断崖に張り付くように小さな集落や町があり、それを縫う様に道が続いています。しばらく走ると「蝦夷親不知」と言われる場所に差し掛かりました。「親不知」と言えば、新潟県糸魚川と富山県を結ぶ国道8号線の難所が有名。「蝦夷…」のそれはそれほどヘビーな場所ではなく、道幅も広く比較的明るい感じでした。そんな海沿いを約150km走り、寿都(すっつ)から黒松内(くろまつない)経由で国道5号線に。内陸にある「ニセコ」・「羊蹄山」方面に向かいましょう。ほとんどのコーナーはある程度のスピードで進入しても全くストレスが感じられず、超気持ちいい! 北海道弁だと「なまら気持ちいい!!」でしょうか(笑)。

イメージ羊蹄山近くで湧き水を堪能
峠を越えれば札幌に到着

雲に隠れてはいるが、羊蹄山が見えてきました。この側に是非立ち寄ってもらいたいところがあるのでここでご紹介しましょう。真狩(まっかり)にある横内観光農園の敷地内にある「羊蹄山の湧き水の里」です。実はここは私有地なのですが、太っ腹なことに無料で自由に取水できるんです。羊蹄山の雪解け水が、何年もの時をかけて地上に湧き出ていて、口当たりがまろやかで後味が甘い「美味しい水」が取水できます。小さなペットボトルに入れてでも持ち帰る価値のある水なので、近くを訪れる際にはぜひ立ち寄ってみてください。

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札幌まではもうあと僅か。留寿都(ルスツ)を経由して、札幌周辺のバイクのメッカと言っても過言ではない「中山峠」を通るルートを選択しましょう。中山峠は「札幌側から行くルート」と「ルスツ側から向かうルート」では、全然違う雰囲気で、「ルスツ側から向かうルート」が断然お勧め。頂上までがほぼ2車線なのです。またまた関東人限定の表現で言えば「碓氷パイパス」または「第一いろは坂(上り線)」と言えば、このルートの魅力がお分かり頂けるかもしれません。ここも“なっまら気持ちいい!”のです。頂上で振り向くと羊蹄山が見えていました。ここでペットボトルに詰めた羊蹄山の湧き水を飲み、休憩するのもいいかもしれませんね。頂上を過ぎてからは残念なことに「定山渓(じょうざんけい)」の温泉街まで、ダラダラとした1車線の下り…。それを走り切ると札幌市街地に到着です(定山渓も札幌市内ではあるのですが…)。函館を出発した時にクリアしたトリップメーターはここで400km弱の表示…予定よりちょっと多く走ってしまいました(笑)。

さてさて、OTTOは今期、北海道のいろいろな場所に出没を予定しています。皆さんに北海道の魅力をドンドンお伝えしていきたいと思っていますので、次回もよろしくお願い致します。

スポット紹介

青函フェリー

URL/青函フェリー

五稜郭タワー

住所/北海道函館市五稜郭町43-9

電話/0138-51-4785

営業/8:00~19:00

URL/五稜郭タワー

ラッキーピエロ 五稜郭公園前店

住所/北海道函館市五稜郭町30-14

電話/0138-55-4424

営業/10:00~0:30

定休/年中無休

URL/ラッキーピエロ

横内観光農園(羊蹄山の湧き水の里)

住所/北海道虻田郡真狩村社21

電話/0136-45-2736

OTTO
プロフィール
OTTO

東京に家族を残し、北海道に単身赴任中の中年不良サラリーマン。数々の大型バイクを経て、北海道への引越しを機にハーレー「XL1200R」に乗り換えた。北海道のバイクシーズンは短いが、限られた時間にできる限り走行距離を伸ばすことをもくろんでいる。

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