『ツーリングのつぼ』

ツーリング写真の撮りかた(1)

掲載日:2013年07月09日 タメになるショートコラム集ツーリングのつぼ    

Text/Kosuke KAWAI

旅に出ると、美しい風景や珍しい物に出会うことがあり、それを記念に写真で残そうと考えるのは自然だろう。19世紀の初頭に撮影された世界初の写真では、真っ昼間でさえ8時間の露出が必要だったとされる。しかし現代ではフルオートで、しかも片手で撮れるくらいに進化した。デジタルカメラならばその場で画像が確認できるので、失敗は少ないと思う。

防爆カメラや内視鏡など、一部の特殊なカメラを除いて、まずは手元にあるカメラで充分。バイクツーリングでは積載に限りがあるので、できれば小さくて軽いカメラが便利だろう。ちゃんと説明書を読んで、持っているカメラの特性を知っておくとベターだ。雨が降ることもあるので、防水仕様になっていれば完璧。

あとはフルオートに設定して、自分の気に入ったアングルから、あなたの感性でバシッと撮れば良い。しかし、人間の目とカメラの構造は異なるので、頭で想像したイメージを写真にするには、多少コツがある。例えば、空を青く雲は白く写すには、太陽を背にして撮ると良い。それ以外の角度では、たとえ目に見えていても、空は白っぽく写ってしまう。人間の目は機械よりも、再現できる範囲は広いのだ。

置いた愛車をメインに撮るならば、できるだけ望遠レンズで、離れた位置から撮るとマシンが歪まない。その時、レンズの絞りが選べるのなら、開放(少ない数字)で撮ると、背景がボケて愛車が引き立つだろう。さらに、できるだけ低いアングルから撮ると迫力が出る。また、置き方にも定石というか定番がある。左側にサイドスタンドがあって、右にマフラーがある、まあ一般的な構造のバイクをイメージして欲しい。まずはそのバイクのヘッドライトを右に向けて真横にする。それから時計方向に30度くらい回して置く。この位置は、業界ではマフラー側の「前7:3(マエ・シチサンと読みます)」と呼ばれ、形式的な写真に良く使われている。

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