『ウェア屋さんのひとりごと』

シーズンインの準備はお早めに、そしてシッカリと!

掲載日:2013年02月28日 タメになるショートコラム集ウェア屋さんのひとりごと    

Text/Junichi FUJIMOTO ( RS TAICHI )

年が明けて、激烈に慌ただしく過ごしていたら、あっという間に3月を迎えてしまいました。あと1ヶ月もしなううちに大阪と東京でモーターサイクルショーが開催され、その翌週には全日本ロードレースが開幕します。そうなると私も準備に追われる側から現場へ走り回る様になり、これはこれで大変なんですが、敢えて言えば社内に籠もっているより、表の空気を吸える方が自分には合っているのかな。

さて、前回までは「持っていないモノは何でしょう? それを手に入れませんか?」的なお話しでしたが、ある程度のキャリアを積んでくると、まあ必要なモノは大体持っていたりするものですよね。ただ、それで安心してはいけません。例えばジャケットにしても、表生地の耐用年数はおおよそ3年と言われています。これは、使用しているナイロン生地等の強度を得るため、裏面にコーティングを施しているのですが、3年を経過するとコーティングが剥離しやすくなってくるのです。更に言うと、モーターサイクル用のウェアは風圧によるバタつきがあるので、一般衣料に比べて生地が受ける負担は比べものになりません。強度が落ちたジャケットは、高速道路で縫い目から裂けてしまうという事も起こり得るのです。まあ、こういった極端な例は少ないにせよ、安全面の問題だけでなく、ライダーの皆さんには“格好良く”走っていただきたいので、使い込んだり古くなったウェアは早めに買い替えるということをオススメしたいです(あんまり言うと「この、商売人!」などと突っ込まれそうなので、ほどほどにしておきますね)。

ただ、レインウェア等の様に使用する頻度が少なく、なおかつ“防水”という重要な役目を担うウェアについては、定期的に表生地の裏面や縫い目に施している目止め等を点検し、いざという時に備えておきましょう。もし剥がれ等が見受けられる様なら、市販の補修用シームテープや目止め剤で修理するか、あまりに広範囲であれば寿命ということも考えられます。買い替えに躊躇する様なら、ショップやメーカーに問い合わせてみるとイイでしょう。

さあ、本格シーズンに向けた準備をシッカリ済ませて、安全で快適、そして格好良くライディングを楽しんでください!

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