『ウェア屋さんのひとりごと』

またまたアジア選手権 ~今度はインドネシア~

掲載日:2013年05月30日 タメになるショートコラム集ウェア屋さんのひとりごと    

Text/Junichi FUJIMOTO ( RS TAICHI )

4月に海外におけるレーシングサービスを、マレーシアのセパンで初めて経験して以来1ヵ月も経たないうちに、アジア選手権 の第2戦がインドネシアのセントゥール・インターナショナルサーキットで開催されるため、現地へ向かうことになりました。20年ほど前、このセントゥールで世界選手権が開催されたこともありましたが、現在では路面や設備が古くなってしまい、開催される一番大きな2輪のレースがアジア選手権ではないかと思います。

インドネシアへのフライト時間は大阪から約8時間ですが、韓国の仁川(インチョン)で乗り換える便を使用したので、午後0時に関西空港を飛び立ってから待ち時間を含め、約10時間でジャカルタ国際空港へ到着しました。時差は2時間遅れなので、現地時間で午後8時の到着ということになりますね。

飛行機を降りた瞬間 “もわ~ん” とお香の様な香りが漂ってきて、明らかに日本とは異なる空気を感じました。気候は思っていた通りの暑さに加え、夕方に雨が降ったらしく、空港へ降り立った時は蒸し暑く感じました。しかし翌朝は好天に恵まれて湿度は低く、朝から温度計は30℃オーバーを差していましたが、意外に過ごしやすく感じました。

まず最初に驚いたのは、何処へいっても渋滞が酷く、四方八方からクラクションの音が聞こえ、車の列が延々と続きます。まあ、サクサクッと流れている道の方が少ないのは間違いありませんね。そして車が渋滞している隙間を、「無数」と言っても大袈裟ではない台数のオートバイが、何の遠慮も無くすり抜けて行きます。その殆どはアジアで圧倒的な販売台数を誇る “アンダーボーン” です。

私が注目したのはライダーが身に付けているウェアです。いやいや、意外と言っては現地の皆さんに失礼かもしれませんが、フルフェイスヘルメットにライディングジャケット(メーカーはよく分かりませんが)の着用率が非常に高く感じました。温暖な地域だけに、“ノーヘル、半袖、半ズボン” という先入観を持ってしまいがちですが、現地の皆さんはあれだけ暑い気候の中でも、自身の身を守るということに対する意識の高さを感じさせられました。

日本はこれから夏に向かっていきますが、115cc アンダーボーンより遙かに高性能なスポーツバイクに、見ているだけで危なっかしい軽装という組み合わせのライダーを見かけることが少なくありません。「アジアの皆さんを見習って」 という訳ではありませんが、自分の身は自分で守るという意識を高く持ちながら、ライディング自体はシッカリ楽しんでいただきたいですね。

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