鍛造ホイールEXACTの勧め #03 コラム『カスタムの真面目な話』

『カスタムの真面目な話』

鍛造ホイールEXACTの勧め #03

掲載日:2014年01月08日 記事カテゴリ タメになるショートコラム集カスタムの真面目な話   

Text/Noboru NAKANISHI ( ADVANTAGE )

今回も前回に引き続き、鍛造ホイールについてのお話です。我々のADVANTAGE EXACT(イグザクト)フル鍛造ホイールで提唱したいのは、“技術が支える走りの頂点”という意味もあります。まず最初に2輪ホイールとして深く研究し、F-1(フォーミュラーワン)からの要求事項に着目して開発を進めました。その結果、フル鍛造ホイール(フルスペック)が完成しました。そこで特にこだわったのが“プレス”です。国内屈指の8,000tプレスである事、もちろん6,000tでも製品化は可能ですが、8,000tでなければEXACTの意味が無いのです。

アルミニウムやマグネシウムは8,000tプレスにより、成分密度が緊密で高剛性になり、組織の状態にも劇的な変化を及ぼし、強靭さやしなやかさを生み出します。素材の断面をミクロの世界で拡大すると、8000tでプレスされていない素材は、組織が点状に結びついています。このような状態は、硬いながらも大きな衝撃で割れてしまう原因となり、体力的に劣ってしまいます。

オートバイは4輪と違って2輪なので、当然クラックや、最悪の場合は転倒事故という事にもなりかねません。だからアドバンテージでは8000tプレスにこだわるのです。8000tでプレスされた素材は組織が点状から線状に結びつきます。この状態を“ファイバーフロー効果(鍛流線)”とも言います。これらを本来であれば限りなく削り取らないことが、とても重要なのです。

鍛流線はしなやかさを生み、“硬さ”を“強さ(体力)”に変え、大きな衝撃にはしなやかにたわんでショックを吸収し、割れにくくしてくれます。このメリットを多く享受しようとすると、8,000tプレス+裂開スピニングの加工機が必要とされます。

鍛造と言うと、古くは日本刀、近年においては航空機の部材などが挙げられますが、当社が重要視していることは、スポンジの様に粗い鋳造組織を餅の様に伸び(体力)のある鍛造組織に変え、軽量、緻密で強度の高いホイ-ルを製品化することにあります。

ADVANTAGE EXACTがフル鍛造ホイール(フルスペック)を提唱しているのは、さまざまなコストを無視した、最高の手法によるものだからです。それは熱間鍛造+熱間裂開スピニングと言う工程で、従来の鍛造ホイールでは鍛造後に塗装して完成ですが、EXACTでは完成品ではありません。スピニングに関しても、非常に重要な工程だと位置付けています。

「鍛造の効果を最も生かしてくれる技術はスピングだ」と言えるほど、効果のある物が他には見当たりません。“鍛造で叩いた物を伸ばす”、この様な鍛造技術にまでこだわったのは、絶対的な安全性を見据えているからなのです。

今回は鍛造ホイールについて、少しお話をさせて頂きました。ではまた。

注目のアイテムはコチラ

あわせて読みたい記事