『ウェア屋さんのひとりごと』

オートバイと楽しく安全に、長く付き合っていくためにも

掲載日:2013年07月11日 タメになるショートコラム集ウェア屋さんのひとりごと    

Text/Junichi FUJIMOTO ( RS TAICHI )

私が16歳で2輪の免許を取得してかれこれ28年になりますが(おっさんですね)、一般道の走行中に幾度かの転倒や事故に遭遇した事もあります。幸いにして現在も元気に過ごすことが出来ていますが、一歩間違えたら命を落としていた様な大きな事故もありました。この様な時に大変なのは、身体が自由に動くことのできない怪我を負ってしまい、家族や職場の仲間といった、周りの人達に迷惑を掛けてしまう事ではないでしょうか。

オートバイは色々な意味で素晴らしい乗り物だと思います。反面、身体がむき出しになっている分、危険な要素が多いということは否定できません。これから気温が高くなってくると、つい軽装でライディングしてしまいがちですが “万が一” を考えると油断することなく、しっかりした装備を身に付けてほしいと思います。

“しっかりした装備” の中で未だ認知度が高くないと感じるのが “胸部プロテクター” ですね。2輪の事故による死亡原因については警視庁のホームページでも掲載されていますが、胸部や腹部の損傷によって死に至るケースは、頭部の48.6%に次いで35.5%(胸部・腹部合算)と、決して軽視できない確率です。更に言うと、頭部損傷で亡くなる方の約半数は、アゴひもを正しく締めていなかったことによるヘルメットの脱落が原因とも言われており、胸部・腹部損傷が1番の死亡原因と言っても過言ではありません。

にも関わらず、法律で着用が義務付けられているヘルメットに対し、胸部プロテクターは未だに “存在すら知らない” という方が多いと聞きます。私たちは少しでも多くの方に “プロテクターを正しい方法で装着する” といったことを知って、実践していただきたい。何か起こった後になって「着けてりゃよかった…」等という事が無い様、ライダーにとって大切なことをお伝えできればと思います。

と言いながら、実は7月25日掲載分をもって 『ウェア屋さんのひとりごと』 は最終回とさせていただきます。まだまだホジくり返したら出てくる “ネタ” はあると思いますが、おおむねお伝えできることはお話ししてしまったかなと…。来週はアジア選手権のレーシングサービスでインドに行くため休載とさせていただきますので、あと1話、インドのお話で締めくくらせていただきましょうか!

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