『ウェア屋さんのひとりごと』

力を抜いて

掲載日:2013年01月31日 タメになるショートコラム集ウェア屋さんのひとりごと    

Text/Junichi FUJIMOTO ( RS TAICHI )

先週は昨今のライテク情報に対して “疑問符” を投げかけた挙げ句、何やら意味の分からないタイトルで始まった今週のコラム。既に “ウェア屋さんの~” ではなくなった様な気がしないでもありませんが、もうじき本題に戻りますので、もう少しだけ、ここ何年かの間で感じていたことをお話しさせてください。“ひとりごと” ですから…。

先週のお話、要は “力を抜いてライディングしましょう” という単純なことなんですが、たったこれだけのことに難しさを感じた自分が通勤途中に思いつき、やってみると「なかなかエエかも」と続けていた練習法をお話してみました。力を抜くこができる様になるとバンクした際、オートバイなりにスムーズなコーナリングができるということを実感できる様になるでしょう。ただ、タイヤが摩耗していたり、ステムの動きがぎこちない状態だと “自然なコーナリング” は望める筈も無いので、まずはオートバイのコンディションをシッカリ整えておくことが大切ですが、“力を抜く” ということが自然にできる様になれば、こういった車体の異変にも気付きやすくなります。力を抜いたライディングとコンディションの整った車体、このふたつが合わさることは、快適で安全なライディングが実現する “はじめの第一歩” と言ってよいでしょう。

もちろん、色々なライテク記事や映像を見て楽しむ、知識として蓄えることは大切だと思います。実際に「へぇ~、こんな技術があるのね」と新たな発見をすることもあるので、私もそうですが、興味シンシンの方にとっては堪りませんよね。ただ、こういった情報レベルがドンドン “先へ先へ” と行き過ぎるあまり、乗り始めたばかりというライダーを置き去りにしているのでは? と感じてしまうのは自分だけでしょうか。技術の進歩は大切だと思いますが、進歩するあまり “これから” の皆さんが、安全に楽しみながら技術を高めていくということも忘れてはいけないことだと思います。

“力を抜いて” まずはこれから。

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