『カスタムの真面目な話』

アドバンテージ流 Z系改造論 #12(クロスミッション編)

掲載日:2014年05月07日 タメになるショートコラム集カスタムの真面目な話    

Text/Noboru NAKANISHI ( ADVANTAGE )

今回は⑧のオリジナルのモジュールでミッションを作り、耐久性を上げるためにドグのレイアウトも変更する、ということについてお話をしましょう。

単純に、歯の大きさをモジュールと言い、その値が大きいほど歯も大きくなり、強度も高くなります。重要なのは歯の噛み合わせで、この噛み合いレイアウトが全てを決めます。

まずZの場合、ミッションによく起こる事例として、シフトアップやシフトダウンする際に“ガチャン”というショックが発生することがあります。当然ながら、これはZ以外でも起こる事ですが、エンジンが動いている状態でニュートラルの時、ミッションはクラッチ側のメインシャフトが回転し、ドライブシャフト(スプロケット)側は停止しています。クラッチを切る事でメインシャフトは停止(一部は引きずり回転しています)し、これを1速に入れる時、ギアをスライドさせるとメインシャフトが回転した状態だとギアのドグが相手の溝にうまく噛み合わず、定位置までスライドせずお互いのポケットに合うまで回転し、ドグと溝が合った瞬間に凸と凹が噛み合い、お互いの外径と内径がぶつかって異音が出る自体になります。

40年もの長い間使用するうちに叩かれてダメージが蓄積し、凹みが出たり痩せてしまったり、場合によっては欠けている物などが、ミッションの異常に繋がっています。特にオーバーホールの一環として排気量を大きくあげている車両も、この問題を大きくしている原因のひとつです。このモジュールは各メーカーでも当然違いますし、素材はクロモリですが、これにも色々あり、そこには各メーカーの考えもあります。

⑨の、オプションとしてバックトルクリミッターを開発する、については、上記のような問題を解決するため下記のシリーズを開発してみました。

ストリート&ワインディング仕様(フロント17T/リア40Tを推奨)

レース仕様・フルクロス仕様(フロント17T/リア40Tを推奨)

ストリートスペシャル(ノーマルギア比)

ストリート&ワインディング仕様+バックトルクリミッターキット(フロント17T/リア40Tを推奨)

フルクロス仕様+バックトルクリミッターのキット(フロント17T/リア40Tを推奨)

これらの問題をクリアし、ストリートで使用可能なものに仕上げていかないと、実際は一般公道でストレスなく走れるということはありません。ではまた次回。

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