『ウェア屋さんのひとりごと』

シーズンオフもレーシングサービスは…

掲載日:2012年12月20日 タメになるショートコラム集ウェア屋さんのひとりごと    

Text/Junichi FUJIMOTO ( RS TAICHI )

12月8日(土)~9日(日)に鈴鹿サーキットで開催されたサンデーロードレース最終戦(NGK杯)をもって、私たちは年内のレーシングサービス活動をすべて終えました。「さて、レースも全部終わったし、やれやれ」と言いたいところですが、そうは問屋が卸しません。シーズンを終えたレーシングサービスは、どんなことをやっているのか、少しお話ししてみましょう。

シーズン終了間際の話題はもっぱら「来年どーすんの?」で持ちきりになりますが、最近はレースを続けるだけでも厳しい状況もあって、行き先が決まらない選手が多くなっているのも事実です。それでも、早い時期に来シーズンの体制が決まっている選手に対しては、レーシングスーツの仕様を確認し、デザイン案を作成して選手やチームの了解を得てから製作に取りかかります。最近ではチームやスポンサーのロゴをプリントで作ることが多くなったので、原寸大の出力用のデータを制作します。また。貼り付ける場所によってはアールを付けるなどの加工も必要で、出来上がったデータは紙で出力し、スーツに載せてサイズや形状が適正かどうかを確認してから実際のプリントを出力します。これが結構な手間なんですが、ロゴのサイズや形状はスーツの仕上がりに大きな影響を与えてしまうので、決して妥協してはいけない作業です。こんな感じで新しいスーツの製作準備に追われるのがシーズンオフの初期段階といったところでしょうか。

年末になると応援させてもらった選手たちの挨拶回りが始まります。当社は大阪なので、関東近辺からの来社は大変だと思うのですが、それでもわざわざ来社してくれる選手たちには本当に頭が下がる思いです。お会いした時はシーズンの報告や翌シーズンに向けた計画を聞きますが、ライディングギアに対する要望等も改めて聞き直したりすることもあるので、できるだけ時間をかけて会うようにしています。また、「毎日誰か来てくれるなぁ」という時もあり、うっかり外出の予定を入れて「せっかく来てくれたのに居てへん!」ということが無い様、スケジュールの管理は普段以上に気を付けています。

こんな感じで慌ただしくしていても、当然ながら他の仕事も “待ったなし!” です。私なら広報担当として自社の情報発信やメディアの対応、WEB サイトの運営に、この時期はカタログの制作期間も重なってくるので、シーズンオフの “舞台裏” はドタバタなんですね。サーキットだけで会う人たちの多くは、私がレーシングサービス専業と思っている方も多い様ですが、会社へ戻るとレース関係以外の仕事をしていることの方が多く、これは他のメーカーさんでも似たようなものかなと思います。

さあ、来シーズンに向けて頑張りましょう!(と、自分に言い聞かせる)

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